Report - 新光投信

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2016 年 2 ⽉ 1 ⽇
Shinko Asset Management Co., Ltd.
⽇本銀⾏はマイナス⾦利で円⾼に⻭⽌め、焦点は実体経済へ
◆⽇本銀⾏がマイナス⾦利を導⼊
⽇本銀⾏は 1 ⽉ 29 ⽇、⾦融政策決定会合でマイナス⾦利の導⼊を決定しました。⾦融機関が保有する⽇本銀⾏当
座預⾦に▲0.1%のマイナス⾦利を適⽤するものです。⼤規模な⻑期国債買⼊れとあわせて、⾦利全般により強い下
押し圧⼒を加えていくことで、2%の物価安定⽬標の早期実現を図るとしています。なお、マイナス⾦利の適⽤に
あたっては、⾦融機関の収益に過度の悪影響が及ばないように、既往の当座預⾦残⾼にはプラス⾦利を適⽤するな
どの配慮もみせています。
円/ 米ドルと日経平均の推移
126
(円)
21,000
124
20,000
122
19,000
120
18,000
(円)
17,000
118
円/米ドル(左軸)
116
114
15/7
16,000
日経平均(右軸)
15,000
15/8
15/9
期間:2015年7月1日~2016年1月29日(日次)
15/10
15/11
15/12
16/1
出所:ブルームバーグのデータを基に新光投信作成
(年/月)
上記グラフは過去の実績を⽰したものであり、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを⽰唆あるいは保証するものではありません。
マイナス⾦利導⼊は、これまで⿊⽥⽇本銀⾏総裁が当座預⾦⾦利の引き下げを否定し続けていただけに市場では⼤
きなサプライズとなりました。29 ⽇の国内債券市場で 10 年国債利回りが初めて 0.1%を割り込み⼀時 0.09%を付
けるなど低下したほか、為替市場では 118 円台から 121 円台に円安⽶ドル⾼が進みました。国内株式市場では、銀
⾏などへのマイナス⾦利の悪影響を懸念し⼀時下落する場⾯があったものの、⽇経平均は結局前⽇⽐ 2.8%上昇し
ました。海外市場でも、ドイツ DAX が同 1.6%上昇したほか、NY ダウも同 2.5%上昇するなど、⽇本銀⾏の追加
⾦融緩和を好感する形となりました。
◆マイナス⾦利導⼊で円⾼に⻭⽌め
⾦融市場では年初から中国経済の先⾏きや⼈⺠元下落、原油価格急落などへの懸念を受けたリスク回避の動きか
ら円⾼・株安の動きとなっていました。こうしたなか、マイナス⾦利が導⼊された理由としては、①国債買⼊れペ
ースの拡⼤は限界に近づいているとの市場の懸念に対し、拡⼤余地を多少なりとも残すことで⾦融緩和の出尽くし
感を⽣じさせないこと、②ECB(欧州中央銀⾏)の経験からもマイナス⾦利による通貨⾼の抑制効果が⾒込まれる
ため、急速な円⾼が⽇本経済に与える悪影響を防ぐこと――などが考えられます。⽇本銀⾏は、今後必要な場合、
さらに⾦利を引き下げるとしており、円⾼・株安はいったん⻭⽌めがかかったと思われます。
当資料は新光投信が作成したものであり、⾦融商品取引法に基づく開⽰書類あるいは販売⽤資料のいずれでもありません。当資料は証券投資の参考と
なる情報の提供を⽬的とし、投資の勧誘を⽬的としたものではありません。当資料は信頼できると考えられるデータなどに基づき作成していますが、
その内容の正確性・完全性を保証するものではありません。当資料は事前の通知なしに内容を変更することがあります。特定ファンドの購⼊のお申し
込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付⽬論⾒書)および契約締結前交付書⾯など(⽬論⾒書補完書⾯を含む)をあらかじめお受け取りのう
え、詳細をよくお読みいただき、投資に関する最終決定は、ご⾃⾝の判断でなさるようお願いします。
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2016 年 2 ⽉ 1 ⽇
Shinko Asset Management Co., Ltd.
◆実体経済への効果は不透明
⼀⽅で、マイナス⾦利の実体経済への効果は不透明といえます。今回の会合で、⼀部の審議委員からはこれ以上
の国債のイールドカーブの低下が実体経済に⼤きな効果をもたらすとは判断されないとの⾒⽅が⽰されました。ま
た、同⽇公表された⽇本銀⾏の「展望レポート」では、2015 年 10 ⽉の前回レポートから経済⾒通しについての⼤
きな変更はなかったものの、海外経済動向を中⼼に下振れリスクは⼤きいとされました。物価⾒通しについては、
原油価格想定の引き下げから 2016 年度が下⽅修正され、2%の物価安定⽬標の達成時期も 2017 年度前半頃と前
回に続き再び先送りされました。加えて、中⻑期的な予想物価上昇率の動向などを巡って不確実性は⼤きく、下振
れリスクは⼤きいと表明されており、経済・物価などファンダメンタルズに対する警戒姿勢が継続されています。
日本銀行政策委員の経済・ 物価見通し
単位:%
予想時点
16年1月
実質GDP
15年10月
消費者物価指数
(除く生鮮食品)
16年1月
15年10月
2015年度
2016年度
2017年度
+1.1
+1.5
+0.3
+1.2
+1.4
+0.3
+0.1
+0.8
+1.8
+0.1
+1.4
+1.8
出所:日本銀行の展望レポートを基に新光投信作成
(注)数値は前年度比で、政策委員の大勢見通し中央値
2017年度の消費者物価指数は消費税率引き上げの影響を除くケース
上記表は過去の時点における予測値を⽰したものであり、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを⽰唆あるいは保証するものではありません。
◆今後の注⽬点
今後の⾦融市場の注⽬点としては、内外経済のファンダメンタルズや⽶国の⾦融政策などが挙げられます。⽶国の
10-12 ⽉期実質 GDP 成⻑率は前期⽐年率+0.7%と、在庫調整や輸出の減少などによって減速しました。良好な雇
⽤環境が続くなか、家計の実質可処分所得は同+3%を上回る伸びを⽰しており、⽶国経済が当⾯景気後退に陥る可
能性は低いとみられますが、年初からの株安による逆資産効果などには留意する必要があると思われます。また、
海外経済や⾦融市場の動向次第では 3 ⽉の FOMC(⽶連邦公開市場委員会)で利上げが⾒送られる可能性があるこ
とから、2 ⽉ 1 ⽇のフィッシャーFRB(⽶連邦準備制度理事会)副議⻑の講演や 10、11 ⽇のイエレン FRB 議⻑の
議会証⾔は気になるところです。
⼀⽅、国内景気に関しては、家計調査における 10-12 ⽉期の実質消費⽀出が前期⽐▲1.9%と例年に⽐べ気温が⾼
かったことなどもあり低迷しており、2 ⽉ 15 ⽇に公表される⽇本の 10-12 ⽉期実質 GDP 成⻑率はマイナス成⻑と
なる可能性があります。⽇本銀⾏の追加⾦融緩和によって円⾼・株安にはいったん⻭⽌めがかかったとみられるも
のの、実体経済においては景気回復のけん引役が⾒当たらない状況です。今後は春闘賃上げの動向に加え、7 ⽉に
⾒込まれる参議院選挙を控え 2017 年 4 ⽉からの消費税率引き上げの⾒直しを含め政策動向が注⽬されます。
当資料は新光投信が作成したものであり、⾦融商品取引法に基づく開⽰書類あるいは販売⽤資料のいずれでもありません。当資料は証券投資の参考と
なる情報の提供を⽬的とし、投資の勧誘を⽬的としたものではありません。当資料は信頼できると考えられるデータなどに基づき作成していますが、
その内容の正確性・完全性を保証するものではありません。当資料は事前の通知なしに内容を変更することがあります。特定ファンドの購⼊のお申し
込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付⽬論⾒書)および契約締結前交付書⾯など(⽬論⾒書補完書⾯を含む)をあらかじめお受け取りのう
え、詳細をよくお読みいただき、投資に関する最終決定は、ご⾃⾝の判断でなさるようお願いします。
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日本の実質消費支出の推移
(前期比、%)
6
4
2
0
-2
-4
-6
-8
-10
12
13
14
15
(年)
期間:2012年1-3月期~2015年10-12 月期(四半期) 出所:総務省統計局、ブルームバーグのデータを基に新光投信作成
(注)2015年10-12月期データは月次データを基に算出
上記グラフは過去の実績を⽰したものであり、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを⽰唆あるいは保証するものではありません。
以上
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投資信託へのご投資に際しての留意事項
【投資信託にかかるリスクについて】
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産の市場における取引価格の変動や為替相場の変動などの影響により基準価額が変動します。これらの運⽤に
よる損益は、すべて投資者のみなさまに帰属します。したがって、投資者のみなさまの投資元本は保証されて
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■購⼊時に直接ご負担いただく費⽤
・購⼊時⼿数料:上限 4.104%(税抜 3.8%)
■換⾦時に直接ご負担いただく費⽤
・信託財産留保額:上限 0.5%
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■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費⽤
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上記に記載しているリスクや費⽤項⽬につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。費⽤の料率につき
ましては、新光投信が運⽤するすべての投資信託(設定前のものを含みます。)のうち、お客さまにご負担いただく、
それぞれの費⽤における最⾼の料率を記載しております。
投資信託は、それぞれの投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国などが異なること
から、リスクの内容や性質が異なり、費⽤もそれぞれの投資信託により異なりますので、ご投資をされる際には、
事前によく投資信託説明書(交付⽬論⾒書)や契約締結前交付書⾯など(⽬論⾒書補完書⾯を含む)をご覧くださ
い。
商 号 等: 新光投信株式会社
⾦融商品取引業者
関東財務局⻑(⾦商)第339号
加⼊協会: ⼀般社団法⼈投資信託協会
⼀般社団法⼈⽇本投資顧問業協会
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