平成 27 年度 水稲生産情報 9 月号 弘前西地区営農係 今年は、出穂期以降『高温』で経過したため、『胴割米』の発生が懸念されます。『適期刈取』で、『胴割米』の発生 を最小限に抑えましょう。 また、最近気温が低めに経過しているため、登熟は、緩慢に推移しています。水田の黄化程度や青未熟粒の減少 程度など、総合的に判断しましょう。 1.生育・登熟の状況(8 月 31 日調査) ●つがるロマンは、穂長がやや短かったため、1 穂籾数も少ない結果となりました。また、穂数は平年よりも多かったため、㎡当たりの 穂数も多くなりましたが、1 穂籾数が少なかったため、㎡当り籾数は昨年よりも少ない結果となりました。 ●つがるロマンの登熟歩合は、平年より 4.2%低い 48.4%という結果でした。出穂後、高温で経過したが、最近気温が低めに経過して いるため、登熟は緩慢に推移している。 ㎡当り籾数 最高 42,485 最低 21,115 圃場で籾数にバラつきがあるのが今年の特徴! ○成熟期・登熟歩合調査結果 つがるロマン 10 ヶ所 株数/㎡ 稈長 穂長 穂数(株) ㎡当り穂数 1 穂籾数 ㎡当り籾数 登熟歩合 本 年 20.4 81.1 17.9 19.3 391.2 75.7 29,426 48.4 平 年 20.7 78.1 18.4 17.9 371.1 89.2 32,961 52.6 昨 年 21.4 85.7 18.5 18.0 384.4 94.0 36.237 40.9 2.適期刈取について つがるロマンの積算気温による刈取始めは、出穂期が早かったため平年より早い 9 月 14 日頃からと予想されます。ただし、 青未熟粒調査の結果では、圃場により青未熟減少割合にバラつきがあります。また、出穂状況や籾数の違いにより、圃場の登熟 状況に早晩があることから、積算気温だけではなく、水田の黄化程度などで総合的に判断し、適期刈取に努めましょう。 (1)積算気温からの刈取予想(弘前アメダス) (つがるロマン) 8/31 現在 出穂期 管内平均 8月3日 積算気温 960℃に達する日 9 月 14 日 積算気温 1,150℃に達する日 9 月 23 日 (2)実際の水田状況から総合的に判断しましょう。ポイントは3つ! ●籾の黄化程度 → 圃場全体の籾が 90%程度黄化 ●青未熟粒の混入割合 → ●枝梗別黄化程度 → 10%以下まで減少した時期 枝梗の 2/3 程度が黄化した時期 農作業中の事故が多発しています! ◆機械の点検・整備は充分に行いましょう。特に、点検や調整時など機械から離れ るときは必ずエンジンを止め、巻込事故を防ぎましょう。 ◆圃場への出入り口や傾斜地には注意し、機械の転落・転倒事故を防ぎましょう。 稲わらの上手な施用法 稲わらのすき込みは、刈取後早めに!! *刈取り後、稲わらを田一面に散らします。早く薄く広げると稲わらの分解が進みます。 *稲わらに腐熟促進材を散布し、すき込みましょう。 稲わらの分解は地温が下がると低下するため、刈取り後、なるべく早く行って下さい。 ※やむを得ず春にすき込みを行う場合は、秋のうちに腐熟促進材だけでも散布しておきましょう。 *稲わらをすき込む際は、できるだけ深めに耕起しましょう。 *すき込みを行った翌年は根腐れなどの生育不良が起きやすくなるため、水の交換や中干し、間断かん 腐熟促進剤 ●石灰窒素 1袋/10a(20kg) ●わらゴールド 2袋/10a(30kg) がいを行い、土に新鮮な酸素を供給しましょう。 水 稲 栽 培 履 歴 は 必 ず 支 店 窓 口 へ 提 出 し ま し ょ う 。
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