20170212_ST_中村美砂教授 - 産経ニュース

2017.2.12 13:00
【大学の女子力】医療現場のニーズ高く就職率100%「セラピストの仕事を愛する人に」 大阪河崎
リハビリテーション大(3完)リハビリテーション学部、中村美砂教授に聞く
大阪河崎リハビリテーション大学(大阪府貝塚市)は昨年、開学10周年を迎えた。リハビリテーション学部に理学療
法学、作業療法学、言語聴覚学の3専攻を備え、セラピストの専門家を養成。草花と触れあうことで心身機能を回復させ
る園芸療法士の資格も取れる。女性人材の育成像について教務委員長の中村美砂教授に聞いた。
--女子学生の比率は?
「学部全体では約3割だが、言語聴覚学専攻は8割と多い。これは言語聴覚士の仕事が失語症などの言語障害や言葉の
発達の遅れなど繊細な部分にアプローチするため、気遣いや優しさといった女性の特性が生かせるからだろう。結婚後
長く続けられることも人気の要因と考える」
--どんな分野に進出しているのか
「女性の特性が医療分野で発揮でき
る」と語る中村美砂教授
「卒業と同時に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の国家試験の受験資格ができる。医療現場の人材ニーズは高
く、試験に合格すれば就職率は毎年100%を達成している。園芸療法士は本学独自の資格取得システムであり、全国大学実務教育協会が認定するもの
だ。全専攻共通のカリキュラムとして受講できるが、このコースを導入している4年制大学は本学を含め全国で10校程度だ」
--21世紀の社会が求める女性の役割とは?
「男女間の役割の境界線がなくなり、人間としての個性が尊重される社会になってきた。和歌山県田辺市で梅の効果について住民の調査を行った際、
梅干しを食べる理由を聞くと、男性は『好き』、女性は『健康にいい』が圧倒的に多かった。女性は一般的に体の変化が激しく健康に敏感だ。超高齢社
会を迎え、予防医学のニーズが高まるなか、女性のこうした特性が医療の中で存分に発揮できると思う」
--女子学生に何を期待するか
「大学行事でもリーダー力を発揮する女子が増えており、非常に頼もしい。目の前のことに一生懸命取り組めば、自信が芽生え、職業人としての誇り
も生まれる。セラピストの仕事を愛するひとになってほしい」
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