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東京大学前期【化学】解答例
第1問
Ⅰ
ア
再結晶
イ
a=33,10℃
ウ
十水和物と水の質量をそれぞれ x〔g〕,y〔g〕とおくと,60℃の条件より,
10+x×142.1
322.1 = 45
180.0
100
x×
+y
322.1
①
20℃の条件より,
x×142.1-32.2×142.1
322.1
322.1 = 20
180.0
x×
+y-32.2×180.0 100
322.1
322.1
②
①,②より,x≒61.4〔g〕,y≒48.0〔g〕
(答)
エ
十水和物:61 g,水:48 g
発熱反応
(理由)
溶解度曲線の傾きが負になることから,低温で溶解側に平衡移動する
とわかる。ルシャトリエの原理より,低温では発熱側に平衡が移動するか
ら。
Ⅱ
オ
水は極性の大きな分子であり,分子間で水素結合を行うが,無極性分子のヘキ
サンはこれを行わないため。(48 字)
カ
78℃
キ
水蒸気として存在する水の量を n〔mol〕とする。水蒸気と窒素について,分
圧比=モル比より,
1.5×104 = n
0.031
2.0×104
-2
n≒2.32╳10 〔mol〕
(答)
-2
2.3╳10 mol
ク
⑴
(理由)
操作1では気相中のヘキサンのモル分率は一定であり,その分圧は一
定に保たれる。操作2では,水蒸気圧の降下に伴いヘキサンのモル分率が
相対的に上昇するが,その変化は低温ほど緩やかであるため,ヘキサンの
分圧は上に凸のグラフとなる。また,操作3ではヘキサンの分圧はその飽
和蒸気圧と等しくなるから。(143 字)
第2問
Ⅰ
ア
イ
化学式
電子式
分子形状
⑴ NH3
H NH
H
三角すい
⑵ CO2
O C O
直線
⑶ BF3
F B F
F
正三角形
炭素原子の原子半径を r とする。単位格子中に含まれる炭素原子の数は8個な
ので,求める割合は,
4 3
πr ×8
3
╳100≒33.9〔%〕
3
⎛ 8 ⎞
r⎟
⎜
⎝ 3 ⎠
(答)
34%
ウ
ホウ素,窒素ともに,結合に関与しない不対電子を持たないため。(30 字)
エ
⑵,⑸
オ
(理由)
合金中の鉛の濃度が増し,凝固点降下度がより増大したから。
(28 字)
(鉛の質量)
スズの量が一定なので,凝固点降下度は鉛の量に比例するから,
232-228
232-220
=
23
x
x=69〔g〕
(答)
69 g
Ⅱ
カ
a:金属結合
キ
(反応式)
ケ
17
(陽イオン性)
(理由)
c:原子半径
4KO2+2CO2→2K2CO3+3O2
(全電子数)
ク
b:低い
ナトリウム
ナトリウムは水素よりも電気陰性度が小さく,陽性が強いから。(29 字)
(反応式)
NaH+H2O→NaOH+H2
(イオン)
Cs
(理由)
+
空隙の半径がクラウンエーテル A と比べて 0.05 nm 大きいクラウンエ
+
ーテル B に対して最適な大きさのイオンは,K よりもイオン半径が 0.05
+
nm 大きいものと予想され,それに最も近い値を Cs がもつから。(90 字)
第3問
Ⅰ
ア
⑷
(理由)
共洗いにより,三角フラスコ内に水酸化ナトリウムが残り,正確に水
酸化ナトリウムの定量ができなくなるため。
イ
官能基の名称:エステル結合
ウ
NaOH+CO2→NaHCO3
エ
化合物A
O
個数:2 個
化合物C
CH2 O C H
C O CH3
CH2
C
O
O
O
オ
⑵,⑷
Ⅱ
カ
a
⑶
d
キ
⑵,⑷
ク
12 通り
ケ
実験 6 より,化合物D中の元素数比は,
C:H=
⑴
165
27.0
:
╳2=5:4
44.0 18.0
分子量が 144.0 で,ベンゼン環を持つことから,分子式が C10H8O となる。水
素原子の結合しない炭素原子が 3 つ連続で存在することから,Dは次のように決
まる。
OH
コ
c
Rに対するL1 の結合率が 80%なので,
[R・L1] 80
=
=4
[R]
20
①
式⑵に代入すると,
KL1=4╳
[L1]=
e
1
[L1]
4
KL1
すべてのRに対するL1 の結合率が 10%なので,
[R・L1]
=0.10
[R]+[R・L1]+[R・L2]
②
また,式⑵,⑷と与えられた条件より,
KL2
[R・L2][L1]
=
=1000
KL1 [R・L1][L2]
③
③とcの答より,
[R・L2]
[L2] 1000KL1
=1000╳
=
╳[L2]
[R・L1]
[L1]
4
④
②の逆数を考えると,
[R]
[R・L2]
+1+
=10
[R・L1]
[R・L1]
⑤に①と④を代入すると,
1000KL1
1
+1+
╳[L2]=10
4
4
[L2]=
3.5×10−2
KL1
⑤