製造拠点を移し心機一転、舗装材に注力

工 場
レポート
製造拠点を移し心機一転、舗装材に注力
株式会社ボース・新本社工場、事務所を訪ねて
合成樹脂防水材、塗り床材、舗装材、セメント混和剤
など多彩な湿式建材でお馴染みの株式会社ボース(辺見
幸生社長)が昨年10月末に、本社工場及び事務所を春日
部市梅田から同市内の新方袋に移転した。新工場、事務
所にはウレタン系塗り床材「パールフロアー」やエポキシ
樹脂塗り床材「エパール」など同社製品も多数採用されて
いる。
本稿では新工場を取材すると共に、同社の辺見社長よ
り今後の営業展開などについてお話を伺った。(編集部)
広い敷地を活かし商品説明会等も
以前の梅田にあった本社工場及び事務所は、平成11年の
▲「左官屋さんとタッグを組んで営業活動をしたい」と語る辺見幸
生社長
同社設立以来、16年間稼動してきた。今回の移転のきっか
けとして、スペースが手狭になっていたこともあるが、事
務所の前が河川区画工事で塞がることになったのが決め手
であったという。最寄り駅は北春日部駅から八木崎駅に変
わったが、新本社は前の所在地からほど近く、距離にして
2、
3km程度だ。
元々はFRP成型工場として使われていた場所を買取り、
工場と事務所、作業場を全面改修した。昨年6月に解体工
事から入り、丸4ヶ月を要する大掛かりな作業となった。
外部は鋼板を取り替え、事務所の床は塩ビの長尺シート
が貼ってあったのを剥がし、同社のウレタン系塗り床材
「パールフロアー」を施工した。工場床にはエポキシ樹脂塗
▲新本社工場外観。外装は鋼板を張り替えてある。
り床材「エパール」、事務所2階の和室の壁には試験的に漆
喰壁材を採用するなど、意欲的だ。その他、壁・床の張り
替えやペンキの塗り替えなどについては、社員自ら施工を
手掛けた。
敷地としては813坪と以前の5倍の広さがあり、建物面積
も約2倍、2階建ての事務所棟も延べ床面積が約120㎡と快適
な広さだ。もっとも、その分維持管理にも手間を要するた
め、生産設備の拡充や委託生産、貸し工場・倉庫など有効
な用途を検討しているという。
その一つが、講習会や勉強会の開催である。十分なス
ペースがあり、各所に同社製品も施工されているため、
ショールームとしても機能する。既に昨年12月には、ある
商社の営業担当者が集まり商品説明会も行ったという。今
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No.474 2016 年 2 月号
▲広々とした事務所。床には塗り床材「パールフロアー」を施工。