22 年度 月曜班 要旨 Ⅰ、実験目的 今日までのプラスチックは埋め立てても嵩があまり減らず埋立地では目立ち、また埋 立地不足を加速させている。焼却するにしても低い温度で焼却するとダイオキシンや二 酸化炭素が発生し化石資源の有効利用にならない。つまり、従来のプラスチックは”現在” のことのみを考えて作られており使用後のことは考えられていなかったのである。そこ で考え出されたのが生分解性プラスチックである。 Ⅱ、実験原理 ポリマーブレンドとは互いに異なる高分子を混合させることであり,混合したものを ブレンドポリマーあるいはポリマーアロイという.高分子は様々な形態で供給されるた め、ブレンドの方法には材料の形など様々な理由から、色々な方法と操作とが考えられ る。以下の表に概略を図示する。 今回の実験では粉末状のモノマーを溶媒に溶かしこれを混合、これにアセトンを加え ることで共沈させ練りブレンドとしてポリマーブレンドを作成した Ⅲ、実験方法 生分解性プラスチックを作成するためには生分解性を示すポリマーを使用する必要が ある。そこで自然界に存在し容易に手に入るデンプン、木などに含まれており紙の原料 となるセルロースをアセチル化することで得られるアセチルセルロース、工業的に大量 生産が可能となっているポリビニルアルコールを用いて実験を行った。これらをアセチ ルセルロース・デンプン系とアセチルセルロース・ポリビニルアルコール系の 2 つに分け た。これらを重量比で 1:2、1:1、2:1 の 3 パターン混合し、2 種類のフィルムを 3 種 類ずつ計 6 つのフィルムを作成した。各粉末を酢酸水溶液に溶解しホットプレートを用 いて加熱を行い、これをシャーレに展開した。フィルムは自然乾燥をするのが理想的で はあるのだが今回は時間の関係上そのままホットプレートで加熱を続け水分をある程度 飛ばした状態で自然乾燥を行った。1 週間乾燥させた後スパチュラを用いてフィルムをシ ャーレから剥がし取りフィルムの完成とした。
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