物理学II 自習問題 No. 4

物理学 II 自習問題 No. 4
• 特に提出は求めないが,授業の予習・復習のために解いておくことを勧めます。
• 講義で話していない範囲の内容が含まれる場合があります。
問題 1
理想気体の状態変化を考える。次のそれぞれの場合に,内部エネルギーがどのように変化するかを
「増加する」「減少する」「変化しない」の中から選んで理由つきで答えよ。
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
(f)
(g)
(h)
気体の体積を一定に保ちつつ,加熱した。
気体の体積を一定に保ちつつ,冷却した。
温度を一定に保ちつつ,気体を膨張させた。
温度を一定に保ちつつ,気体を圧縮した。
熱の出入りを遮断しつつ,気体を膨張させた。
熱の出入りを遮断しつつ,気体を圧縮した。
気体の温度を上げた。
気体の温度を下げた。
cV = 52 R の理想気体が 1 mol ある。この気体が体積 V = 25 L,温度 T = 27◦ C の状態から,断熱
的にじわじわ膨張して,体積が V = 50 L になった。このときの温度と圧力を求めよ。
問題 2
問題 3
物質量 n の気体が,図のような変化をした。この一連の変化で気体が吸収する熱を求めよ。
p
2p0
p0
V0
問題 4
2V0
3V0
V
ファンデルワールス気体は,状態方程式が
p=
an2
nRT
− 2 ,
V − bn
V
であり,内部エネルギーが
U = ncV T −
an2
,
V
である。この気体に対して,ポアソンの関係式に対応するものを求めよ。[やや難]
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問題 5
定積モル比熱が cV の理想気体を考える。断熱的に状態を (T0 , V0 , n) から (T1 , V1 , n) までじわじわ
変化させた。物質量はこの変化の途中で一定に保たれているとする。また,気体定数を R とする。次の各問
に答えよ。
1. 内部エネルギーの変化 ∆U を求めよ。
2. V1 を T0 ,V0 ,T1 を用いて表せ。
3. 変化の途中の状態を (T, V, n) とする。断熱準静変化の際に成り立つポアソンの関係式を用いて,T を
T0 ,V0 ,V を用いて表せ。
4. 上の状態の圧力 p を V ,T0 ,V0 を用いて表せ。
5. p を V0 から V1 まで積分することによって,気体がする仕事を求め,T0 および T1 を用いて表せ。ま
た,ここで求めた仕事が 1 で求めた −∆U と一致していることを確認せよ。
問題 6
理想気体を考える。定積モル比熱 cV と定圧モル比熱 cp の間に,cp = cV + R, の関係が成り立つ
ことを示せ。
問題 7
物質量 n の理想気体に対し,以下のように状態を変化させた。全て準静的に状態が変化したと
する。
(a)
(b)
(c)
(d)
温度を T = T0 で一定に保ち, 体積を V0 から V1 へ変化させた。
温度 T0 ,体積 V0 の状態から,圧力を一定に保ちつつ温度を T1 に変化させた。
体積を V = V0 で一定に保ちつつ,温度を T0 から T1 に変化させた。
体積 V0 ,温度 T0 の状態から断熱的に温度を T1 まで変化させた。
このとき,下記の表の空欄を埋めよ。R を気体定数とし,cV を定積モル比熱として答えよ。
∆U
W
Q
(a) 温度一定
(b) 圧力一定
(c) 体積一定
(d) 断熱変化
∆U は内部エネルギーの変化を,W は気体がした正味の仕事量を,Q は気体に加えられた正味の熱量をそれ
ぞれ表している。
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