確率・統計 第 9 回講義概略 ポワソン分布 ポワソン分布の定義 2項分布では,試行回数 を大きくすると平均 は に比例して大きくなるが,平均 を一定 にして, , の極限を考えるとポワソン分布が得られる.すなわち,小さな確率で起こる事象 を考える.この事象は, 回 の試行で平均として 回起こることがわかっている.このとき, 事象 の起こる確率は である. 回の試行で事象 が 回起こる確率 は2項分布に従う とすれば, # となるが, なので, であり, ると # であることを用い となる.これがポワソン分布であり,確率分布の式に試行回数が含まれず,事象の起こる回数 と平均 だけの関数となる.ポワソン分布に従う確率変数 のとる値は , , , , である. 例えば,ある私鉄の駅では通勤時間帯に1分あたり平均で自動販売機の切符を購入する人の数は4人で あるとする.自動販売機で切符を購入するのには1人あたり1分を要するとする.このとき,1分あたり 6人の人が切符を購入する確率は # ! であり,せいぜい / である.したがって,6 台の自動販売機を設置しておけば十分だと考えることができる. ポアソン分布をもつ確率変数の平均と分散 確率変数 のポアソン分布の確率関数 # が平均 であり,当然その平均 は # 分散 は # # # # # となって, である. をもつとき, # となる. # 問題8 自分の身近に起こる現象でポアソン分布の確率関数をもつと思われる現象を説明し,その平均 を 推定せよ. 学生番号 氏名
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