II マクロ経済学のデータ

II マクロ経済学のデータ
1
第5章 国民所得の測定
• マクロ経済学とは
• 国内総生産
=GDP(Gross Domestic Product)
– 社会の経済的福祉を測定する尺度の1つ
ミクロ経済学とマクロ経済学の違いについては、
pp. 40 – 41も参照
2
1.経済の所得と支出
• 経済全体において、所得と支出は等しくなけ
ればならない
生産=支出=所得
3
2.国内総生産の測定
• GDPの定義
=一定期間において、一国内で生産される全
ての最終的な財・サービスの市場価値」
– 「GDPは…市場価値である」の意味
– 「一定期間において」の意味
– 「一国内で」の意味
– 「生産される」の意味
– 「すべての」の意味
– 「最終的な」の意味
– 「財・サービスの」の意味
4
3.GDPの構成要素
• Y=C+I+G+NX
– C:消費
– I:投資
– G:政府支出
– NX:純輸出
2010年の実質国内総生産
1. 民間最終消費支出
2. 政府最終消費支出
3. 総資本形成
(1)総固定資本形成
a.民間
b.公的 (2)在庫品増加
4. 財貨・サービスの純輸出 (1)財貨・サービスの輸出
(2)(控除)財貨・サービスの輸入
5. 国内総生産(支出側)
300.0
97.5
76.4
21.5
-1.4
82.3
65.3
511.3
(単位:兆円、2005年連鎖価格)
5
支出=分配(所得)
2010年の国内総生産の分配(名目)
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
雇用者報酬
生産・輸入品に課される税(間接税)
(控除)補助金
営業余剰・混合所得
国内純生産(0.1+0.2-0.3+0.4)=国内所得
(再掲)名目国内総生産
(控除)固定資本減耗
統計上の不突合
243.8
39.9
3.2
91.5
371.9
481.8
108.0
-2.1
(単位:兆円)
6
4.実質GDPと名目GDP
• 実質GDP=名目GDP/GDPデフレーター
×100
• 名目GDPは、経済の財・サービスの生産を評
価するのにその期の価格を用いる
• 実質GDPは、経済の財・サービスの生産を評
価するのに特定の基準年の価格を用いる
7
日本の名実GDP
暦年
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
名目GDP
実質GDP
GDP
(兆円)
(兆円)
デフレーター
509.9
474.8
107.4
505.5
476.5
106.1
499.1
477.9
104.4
498.9
486.0
102.7
503.7
497.4
101.3
503.9
503.9
100.0
506.7
512.5
98.9
513.0
523.7
98.0
501.2
518.2
96.7
471.1
489.6
96.2
481.8
511.3
94.2
8
第6章 生計費の測定
• 生計費=生活費(cost of living)
• 消費者物価指数(CPI)で計測
(2005年=100)
120
(%)
25
100
20
80
15
60
10
40
5
20
0
(出所)総務省
(暦年)
0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
-5
2005
2010
前年比=
インフレ率
(右軸)
消費者
物価指数
9
1.消費者物価指数
• 消費者物価指数はどのように計算されるか
1.財の組合せ(バスケット)を固定する
2.価格を見つける
3.バスケットの費用を計算する
4.基準年を選び指数を計算する
(5.インフレ率を計算する)
10
• 生計費測定の諸問題
– 代替バイアス
– 新しい財の導入
– 測定されない品質の変化
• GDPデフレーター対消費者物価指数
– GDPデフレーター=名目GDP/実質GDP×100
11
2.インフレーションの影響に対する
経済変数の補正
• 異なる時点の金額
• 物価スライド制
• 実質利子率と名目利子率
実質利子率=名目利子率-インフレ率
12