Eを軸とした、ESGコミュニケーションへ ~情報開示基盤整備事業のご紹介~ 2016年2月 環境省 総合環境政策局 環境経済課 COP21におけるパリ協定の採択 ● COP21(11月30日~12月13日、於:フランス・パリ)において、 「パリ協定」(Paris Agreement)を採択。 「京都議定書」に代わる、2020年以降の温室効果ガス 排出削減等のための新たな国際枠組み。 歴史上はじめて、すべての国が参加する公平な合意。 ●安倍総理が首脳会合に出席。 2020年に現状の1.3倍の約1.3兆円の資金支援を発表。 2020年に1000億ドルという目標の達成に貢献し、合意に向けた交渉を後押し。 ●パリ協定には、以下の要素が盛り込まれた。 世界共通の長期目標として2℃目標の設定。1.5℃に抑える努力を追求することに言及。 主要排出国を含むすべての国が削減目標を5年ごとに提出・更新。 我が国提案の二国間クレジット制度(JCM)も含めた市場メカニズムの活用を位置付け。 適応の長期目標の設定、各国の適応計画プロセスや行動の実施、適応報告書の提出と定期 的更新。 先進国が資金の提供を継続するだけでなく、途上国も自主的に資金を提供。 すべての国が共通かつ柔軟な方法で実施状況を報告し、レビューを受けること。 5年ごとに世界全体の実施状況を確認する仕組み(グローバル・ストックテイク)。 1 気候変動と金融リスク 世界の動向③ ~気候変動と金融リスク~ 出典:Financial Times(2015年9月30日付電子版) ●2015年9月29日、イングランド銀行総裁 Mark Carneyは、気候変動が三つ の経路から金融システムの安定を損なう恐れがある、と指摘。 ①物理的リスク:異常気象によって銀行や保険会社の資産が直接的な損害を受 ける場合 ②信頼性リスク:気候関連の損失補填を求める人々や企業に対し金融機関やそ の顧客が将来の法的責任を負う場合 ③移行リスク:低炭素経済への移行過程で発生する予想外 のコスト Copyright © 2015 NTT DATA Corporation 2 パリ協定の経済的意味 ~座礁資産~ いわゆる「2℃目標」は、国際的な合意事項として、パリ協定においても盛り込ま れた。この目標の達成のためには、今後、世界の化石燃料の推定埋蔵量の1/3し か、利用できない(推定埋蔵量の2/3が使えない=座礁資産化)。現在の資源会 社の企業価値は、過大に見積もられている可能性。 ●COP16「カンクン合意」 (2010年) 各国政府が、産業革命以前からの 平均気温上昇を2℃未満に抑制す ることに合意(2℃目標) ●気候変動に関する米中共同声明 (2015年9月) 2℃目標を念頭に、今世紀半ばま での戦略策定の重要性を強調 ●パリ協定(2015年12月) 世界共通の長期目標として2℃目 標のみならず1.5℃への言及 Copyright © 2015 NTT DATA Corporation 世界の化石燃料の 推定埋蔵量に含まれる CO2 2860ギガトン 565~886 ギガトンCO2 利用できる 化石燃料 2℃目標達成 のためには、 1974~2295 ギガトンCO2分の 化石燃料が利用できない! 座 礁 資 産 出典:Carbon Tracker「燃やせない炭素2013」より作成 3 情報開示基盤整備事業 ● ● ● ● ● ● 平成16年に「環境配慮促進法」を施行し、企業の環境情報の作成と開示を支援。 長年、環境情報の入手困難性・比較困難性が、環境情報の価値を落としていた。 投資家向け開示基盤の開発に、平成25年度から整備開始。XBRLを採用。 登録情報は、投資家が必要とする基本的な環境情報。GHG項目はCDPより共有。 企業と投資家、企業間の「直接対話の場」を提供。既存の株主とは違う層との出会い。 情報開示を通じて、低炭素化等に取り組む企業へ適正な資金が流れる仕組みを支援。 【平成27年度:情報開示基盤整備事業スキーム図】 Copyright © 2014 2015 NTT DATA Corporation 4 4 4 今年度事業の成果① 参加者数の増加 企業および金融機関等参加者数の推移 Copyright © 2014 2015 NTT DATA Corporation 5 5 5 今年度事業の成果② 今、対話することの意義 Q.現状のESG情報の開示レベルについて、どのようにお考えですか? (十分開示している+ある程度開示している) 金融機関等 十分開示している 36.7% ある程度開示している N=60 Q.投資家/企業との対話において、ESGに関する対話が行われています か?(頻繁に行われている+どちらかといえば頻繁に行われている) 企業 頻繁に行われている 16.0% どちらかといえば頻繁 に行われている N=163 Copyright © 2014 2015 NTT DATA Corporation 6 6 6 今年度事業の成果③ 報告会のご招待 922 のメッセージ 企業と投資家の「新たな出会い」 企業と企業の「新たな発見」 IRとCSR/環境部の「建設的な対話」 3月1日(火)13:30~@秋葉原 事業成果報告会(参加費無料)(〆切2月26日) https://www.env.go.jp/press/102023.html 対話に興味のある方、大歓迎 Copyright © 2014 2015 NTT DATA Corporation 7 7 7 H26.2.26 連合第3回ワーカーズキャピタル 責任投資推進会議 ご静聴ありがとうございました。
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