出題趣旨(商法) 取締役の第三者に対する責任に関する正確な理解を問う問題である。 ○取締役をはじめとする役員等が、職務を行うについて悪意または重過失があったとき、 これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負うとの規定の趣旨および適用範囲に つき、とりわけこの責任の法的性質はどうか、悪意・重過失は何に向けたものか(第三者 の権利侵害について必要か、任務懈怠について存すれば足りるか)および責任の範囲(直 接損害に限定されるか、間接損害に限定されるか、両損害を包含するか)の諸点に着眼し て、判例を踏まえて説明することができる。 ○いわゆる名目的取締役に対して監視義務違反を理由として会社法429条1項所定の第 三者に対する責任を問えるかにつき、それを否定した下級審判例がみられることにも留意 しつつ、説明することができる。 解答は、関係する判例:最(大)判昭和41年11月26日(会社法百選71事件)、最判昭 和48年5月22日に即しての検討が求められる。 ・会社法第429条の法意 問題文の「(会社法上のものにかぎらない)」という文言は、 429条の解釈から、「民法709条」に基づく損害賠償請求の可否について解答を求め るという趣旨である。 ・「職務を行うにつき」の意味 ・「損害」の意味 ・A、B(監視義務師範) 、C(名目的取締役)の任務懈怠 ・あてはめ・結論 商法は解答時間が30分であり、上記の論点について、30分で解答可能な記述があれば 十分である。
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