平成 28 年 10 月 6 日発行 兵庫県感染症発生動向調査週報(速報) 平成 28 年第 39 週(9 月 26 日~10 月 2 日) 兵庫県感染症情報センタ-(兵庫県立健康生活科学研究所:健康科学研究センター) Hyogo Infectious Diseases Weekly Report 全国の情報は国立感染症研究所感染症疫学センタ-ホ-ムペ-ジにてご覧ください。 http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html 定点把握感染症(指定された医療機関から報告を求める感染症です) RS ウイルス感染症 流行性耳下腺炎 定点あたり患者数は今週 1.09 人(先週 0.92 人)と 増加が継続しています。 定点あたり患者数は今週 1.87 人(先週 1.24 人)と 増加しました。地域的には、姫路市、加東及び赤穂 直近 10 週間の患者 662 人の年齢分布は、1 歳 40%、 保健所管内で注意報レベル基準値(定点あたり患者 0 歳 36%、2 歳 15%の順で、0~2 歳が全体の 91%を 数 3 人)以上となっています。 直近 10 週間の患者 1815 人の年齢分布は、5 歳 占めています。 RS ウイルスを病原体とする呼吸器感染症で、2 歳 までにほぼ全員が感染しますが、その後も感染を繰 17%、6 歳 15%、4 歳 14%の順で、3~8 歳が全体の 75%を占めています。 り返します。乳幼児の肺炎及び気管支炎の重要な原 ムンプスウイルスによる感染症で、痛みを伴う急 因となっていて、特に心肺等に基礎疾患があると重 性の唾液腺腫脹が特徴です。発症前後 1~2 週間は唾 症化しやすいといわれています。乳幼児が呼吸器症 液にウイルスが排出されるため、感染を起こしやす 状を示した場合は早めに医療機関を受診することが くなります。予防対策として、ムンプスワクチンの 重要です。 接種が有効です。 RSウイルス感染症の定点あたり患者発生状況(県内) 4 平成22年 平成24年 平成26年 平成28年 平成24年 3.5 平成25年 3 平成26年 2 平成23年 平成25年 平成27年 平成27年 2.5 人 流行性耳下腺炎の定点あたり患者発生状況(県内) 2.5 1.5 平成28年 2 人 1 1.5 1 0.5 0.5 0 1 4 0 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 1 週 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 定点あたり患者数の上位 10 位の疾病 疾病名 定点あたり患者数 今週 増減 疾病名 先週 定点あたり患者数 今週 増減 先週 1位 感染性胃腸炎 4.83 3.93 +0.90 6位 流行性角結膜炎 0.57 0.40 +0.17 2位 流行性耳下腺炎 1.87 1.24 +0.63 7位 突発性発しん 0.47 0.42 +0.05 3位 RS ウイルス感染症 1.09 0.92 +0.17 8位 ヘルパンギ-ナ 0.39 0.25 +0.14 4位 マイコプラズマ肺炎 0.82 1.27 -0.45 9位 咽頭結膜熱 0.36 0.31 +0.05 5位 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.77 0.80 -0.03 10 位 手足口病 0.35 0.40 -0.05 平成 28 年 10 月 6 日発行 全数把握感染症(すべての医療機関から報告を求める感染症です) 1 類感染症 報告はありません。 2 類感染症 結核 31名(神戸市 11 名、尼崎市 3 名、姫路市 2 名、西宮市 3 名、伊丹保健所管内 1 名、 明石保健所管内 4 名、加古川保健所管内 3 名、加東保健所管内 1 名、龍野保健所管内 3 名) 3 類感染症 報告はありません。 4 類感染症 5 類感染症 平成 28 年 38 週までに診断 されたものの 報告遅れ 日本紅斑熱 1名(洲本保健所管内;男性 70 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:動物・蚊・ 昆虫等からの感染) レジオネラ症 2名(①神戸市;肺炎型;男性 50 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:不明、 ②神戸市;肺炎型;女性 60 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:不明) カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 1名(神戸市;男性 70 歳代; Enterobacter aerogenes;感染地域:兵庫県;感染経路:縫合不全による消化液の腹腔内の漏出による) 梅毒 2名(①尼崎市;早期顕症梅毒Ⅱ期;男性 40 歳代;感染地域:兵庫県;感染経路:性 的接触、②加東保健所管内;早期顕症梅毒Ⅱ期;男性 40 歳代;感染地域:国内;感染経路: 異性間性的接触) アメーバ赤痢 梅毒 1名 1名 目で見る動向(県内) マイコプラズマ肺炎の定点あたり患者発生状況(県内) 感染性胃腸炎の定点あたり患者発生状況(県内) 2 20 平成24年 平成24年 18 平成25年 16 平成26年 14 平成27年 12 人 10 平成28年 平成25年 平成26年 1.5 平成27年 平成28年 人 1 8 6 0.5 4 2 0 0 1 4 1 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 50 40 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 レジオネラ症の累積患者数(県内) 60 4 梅毒の累積患者数(県内) 120 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 100 80 人 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 人 60 30 20 40 10 20 0 0 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 週 この週報は兵庫県立健康生活科学研究所:健康科学研究センタ-ホ-ムペ-ジ http://www.hyogo-iphes.jp/ にも掲載しています。 また、http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html から国立感染症研究所感染症疫学センタ-の週報(IDWR)がダウンロ-ドできます。
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