短期予報解説資料1 2015年12月21日03時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①日本海には南西風と西風のシ アーラインがあり、 衛星画像では 南西風の暖湿気に対応して下層 雲が見られる。 ②日本付近を覆っていた高気圧 の中心は日本の東に進み、 日本付 近は高気圧後面の湿った空気が 流れ込んでいる。このため、西日 本では広い範囲で降水を観測。 ③水蒸気画像では、500hPa の 5460m 付近のトラフに対応する 暗域がボッ海付近に進んできて おり、20 日 21 時の高層観測で後 面に-30℃以下の寒気を観測。 2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点 ①500hPa の 5460m 付近のトラフの東進により、21 日朝には 1 項①のシアーラインの北端付近の日本海 北部で低気圧が発生する。この低気圧は発達しながら北日本の太平洋側に進み、22 日未明から昼過ぎ にかけて 35kt[GW]となる。北日本では強風に注意。低気圧からの南にのびるシアーラインが 21 日夜に かけて北日本から東日本を通過し、大気の状態が不安定となる所がある。北日本や北陸中心に落雷、 突風、短時間強雨に留意。また、シアーラインの通過後の 21 日夜から 22 日にかけて北日本から北陸 の 850hPa に-6℃以下の寒気が流れ込む。山沿い中心に降雪の強まりに留意。 ②21 日は、西日本から東日本で高気圧の縁辺をまわる湿った空気の影響で、局地的に対流雲が発達す る可能性がある。 ③小笠原では 21 日は、高気圧南縁の吹送距離の長い東よりの風が続くため高波に注意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新の GSM を基本とする。降水や風は MSM も参考とする。 4.防災関連事項[量的予報と根拠] ①大雨・大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):高い所はないが、2 項の雨や雪の強まりに留意。 ②波浪(明日まで):東海・小笠原 3m。 5.全般気象情報発表の有無 発表の予定はありません。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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