こどもたちにとって友だちの存在が刺激になっています。 ある日年少児が,といを使って水を流す遊びをはじめました。年長児がやっていたあそ びを横目で見て興味を持っていたのでしょう,自分たちでやりはじめ,さらに翌日は年長 児と年中児がABC公園に遊びに行ったので,早速昨日の遊びの続きとなったようです。 土砂遊びをしていたAちゃんが, 「どうしたらできるんだろう」と型抜きにチャレンジし ていました。その声を聞きつけた先生がそばに行き,答えは出さずに寄り添いました。す ぐ隣で,さっきからひたすら砂で色々な実験をしていたBちゃんが,湿った砂がいいこと を教えてくれました。言われたようにやってみると,ほら,型抜きができました。 これらはほんの一例で,こどもたちの間のあそびの伝承は,どんどん伝わり広がってい ます。こどもたちは友だちの存在を,自分がやりたいことを決めたり実現したりするため の,参考にしているのです。ある追跡調査で,幼児期にあそび込んだこどもたちは,小学 校で問題を解決するために,友だちに尋ねたり,先生に質問したり,あるいは図表などを 参照することが自由にできる傾向があることが分かりました。できないまま,わからない ままにしておかない傾向と言い換えてもよいでしょう。自由保育はこのような傾向をこど もたちの中に作りだします。
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