お天道様が見ているよ

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学校長
渡 部
強
平成27年 7月16日
◆お天道様が見ているよ
「ほら、お天道様が見てるよ。悪いことをしちゃダメだよ」
幼かった頃、親によく言われた言葉です。しかし、最近は、全く耳にしなくなってしま
いました。親もそしてお年寄りの方々の口からも、なかなか発せられなくなっているよ
うな気がするのは、私だけでしょうか。子どもを叱る言葉も、
「お巡りさんのところへ連れてくよ」
「店員さんが見ているよ」
とかではないでしょうか?
「人の目は見える所でしか判断しないけど、お天道様は、すべて見透かしてしまうんだ。」
私は、幼心にそう理解し、シュンとなったものです。
さらに、この言葉は「悪さ」をとどめるだけではありません。
「正直者が馬鹿を見る」
なんて悲しい言葉がありますが、「誰もわかってくれる人がいなくても、お天道様が見
ているからね」は、実に温かい言葉だと思います。
右は、幕末から明治にかけて活躍した
偉人の中で、特に「徳」の人であったと 人を相手にせず、天を相手にせよ。
いわれている西郷隆盛の言葉です。「人 天を相手にして己れを尽くし、人を咎めず
が評価してくれるから、くれないからで 我が誠の足らざるを尋ぬべし。 (隆盛)
自らの行動を判断するのではなく、もっ
と大きなもの(天)を評価基準にし、自らの行動を高めていく。自らを常に省みて、自
分の足らないところを自問する」。すばらしい姿勢であるし、力強い生き方だと思いま
す。日本が古来から大事にしてきた根幹の部分です。
今はなき米国Apple 社のスティーブ・ジョブズ氏は、日本文化びいきで有名でした
が、彼はApple 製品の配線におけるハンダ付けの丁寧さにまでこだわったそうです。
製品として、表面では評価されないところにも関わらず、人から見えようが見えまいが、
自分の心に従い、「しっかりとやる」という思いです。その思いが世界に誇る製品を創
り上げ続けてきたのではないでしょうか。
お天道様に恥じない生き方は、自分の良心に恥じない生き方です。お天道様や自分の
良心に恥じない生き方をし、明るくすがすがしい心で生きることを、子どもたちにしっ
かりと伝えていきたいものです。いかなる宗教とも関係なく、自らを律し、
励ましていける一言です。
間もなく、長い夏休みが始まります。
「お天道様が見ているよ」…親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。
◆諦めたら損をする
人生に失敗した人の多くは、諦めたときに自分がどれほど成功に近づ
いていたか気づかなかった人たちだ。(発明家:トーマス・エジソン)
わたしの好きな考え方のひとつに、「せっかくここまでがんばったんだから、やめた
らもったいない」というのがあります。これは仕事でも勉強でも当てはまります。
毎日、コツコツと取り組んでも、思うように成績が上がらないとか、結果が出せない
という時期があります。「自分には向いていないのかな」「諦めたほうがいいかな」と思
いたくなります。
そういうときに、「でも、それじゃあ損する」と考えてみましょう。
「いや、やめてしまったら、せっかく覚えたことが全部、ムダになってしまう」とい
う考え方です。
たとえば資格試験でも、勉強していて「むずかしいなあ」と感じるときがあります。
「ここまでがんばってきたけど、合格のハードルは高すぎるからちょっとムリだな」と
考えてしまうと、諦めたほうがいいように思えてきます。受かりもしない受験勉強をい
つまでも続けるなんて、それこそ時間のムダのような気がします。
でも違うのです。
ずっと続けてきたことは、勉強にかぎらず、仕事でも趣味でもトレーニングでも、す
でに一定のレベルに到達しています。思うように上達しないもどかしさを感じるのも、
レベルが上がって、むずかしいステップに差しかかっているからです。つまり、エジソ
ンが指摘するように、「成功に近づいている」状態です。そのことに気づいていないだ
けなのです。
そういうときに、たとえば上級者にアドバイスを求めたり、そのやり方をまねしてみ
るといったひと工夫がきっかけとなって、たちまちむずかしいステップを乗り越えてし
まうことがあります。まさに成功の一歩手前にいたのです。諦めたら損です。というこ
とは、始める前の気持ち(計画)が大事ともいえるでしょう。
さあ、いよいよ夏休み、いい意味で損をしない毎日を過ごしてほしいです。
◆「こうゆうすいか」に気をつけて
●夏休みを安全に過ごすために
「こう」……(交通事故について)
・自転車の飛び出しは、絶対にしない。
・横断歩道では、左右の確認をする。
「ゆう」……(誘拐について)
・知らない人についていかない。
・不審な人の誘いにのらない。
・近くの人に助けを求める。
「すい」……(水の事故について)
・海や川へ、子どもだけでは絶対に行かない。
・プールでの約束をきちんと守る。
「か」………(火の事故について)
・花火は、子どもだけではやらない。
・危険な遊びやいたずらはしない。