ヴィマナ ヴ ィ マ ナ (vimana) と は 、 古 代 イ ン ド 最 古 の古典「リグ・ヴェーダ」叙事詩『ラーマ ーヤナ』および叙事詩「マハーバーラタ」 に登場する、自在に空を飛ぶ乗り物のこと である。 現代の航空機のようにさまざまな形式が あり、多くは叙事詩に登場する英雄たちに よって戦争などに使用されている。大気圏 または、大気圏外への航行が可能な幾種類 のヴィマナがあったとされ、インドにおい てはこの故事からジェット機のことも「ヴ ィマナ」と呼んでいる。 概要 [編集] Vaimanika Shastra は、おおよそ紀元前 10 世紀頃にサンスクリット語で書かれた 科学書又は技術解説書であるとされ、他の 文献と異なり、神々の話などは一切記され ず、ヴィマナに関しての記述のみが記され ている。 ただし、この書物は一種のチャネリングに よって 20 世紀初頭に口述されたものらし い。現存するテクストは 1952 年に G. R. Josyer により発見されたが、彼によれば、 この書物は 1918-1923 に、あるスッバラ ヤ ・ シ ャ ス ト リ 師 ( Pandit Subbaraya Shastry)が口述したもので、ヒンドゥー 語訳が 1959 年に、英訳が 1973 年に出版 された(英語版 en:Vaimanika Shastra 参 照 )。 こ の 点 か ら 、 こ の 書 物 の 信 憑 性 に は、歴史的にも科学的にも疑問がある。 もっとも本書自体が「ヴァラドヴァージ ャ」が書いたとされる、現代においては現 存しない幻の『ヤントラ・サルヴァスパ』 (「機械装置の百科事典」の意味)全 40 章 からなる大聖典から、ヴィマナに関する 1 章を抜粋して書かれたものとされており、 その情報量は原典より劣るものと、本書の 著者(ら)が断りを入れている。 この文献には詳細な機体解説と操縦方法 が載っており、レーダー探知、ジグザグ飛 行、翼の展開と収縮、敵機内透視、煙幕、 カモフラージュ、太陽光線利用等の能力が 解説されており、ヴィマナは、その用途に よって三角形デルタ翼型、円盤型、など数 十種類のヴィマナがあったといわれる。 このほかにも本書にはヴィマナの構造や 材質、飛行能力の各種別や、パイロットの 訓練といった運用面に至るまで、100 ペー ジ以上を割いて細部に渡る記述が見られ る。 またヴィマナは通常、アシュヴィンと呼ば れる御者(パイロット)により動かされ「あ たかも若い鷹であるかのように素早く」天 空 車 を 動 か し 、「 天 界 へ と 上 昇 さ せ る こ と ができる最高位の御者」であるとしている。 天空車は通常 2 人で操縦し、アシュヴィン は常に航法手を伴っていたという。 (『 ヴ ィ マ ニ カ ・ シ ャ ス ト ラ 』 英 訳 よ り 引 用。太字は引用本文) ヴィマナの構造 [編集] 最初にヴィマナの定義が書かれている。そ れによるとヴィマナとは 「飛行術の専門家によれば、空中を国から 国へ、島から島へ、世界から世界へ飛行し て移動できる機械」 とされる。次に、パイロットが精通してい なければならない、ヴィマナの機能に関す る 32 の 秘密 、これらは機体の構造、離 着陸と飛行の性能、操縦の方法の 3 種類に 大別され、どの装置をどう使えば能力を発 揮できるかが説明されている。続いてヴィ マナの能力、パイロット候補者に必要な服 装と食事法が論じられたあと、冶金学の解 説に移る。材質に関しては、ヴィマナは金 属構造であることが強調されており、ヴィ マナには 熱吸収力 の強い特別の金属し か適さないと述べられている。その後、ヴ ィマナの特殊装備と動力源についての記 述が続く。 そして本書の末尾近くには、著者「マハリ シ・バラドヴァージャ」の言葉が記されて いる。 「( 本 書 の 内 容 は ) 私 が 古 代 の 著 作 物 を 参 照しつつ、貧しい能力をふりしぼって叙述 したものである」 ヴィマナの種類(航空機種別) [編集] 「ヴィマニカ・シャストラ」の記述による 多種に渡るヴィマナの種別から代表的な も の を 抜 粋 。( 詳 細 は 外 部 リ ン ク を 参 照 さ れたい) シャクナ・ヴィマナ(Shakuna Vimāna) スンダラ・ヴィマナ(Sundara Vimāna) ルクマ・ヴィマナ(Rukma Vimāna) トリプラ・ヴィマナ(Tripura Vimāna) アグニ・ヴィマナ(Agnihotra Vimāna) (サンスクリット語で「火」を意味する。) プ シ ュ パ カ ・ ヴ ィ マ ナ ( Pushpaka Vimāna) (サンスクリット語で「花のよう な」の意味。) ガジャ・ヴィマナ(Gaja-Vimāna) (サン スクリット語で「象のような」の意味。同 時に多発機の意。)
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