2017.2.5 08:00 【大学の女子力】患者を笑顔にできる言語聴覚士に 大阪河崎リハビリテーション大(2)リハビリテ ーション学部4年、前田智美さん(22) 昨年4月、大阪河崎リハビリテーション大学4年の前田智美さん(22)は、高校生が集う大講義室で演劇の舞台に立っ た。毎年オープンキャンパスで人気を集めるイベントだ。タイトルは「メディカルシーン」。脳梗塞を発症した患者に 医療従事者がどう向き合うかを描いている。 前田さんは薬剤師役で登場。約1カ月間にわたって練習を重ね、薬の効能を説明するリアルな演技で会場を沸かせた。 リハビリテーション学部で言語聴覚学を専攻。高校生と昼食を囲むランチトークでは、自らが目指す言語聴覚士につい て「大変だけど、やりがいのある仕事」と語りかけた。 ◎ ◎ 大学のホームページで母校の後輩へ のメッセージを発信する前田智美さ ん 長崎県大村市の出身。小学生のころはミニバスケットボールに熱中した。中学時代は陸上部で活躍し、砲丸投げで市3 位に。体育祭では応援団員を務めるほど活発だったが、人前で話すのは苦手だった。授業中に指名されると「頭が真っ白になり、何も話せなくなった」 という。 言語聴覚士に興味を持ったのもそんな体験があったからだ。病気がちの祖母の姿を見て育ち「人を支える仕事につきたい」という思いも背中を押し た。15歳で家族と大阪に移り、高校3年の時、大阪河崎リハビリテーション大学のオープンキャンパスに参加。言語聴覚学の充実したカリキュラムにひ かれ、迷わず進学を決めた。 ◎ ◎ 大学生活では病院での臨床実習に力を注ぐ一方、オープンキャンパスをはじめ、ボランティア活動にも積極的に参加。大学3年の時にはがん患者を支 援するチャリティーイベントのスタッフを務めた。大学の魅力について「先生や学生との距離が近く、誰とも仲良くなれること」。1学年の定員は160 人。家族的な雰囲気のキャンパスだ。 すでに大阪市内の総合病院に就職が内定。今月中旬に行われる言語聴覚士の国家試験の突破を目指し、猛勉強に励む毎日だ。「患者さんのつらさをや わらげ、少しでも笑顔にできる言語聴覚士になります」。前田さんはそう力を込めた。 ©2017 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITAL All rights reserved.
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