もいわ図書館への期待 館長 山本 宏 この 3 月をもって、藻岩小学校長の任を退くことになりました。同時に「もいわ図書館」 館長も退任となります。札幌市学校図書館地域開放事業校のもいわ図書館の開館に携わった 館長として感慨深いものがあります。とはいっても、開館後は実質的な仕事は何もできずに 開放司書さんや職員にまかせっきりで申し訳なく思っています。 振り返ってみると、平成 22 年、私が本校に着任してすぐに取り組んだことが開放図書館 の開館でした。ちょうど本校は、2年後に開校110周年の事業が予定され学校が盛り上が ろうとしているときだったので、学校図書館を開設するにはちょうど良いタイミングでした。 当時の PTA 会長で 110 周年実行委員長の飯田宣充さんの快諾を得て、110 周年事業のメ イン事業となりました。しかし、もいわ図書館の本当のきっかけを作ったのは、私でも飯田 さんでもなく地域の方や保護者の方たちで活動していた、読み聞かせの会「タンタンの会」 の存在でした。子どもたちの教育環境を少しでも向上させたいと願う保護者の方たちの存在 がなければもいわ図書館の誕生はもっと遅れていたと思います。もいわ図書館ができて、子 どもたちの読書意慾は飛躍的に伸びています。そのわけは、図書館に行くと人がいるという 環境があることだと思います。開放司書さんや、ボランティアの方々が子どもと本を結ぶ接 着剤の働きをしているのだと思います。人の働きがきっかけとなるというのは勉強やスポー ツにもあります。もちろんどれも、その楽しさがわかれば接着剤はあまり必要なくなること もありますが、人とかかわっていけば楽しさが倍増することも事実です。 これからも、もいわ図書館がみんなの手で充実していくことを期待して退任のあいさつと いたします。
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