セミミクロスケールGPCによるポリスチレンオリゴマーの分析

LC application data
No. 320010G(1/2)
December 2014
セミミクロスケールGPCによるポリスチレンオリゴマーの分析
Analysis of Polystyrene Oligomer by Semi-micro Scale GPC
【はじめに】
セミミクロスケールの分析は、移動相の使用量を削減できるという利点があります。特に、有機溶媒系GPC分析では、環
境負荷の低減やコスト削減が望めることから、充塡剤粒子径やカラム容量の小さい迅速分析用あるいは高性能分析用のカ
ラムが市販されています。このようなカラムを用いることで、分析時間の短縮が可能になりますが、溶出してくるシャープな
ピークに対応できる高速応答が可能な検出器がなければ、これらカラムの性能を十分に生かすことはできません。
セル容量が小さく、セミミクロスケールの分析に対応した示差屈折率検出器RI-4035は、高速データ取込み及びデータ出
力が可能な検出器です。そのため、充塡剤粒子径の小さな高性能充填剤を用いた分析に利用することができます。
今回は、RI-4035を使用して、高性能分析用GPCカラムによるポリスチレンオリゴマーの分析を行った結果を報告します。
このときの溶媒使用量は、分析時間が10分なので、1分析当たり3mLとなり、通常の分析と比べ3分の1程度に削減できまし
た。
Keyword : セミミクロスケール, 高性能充塡剤, GPC, RI検出器, ポリスチレンオリゴマー
【実験】
[Equipment]
Pump:
Pump option:
Autosampler:
Column oven:
Detector:
PU-4185
DG unit
AS-4150
CO-4060
RI-4035
[Conditions]
Column:
Eluent:
Flow rate:
Column temp.:
Injection volume:
Sample:
Shodex KF-401HQ (4.6mmI.D. x 250mmL, 3µm)
THF (with stabilizer)
0.3mL/min
25℃
2µL
0.2 (w/v)% Polystyrene oligomer (Mw=500) in eluent
【結果】
図1に、RI-4035とコンベンショナルHPLC用示差屈折率検出器RI-2031を用いて測定したポリスチレンオリゴマーのクロマト
グラムを示します。セミミクロスケール対応のRI-4035を使用したほうが、シャープなピークに対応でき、分離も良好です。
RI-4035
Response: 0.3sec
RI-2031
Response: Fast
図1 ポリスチレンオリゴマーのクロマトグラム
上:RI-4035, 下:RI-2031
〒192-8537 東京都八王子市石川町2967-5
http://www.jasco.co.jp
No. 320010G(2/2)
December 2014
図2にRI-4035を使用し、レスポンスを0.3と3secに設定し、ポリスチレンオリゴマーを測定したクロマトグラムを示します。レ
スポンスを適切に設定することで、良好な分離が得られます。
Response: 0.3sec
Response: 3sec
図2 ポリスチレンオリゴマーのクロマトグラム(レスポンス比較)
上:0.3sec, 下:3sec
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