vol.251 住設の延長保証サービスが活発化

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251
ハウジング・トリビューン【ウィークリー】
86
2015 年 8 月7 日号
http://www.sohjusha.co.jp
今週のトピック解説
住設の延長保証サービスが活発化
住設機器のトラブル発生時期
ストック事業強化の一環として、住設機器の延長保証サー
ビスが、にわかに活気づきつつある。住設機器については、
保証期間中
9%
一般的に1〜2年のメーカー保証が付いている。だが、住設
が故障するのは、メーカー保証期間外であるケースが多い。
そこで、メーカー保証期間外も保証しようというサービスが
6年〜10年
55%
増えている。
2年〜5年
36%
例えば、不動産情報サービスの提供を行っているアットホ
ーム(東京都大田区・松村文衞代表取締役)は今年6月、メ
ーカー保証期間外についても対象とする「賃貸住宅向け 設
備・家電修理保証サービス」を加盟店向けに提供を開始した。
住設機器のトラブルの9割がメーカー保証期間外
賃貸物件に備え付けてある設備が故障した際の修理を保証す
出典:
リビングポイント
る「付帯設備修理保証プラン」と、入居者が持ち込んだ家電
が故障した際の修理を保証する「持込み家電修理保証プラン」
社長)は、住設機器の保証サービスを提供しているリビング
を用意。
ポイント(東京都渋谷区・安達慶高 代表取締役)と提携し、
「付帯設備修理保証プラン」は月々の定額経費としている。
8月から住設機器の保証サービス「iecon support」(イエコ
このため、修理による突発的な出費を防いで管理コストを下
ンサポート)を提供する。新築を対象に、20万円で住設機器
げられる。また、修理時の依頼がシステム化されることで手
を10年間無償保証する。また、月々3000円支払うプランも
間を軽減できる。
「持ち込み家電修理保証プラン」については、
用意しており、新築だけでなく既存物件も対象とする。
入居者が所有する家電をまるごと修理保証するため、物件の
付加価値向上につながる。
IoT技術を活用して、住宅設備の不調をいち早く察知する
ことにより、故障する前に対応する新たな保証の仕組みも構
また、ヤマダ・エスバイエルホームは今年8月から「SxL
築中だ。分電盤に、家庭内で使用している電力の周波数を読
住設延長保証システム(10年)
」を開始した。メーカーの保
み取る機器を設置。データをクラウドのサーバーに自動送信・
証対象外期間を含め、新築の引き渡しから10年間、エアコ
解析することにより、住設機器の不調を察知し、対応を行う。
ン、レンジフード、換気扇、給湯器、洗浄便座、コンロの無
償修理を行う。今後、同システムを標準搭載した新築戸建住
宅(併用住宅及び一部エリアは対象外)の販売を行っていく。
「IoT技術を活用し、住宅の体調管理を行うサービスを提供
していきたい」
(池内社長)としている。
一方、
保証サービスについては、費用を払っても故障し
10年間の設備保証サービスは住宅メーカーでは初だという。
なければ元が取れない可能性もある。そこで、費用の半額分
IoTを活用したメンテなど
新たな仕組みの提案も
をポイントに還元する仕組みとした。ポイントでリフォーム
や、ハウスクリーニング、点検、インテリア・家具の購入な
どのサービスを受けられる。国内だけでなく、海外の企業と
IoT技術を活用した保証サービスを提供していこうとする
も提携し、サービスを拡大していきたい考え。IoTやポイン
事業者も出てきている。CoLife(東京都中央区・池内順平
ト還元サービスなど、新たな取組みに注目が集まりそうだ。
今週の主なニュース
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・大和ハウス工業 新技術の壁面緑化システムを開発
PM2.5などを浄化
・ミサワホーム 飛鳥建設と環境配慮した液状化対策
に着手 工法に丸太を使用
・トヨタホーム 東急不動産とインドネシアで大規模
分譲 緑化と子育てに配慮
・JERCO リフォームデザインコンテストの募集開始
提出期限は8月末日
・カネシン 軽量でコンパクトな10kN 用接合金物を
発売 施工性が向上
・アサヒ衛陶 4.8L 洗浄の節水型トイレを発売 新洗
浄方式で大きな節水効果も