1 January 2015 H7年4月2日∼ H19年4月1日生まれ の方はご確認! 日本脳炎ワクチン規定回数受けていますか?∼学年別接種率調査∼ 背 景 日本脳炎の定期予防接種は、2005年にマウス脳由来日本脳炎ワクチン接種後の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が問題と なり、積極的勧奨が差し控えられました。その後、新たに細胞培養日本脳炎ワクチンが開発されたことをきっかけに 2010年から勧奨が再開されましたが、 この約5年間の差し控えによって、多くの小児が接種のタイミングを逃すこととなりました。 そこで本調査では、積極的勧奨差し控えによって第1期の接種機会を逃した世代である2013年度小学校1∼6年生 を対象に、 日本脳炎ワクチン第1期(初回2回+追加)の接種率を調査しました。 対象・方法 調査 期間 2013年9月9∼12日の4日間 (目標サンプル数:2,300を達成したため終了) 調査 方法 楽天リサーチ㈱によるwebアンケート調査 調査 対象 ・2013年度に小学校1∼6年生の者(15都道府県*に在住) ・回答者は保護者(母子健康手帳で子どもの予防接種歴を把握できる保護者) 有効 回答数 2122サンプル(接種時期(年月)と生年月の回答から算出した接種年齢が定期接種の対象年齢に達していなかった 178サンプルを2300サンプル[小1:353名,小2:349名,小3:365名,小4:394名,小5:417名,小6:422名]から除外) *青森、宮城、茨城、群馬、千葉、神奈川、富山、愛知、滋賀、大阪、和歌山、山口、香川、福岡、鹿児島 ① 2013年度小学校1∼6年生の学年別累積接種率 1期初回1回目 1期初回2回目 1期追加 100 90 80 78.4 70 60 50 77.1 68.9 69.3 48.8 71.4 55.2 低 71.3 59.4 高 72.8 66.8 59.3 46.2 83.6 76.8 61.7 52.8 45.3 40 C 結 果 30 種率 よって接 学 年に 20 に差 10 0 h eck! 小1 小2 小3 小4 小5 小6 ◆1回目、2回目、追加と接種を重ねる毎に接種率の低下が認められた。 ◆3回の接種機会いずれにおいても、小学6年生※で接種率は最も高く、小学校4年生※で最も低かった。 ※2013年度時点の学年であることにご留意ください。 C ② 積極的勧奨差し控え前の接種率との比較 本アンケート調査 差 平均接種率 差し控え前※ 1期初回1回目 88.6% 76.4% −12.2% 1期初回2回目 85.4% 66.1% −19.3% 1期追加 72.5% 51.7% −20.8% ck! he (1∼6年生の平均値) 本アンケートで得られた接種率は実際よ り高く見積もられている可能性がある。 (予防接種に対する意識が高い保護者が 回答している可能性があるため) ※2000年∼2004年度の接種率の平均値。 分 母を総 務 省 人 口 推 計 による対 象 年 齢人口、分子を厚生労働省統計情報部 地 域 保 健 事 業 報 告 による被 接 種 者 数 として算出。 ◆本調査で得られた接種率は、 「差し控え前」 の接種率より低下していた。 結論 ◆積極的勧奨差し控えの影響を受けた世代では、日本脳炎に対する感 受性者が「差し控え前」 より多く残っている可能性が示唆された。 ◆受診や就学前健診等の機会に母子健康手帳などで接種の有無を確 認し、未接種者への啓発を行うことが大切と考えられる。 引用: 日本脳炎ワクチンの学年別累積接種率調査結果(鷹尾ら,新薬と臨牀 J. New Rem.& Clin. Vol.63 No.4 2014 ) ◎特例定期接種対象者 H7年4月2日∼H19年4月1日生まれの 方は特例定期接種対象者です。20歳 になるまでの間に、 計4回の接種のうち 不足分を定期として接種できます。 企画編集:一般財団法人 阪大微生物病研究会(http://www.biken.or.jp) 発行:一般財団法人 阪大微生物病研究会/田辺三菱製薬株式会社 ▲上記本文中の内容に関するお問い合わせは、お受けしておりません 5BI-406A-
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