平成 28 年 1 月 28 日発行 兵庫県感染症発生動向調査週報(速報) 平成 28 年第 3 週(1 月 18 日~1 月 24 日) 兵庫県感染症情報センタ-(兵庫県立健康生活科学研究所:健康科学研究センター) Hyogo Infectious Diseases Weekly Report 全国の情報は国立感染症研究所感染症疫学センタ-ホ-ムペ-ジにてご覧ください。 http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html 定点把握感染症(指定された医療機関から報告を求める感染症です) インフルエンザ 定点あたり患者数は今週 8.49 人(先週 3.08 人)と先週の 3 倍近くに増加しました。地域的には、伊丹、 加東、福崎、洲本の4保健所管内が注意報レベル(定点あたり患者数 10 人以上)となっています。 直近の 5 週間に報告された患者 2,911 人の年齢分布は、5~9 歳 31%、4 歳以下 25%、10~14 歳 13%の順 で、15 歳未満が全体の 69%を占めています。 インフルエンザの入院患者を対象とするサーベイランスでは今シーズン 48 人の報告があり、うち 6 人が 集中治療室、人工呼吸器、頭部 CT 検査等を利用しています。患者の年齢分布は 1~9 歳 50%、1 歳未満 15%、 20 歳代と 30 歳代 各 6%の順となっています。 学級閉鎖等の状況では、今週は 55 件(先週 3 件)の臨時休業が報告されています。内訳は学年閉鎖 7 件、 学級閉鎖 48 件、施設別では幼稚園 9 件、小学校 30 件、中学校 14 件、高等学校 1 件、その他 1 件で、県下 全域から報告されています。 当研究所では今シーズン、県内の患者から AH1N1pdm09 12 件、AH3N2 亜型(A 香港型)9 件及び B 型 (Victoria 系統)3 件、B 型(山形系統)3 件のインフルエンザウイルスを検出しています。 インフルエンザの予防として、手洗い、うがい、咳エチケットの励行、マスクの着用など、インフルエン ザに罹らない、広げない対策が重要です。また、感染が疑われる場合は早めの受診が重要です。 流行ランク インフルエンザの定点あたり患者発生状況(県内) 平成24年 40 平成25年 1 2 3 4 平成26年 30 平成27年 ~ ~ ~ ~ ~ 0 1 2 3 1 2 3 4 ~ ~ ~ ~ ~ 0 1 2 3 1 2 3 4 ~ ~ ~ ~ ~ 0 1 2 3 平成28年 人 20 10 1週 0 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 神戸市 2週 1 2 3 4 3週 (例年の地域別患者数を基準に流行状況を色分けしています。 ) 週 定点あたり患者数の上位 10 位の疾病 疾病名 定点あたり患者数 今週 増減 疾病名 先週 定点あたり患者数 今週 増減 先週 1位 インフルエンザ 8.49 3.08 +5.41 6位 流行性耳下腺炎 0.63 0.72 -0.09 2位 感染性胃腸炎 8.13 7.43 +0.70 7位 伝染性紅斑 0.54 0.63 -0.09 3位 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2.41 1.79 +0.62 8位 咽頭結膜熱 0.51 0.39 +0.12 4位 RS ウイルス感染症 1.08 1.07 +0.01 9位 流行性角結膜炎 0.46 0.43 +0.03 5位 水痘 0.68 0.71 -0.03 10 位 マイコプラズマ肺炎 0.45 0.36 +0.09 検査情報(兵庫県立健康生活科学研究所:健康科学研究センター) 感染性胃腸炎患者 3 名のうち、2 名 (1 歳 12/2 便採取, 3 歳 12/19 便採取)からノロウイルス GⅡ.4、1 名 (1 歳 12/14 便採取)からノロウイルス GⅡ.3 を検出しました。 ~ ~ ~ ~ ~ 0 1 2 3 平成 28 年 1 月 28 日発行 全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です) 1 類感染症 報告はありません。 2 類感染症 結核 22名(神戸市 10 名、尼崎市 1 名、姫路市 1 名、西宮市 1 名、伊丹保健所管内 2 名、 明石保健所管内 1 名、加古川保健所管内 1 名、加東保健所管内 1 名、龍野保健所管内 3 名、 福崎保健所管内 1 名) 3 類感染症 報告はありません。 4 類感染症 5 類感染症 平成 28 年 2 週までに診断 されたものの 報告遅れ つつが虫病 1名(神戸市;男性 40 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:不明) レジオネラ症 1名(神戸市;肺炎型;男性 80 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:不明) ウイルス性肝炎 2名(①西宮市;C 型;女性 60 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:不明、 ②西宮市;B 型;男性 30 歳代;感染地域:国外;感染経路:異性間性的接触) カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 1名(西宮市;男性 60 歳代;Klebsiella pneumoniae;感染地域:国外;感染経路:以前からの保菌) 急性脳炎 1名(神戸市;インフルエンザウイルス A;男性 0 歳;感染地域:兵庫県;感染 経路:接触感染) 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名(洲本保健所管内;男性 70 歳代;感染地域:兵庫県; 感染経路:創傷感染) 侵襲性インフルエンザ菌感染症 1名(尼崎市;男性 60 歳代;感染地域:兵庫県;感染経 路:不明) 梅毒 2名(①明石保健所管内;早期顕症梅毒Ⅰ期;男性 20 歳代;感染地域:兵庫県;感染 経路:性的接触、②加古川保健所管内;早期顕症梅毒Ⅰ期;男性 30 歳代;感染地域:兵庫県; 感染経路:異性間性的接触) 結核 1名 つつが虫病 クロイツフェルト・ヤコブ病 1名 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名 1名 目で見る動向(県内) 咽頭結膜熱の定点あたり患者発生状況(県内) 感染性胃腸炎の定点あたり患者発生状況(県内) 1.5 20 平成24年 18 平成24年 平成25年 16 平成25年 平成26年 14 平成27年 12 平成28年 人 10 平成26年 1 平成27年 平成28年 人 8 0.5 6 4 2 0 0 1 4 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 週 豊岡保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル 加東保健所管内で、定点あたり患者数が警報レベル 開始基準値である 20 人以上となっています。 開始基準値である 3 人以上となっています。 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の 定点あたり患者発生状況(県内) 3.5 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 3 2.5 2 人 流行性耳下腺炎の定点あたり患者発生状況(県内) 2.5 平成22年 平成24年 平成26年 平成28年 2 平成23年 平成25年 平成27年 1.5 人 1.5 1 1 0.5 0.5 0 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 0 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 この週報は兵庫県立健康生活科学研究所:健康科学研究センタ-ホ-ムペ-ジ http://www.hyogo-iphes.jp/ にも掲載しています。 また、http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html から国立感染症研究所感染症疫学センタ-の週報(IDWR)がダウンロ-ドできます。
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