ゴールデンミルクを味わう - 中国経済産業局

地域パートナーHOT 情報
〔岡山県〕
ゴールデンミルクを味わう
山田高芳(産学官連携/産業クラスター担当係長)
[email protected]
TEL 082-224-5760
「乳搾りをしたい!」という我が家の女子の願いを叶えるべく、やって来たのは岡山県
真庭市のひるぜんジャージーランド。
写真1では小さくてよく見えませんが、蒜
山(ひるぜん)の牛たちは、澄み切った空の
下、美しい蒜山三座の麓に広がる広大な牧草
地でゆったりと育てられています。
その歴史は約70年。
昭和20年代後半、地域の産業振興の対策
と将来性について検討を行った際、岡山大学
からの「酪農を取り入れることが最適であ
る」という調査結果報告をもとに始まったよ
うです。
蒜山(写真1)
日本で乳牛と言えば、多くは白黒の
ホルスタイン種ですが、体格が小さく
飼いやすく、蒜山の気候に合っている
という理由からここではジャージー種
(写真2)を導入しています。
ジャージー牛は、英仏海峡に浮かぶ
ジャージー島を原産とするジャージー
種と呼ばれる牛の品種ですが、イギリ
ス王室用ミルクを作るという目的のた
め、長年にわたり育種改良され、乳牛
の中で最も濃厚な乳を出す特徴を持っ
た牛となっています。
旬レポ中国地域
2015 年 9 月号
ジャージー牛のラブリーちゃん7才(写真2)
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高タンパクで、ミネラル(カルシウム)やビタミンなどが豊富に含まれる栄養価の高い
貴重なミルク。ミルクの脂肪がβカロテンによって黄色味がかる特徴があり、搾りたての
ミルクも淡い金色をおびた美しい色をしていることから、GOLDEN-MILK(ゴールデン ミル
ク)と呼ばれています。
さて、その貴重なミルクの乳搾りですが、
乳搾りの前に、まず乳牛の説明から入りま
す。
「乳牛は、出産後、一週間だけ子ウシに
お乳を与えるだけで、その後は人間用の牛
乳を出してくれているんだよ。感謝して頂
きましょう。
」という話から、牛乳のほか、
チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、食肉、
ランドセルなどの革製品、牧草用の堆肥な
説明の様子(写真3)
ど、余すところなく使われているという話
まで、質問形式で楽しく説明して頂きまし
た。
その後、乳の搾り方を習い、1日35k
gも出すというお乳を順番に搾っていき
ます。
まず、親指と人差し指で挟み、それから
中指から順番に閉じていくと、、
、ピューと
勢いよくお乳が出てきます。
手を緩めると、すぐお乳がたまるので、ま
乳搾り(写真4)
た同じようにと。
お乳を搾った後は、絞りたての・・・とは
いきませんが、ここでしか飲めない冷えた
牧場牛乳をゴクリ。
「美味しーい!」、思わず歓声がこぼれま
す。
ちなみに、FOODEX JAPAN 2013 の「ご当
地牛乳グランプリ」において、「蒜山ジャ
ージー牛乳プレミアム」は最高金賞を受賞
しています。
ここでしか飲めない牧場牛乳(写真5)
旬レポ中国地域
2015 年 9 月号
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レストランでは、ジャージー牛乳のコ
クが見事に溶け込んだとろとろの蒜山ジ
ャージーゴーダチーズのフォンデュも味
わえます。
さらに、牛と言えば馬ではありません
が、隣の蒜山ホースパークではパカポカ
と乗馬も体験できるなど、自然と調和し
た事業が広大な蒜山高原で展開されてい
ます。
チーズフォンデュ(写真6)
蒜山は自分自身を自然に溶け込ませることができる場所です。
みなさんも、是非!
(写真は筆者撮影。
)
■ひるぜんジャージーランド
http://jerseyland.hiruraku.com/
■蒜山ホースパーク
http://www.hiruzenhp.com/
※蒜山の酪農の歴史については、下を参考にしています。
■日本一のジャージー牛産地の育成と6次産業化への取り組み
http://group.lin.gr.jp/2005/k33/hiruzen_s.pdf
※岡山の酪農についてもっと知りたい方はこちらをどうぞ
■平成26年度版おかやまデーリィー・データ
http://www.pref.okayama.jp/page/425142.html
経済産業省 中国経済産業局 広報誌
旬レポ中国地域
2015 年 9 月号
Copyright 2015 Chugoku Bureau of Economy , Trade and Industry.
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