短期予報解説資料1 2016年10月24日15時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①オホーツク海には発達した低 気圧があり、 北日本では気圧の傾 きが大きくなっている。 北海道中 心に 15m/s以上の西よりの強い 風が吹いており、 内陸や山沿いを 中心に 3 時間降雪量 10~15cm前 後を観測している。 ②日本の南では、 小笠原近海の前 線上の低気圧や前線と日本海の 高気圧との間で気圧の傾きが大 きくなっており、 衛星による観測 で 3~4mの高波を観測。 2.主要じょう乱の予想根拠と 解説上の留意点 ①1 項①の低気圧は 25 日朝にはカムチャツカの東に進むが、25 日にかけて北日本では気圧の傾きの大 きな状態が続く。強風や高波に注意。北日本の寒気のピークは 24 日午後だが、北海道では 500hPa の -30℃は 25 日未明にかけて、850hPa の-6℃は 25 日昼前にかけてかかり続け、内陸や山沿い中心に雪が 降る。北海道では大雪や着雪に注意。 ②高気圧が、24 日夜は日本海を東進し、25 日には日本の東に進む。日本の南の高気圧と 1 項②の前線 や低気圧気圧の傾きは次第に緩むが、低気圧に近い小笠原諸島や伊豆諸島南部ではしける所がある。 南西諸島から東日本では 25 日にかけて強風や高波に注意。 ③24 日 9 時に華北を東進している 500hPa の 5700m 付近のトラフが 25 日夜には浅まりながら本州付近 に達する。850hPa は、日本の東の高気圧の縁辺をまわる 327K 程度の南よりの風と、500hPa のトラフ の接近により強まる東シナ海からの西よりの風の収束が 25 日に西日本を中心に強まり、大気の状態が 不安定となる。西日本や東日本では短時間強雨、落雷や突風に注意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新 GSM を基本とする。雨や風の分布や強度は MSM も参考にする。 4.防災関連事項 [量的予報と根拠] ①大雨・大雪ポテンシャル(18 時からの 24 時間): (雨)四国 180mm。(雪)北海道 20cm。 ②波浪(明日まで):北海道・小笠原諸島 5、伊豆諸島 4、その他広い範囲で 3m。 5.全般気象情報発表の有無 発表の予定はありません。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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