閉じる 2015.9.9 19:23 【明美ちゃん基金ミャンマー医療団】難易度高い外科手術を実施 「余命数カ月」診断の子供にカテー テル治療も 【ヤンゴン=前田武】国内外の心臓病に苦しむ子供たちを救う「明美ちゃん基金」(産経新聞社提唱)のミャンマー医 療支援で、ヤンゴン入りしている医療団の外科チームは9日、日本でも難しいとされる「エプスタイン病」の男児(4) の手術を実施。内科チームもミャンマーでは治療できず「余命数カ月」と診断を受けていた子供らにカテーテル治療を 行った。 「エプスタイン病」は心臓の弁の形状に異常がある先天性の心臓病で、手術の難易度が極めて高い。手術は外科チー ムを率いる国立循環器病研究センター小児心臓外科の市川肇部長(57)が執刀。人工心肺を使用して約1時間半にわたり 心臓を止め、その間に弁の形状を正常に戻す作業を行い、無事成功したという。 人工心肺を担当する同センター臨床工学部の林輝行技士長(49)は「今回は子供の手術で行うことの多い輸血を回避 したので感染症などのリスクを抑えることができた」と述べた。 一方、内科チームも、重い「肺動脈弁狭窄症」のため余命数カ月と診断されていた男児(4)のカテーテル治療を実 施。生まれつき狭い肺動脈を「バルーン」と呼ばれる器具で広げて血流を確保した。心臓が弱っており途中で心停止に 陥る危険もあったが、治療は無事終了。約1週間後には退院できるという。 ©2015 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITAL All rights reserved. ヤンキン子供病院で手術をする日本 人とミャンマー人の医師ら=9日午 前10時30分、ミャンマー・ヤン ゴン(安元雄太撮影)
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