平成27年度ひたちなか市立勝田第二中学校 進路だより 平成27年 7月 第 4 号 8日(水)発行 1学期ももうすぐ終了です。そして,夏休みとなりますが,夏休 みには,いろいろな意義があります。そのなかで,一つ挙げるとす れば,机上や教室の学習とは違う体験活動ができるということでは な い で し ょ う か 。今 回 は 体 験 活 動 に つ い て 述 べ て み た い と 思 い ま す 。 ●体験で学んだことは身に付く 知識というのは学べば学ぶほど磨かれていくのですが,方法によって定着率に差がつく ことはご存知でしたか?行動科学によれば,まず“聞いた”だけの知識というのは定着率 が 15%程 度 し か あ り ま せ ん 。 85%は す ぐ に 忘 れ て し ま う と い う こ と で す 。 次 に 実 際 に “ 見 た ” 知 識 は 若 干 定 着 率 が 増 え て 20 %と な り ま す 。 そ し て , 学 ん だ 知 識 に つ い て “ 話 し 合 う ” と 40%に ま で 定 着 率 が 上 昇 し , 実 際 に “ 経 験 す る ” と , な ん と 80 %に ま で 達 す る そ う で す 。 やはり,知識を学んで身をもって体験すると,その知識をほぼ自分のものにすることが できるということです。 ●学んだことを人に伝えると90%の定着 この行動科学の話はここで終わりというわけではありません。実は経験するよりも更に 知識を定着させる方法があるというのです。その方法とは,何でしょうか?それは,学ん だ 知 識 を 人 に “ 教 え る ”( 伝 え る ) と い う こ と で す 。 人 に 教 え る こ と に よ っ て 知 識 の 定 着 率 は 実 に 90% に 到 達 し ま す 。 人 に 教 え る た め に は 学 ん だ 知 識 を 自 分 な り に 体 系 化 し な け ればならず,知識を整理していくうちに知らず知らずのうちに定着していくということな のです。 以上,述べたように体験学習には大きな意味があります。そして,体験して学んだこと を人の教えたり,伝えたりすることも大事なことです。夏休みには,自由に使える時間も あるはずです。そういうときに,ちょっとした体験活動が人としての成長につながってい きます。 3年生は,高校体験が待っていますが,その中でただ行っただけに終わらないよう,目 的 意 識 を も っ て 体 験 に 参 加 し ,高 校 進 学 へ の 意 識 を 高 め て ほ し い と 思 い ま す 。2 年 生 で は , 秋 に 職 場 体 験 学 習 が 待 っ て い ま す 。今 の う ち か ら ,お 家 の 方 の 職 業 に 関 心 を 持 っ た り し て , 秋の職場体験学習に向けた心の準備もしてほしいと思います。また,どの学年でも,生徒 自身が家事を体験し,家族の一員としての自覚を高め,積極的に家事分担に参加する意識 をもってほしいと思います。 約 2500年 前 に 有 名 な 古 代 中 国 の 哲 学 者 の 老 子 は ,『 聞 い た こ と は , 忘 れ る 。 見 た こ と は , 覚 え る 。 や っ た こ と は , 分 か る 。』 と 言 っ た そ う で す 。 こ の 夏 休 み を 有 意 義 な も の に するために,よい体験があることを願っています。
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