ハスモンヨトウの防除

大 豆 情 報
第3号
平 成 2 7 年 8 月 20 日
J A む な か た
北 筑 前 普 及 指 導 センター
本年梅雨明けは、平年より 10 日遅い 7 月 29 日で、播種適期に当たる 7 月中旬の断
続的な降雨により、播種は適期からやや遅れ、7 月下旬を中心に行われました。概ね出
芽は良好でしたが、生育は平年より遅れ気味です。
ハスモンヨトウは、7月上旬播種のほ場を中心に発生し、多くのほ場で白変葉を確認
しています。病害虫防除所によるフェロモントラップの誘殺虫数は、6 月中旬と 7 月上
旬に大きなピークがみられ、その数は平年・前年に比べ多くなっています。今後の発生
に注意が必要です。
1.乾燥対策
数日降雨がなく、ほ場の乾燥が続く場合は、乾燥による生育抑制を防ぐため、可能な
限り畦間かん水を行って下さい。
特に、開花期の干ばつは着莢率を低下させますので。開花期(8月下旬)に土壌を乾
燥させないようにして下さい。※暗渠の栓を閉めると効果があがります。
2.ハスモンヨトウの防除(発生初期)
①卵は葉の裏に塊で産みつけられ、ふ化後2齢(体長約1㎝)くらいまでは産卵された
葉の裏に群棲して摂食します。
②ふ化幼虫が寄生した白変葉を早めに除去。摂食された葉は白変葉となりますので、
直ちに(幼虫が拡散する前)除去します。
3.ハスモンヨトウの防除(薬剤による防除)
①防除適期はフェロモントラップの誘殺ピークから10日後頃です。
※トレボン粉剤DLは、若齢幼虫には効果がありますが、防除適期を外すと効果が著しく低下
します。
※プレバソンフロアブル5は、比較的大きな幼虫にも効果があり、残効が長い薬剤で
す。ただし、散布後に出てくる新しい葉には効果がありません。
②防除後も幼虫の発生が多い場合は9月中旬に再度防除を実施して下さい。
基幹防除
薬剤名
散布量
粉剤 トレボン粉剤DL
4kg/10a
目安:
プレバソンフロアブル5(4,000 倍)
8月末~
液剤 (カメムシが多い場合のみトレボン乳剤を 1000 倍で
150ℓ/10a
9月上旬
混用)
葉裏に産卵された卵塊
1齢幼虫(頭が黒い)
白変葉
★ 農薬を正しく安全に使用しましょう!!
★ 散布前に必ずラベルを確認
① 散布時には近隣作物や住宅街への飛散防止を徹底
② 散布後は必ず散布器具(タンク、ホース等)を洗浄
③ 防除履歴の正確な記帳