3.「開発」の意味:開発する側とされる側にとって 3-2 「開発」の主体 • 低開発地域の人々 =自らの利益をする能力を奪われている者 …援助は知識と権力をもつ専門家や政府 の責任(&権利) *ここでいう「利益」=経済的利益 「援助」=経済発展の後押し • <「緑の革命」の目的=種子会社の利益> だけではない! 種子産業の育成+「高収量品種」普及の必要性 =「すばらしいこと」の低開発地域への普及 3.「開発」の意味:開発する側とされる側にとって 3-2 「開発」の主体 *混作&低反応品種=「低開発」という判断 →ローカルな文脈からの切断 (単一の基準=市場価値) …新品種が普及しないのは「農民自身の 生産・交換ネットワークの方が効率がいい ため」ではなく「奨励が十分でないため」 4.意思決定の問題 4-1 種子の管理・配分方法の違い • 伝統的農業:農民が共有の遺伝的資源と して管理→内部サイクル • 奇跡の種子:種子会社の知的資源として 管理→農民が毎年購入する外部投入物 *外部投入物のコストは誰が負担する? 4.意思決定の問題 4-1 種子の管理・配分方法の違い • 生産管理からの農民の除外 ①種子の改良と保全ができない 種子は多国籍企業の知的所有物 ②生産と販売の管理ができない 品種、作付け量、投入量など農法の均一化 自家消費できない作物の栽培=100%販売 ③費用と収入の不安定化 投入物や生産物の価格は天候 +国際市場価格と為替相場に影響される …農民は食べ物工場の労働者 4.意思決定の問題 4-2 外部投入物への依存=市場への依存 • 現金収入(売り上げ)+支出(肥料、農薬、 種子、人手+自分の食料)も増加 • 国際市場への組み込み=不確実性増大 …収入増加=貧困脱出? 4.意思決定の問題 タイ東北部、コンケーン県パーカム村の大豆栽培 • タイ東北部(「イサーン」) …19世紀以降、現在の中国南部やラオスから移 住してきた人が多い 主食(もち米)の他、サトウキビ、キャッサバ(タ ピオカ芋)の栽培が盛ん 一人当り収入はバンコクの6分の1(平均値:農 村部では10分の1以下) 4.意思決定の問題 タイ東北部、コンケーン県パーカム村の大豆栽培
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