■第4回課題研究班別テーマ 班 テーマ 1 2012年4月から2015年3月までに発生した不正事例(意図的な虚偽表示)について、各自具体例を1つ上げて、下記について記述しなさい。 特に②~⑤はあなたの考えを述べなさい。なお、①は3,200字以下にまとめること。 ①概要(不正の方法) ②会社の問題点(不正リスク要因に必ずふれること) ③当該不正を防止もしくは発見するための会社としての改善策 ④監査上の問題点 ⑤監査上の改善策 (1) あなたは製造業である上場会社A社の監査を担当している。 監査の過程で、100%子会社であるB社において、売上の不正な前倒し計上が発覚した。 この前提で、以下の問いに答えなさい。 回答にあたり、監査上の重要性等の必要となる条件設定は、各自場合分けして回答すること。 2 ①当該不正について、A社の監査上、財務諸表監査、内部統制監査のそれぞれでどのように取り扱うべきか。 ②当該不正が期中に発覚した場合、期末の監査においてどのような実証手続を実施すべきか。 (2) 投資家の中には、公認会計士に対して企業の不正を発見してほしいという期待を持つ人々がいる。 このような考えに対して、過去にあった不正の具体的事例1件に言及しながら、あなたの意見を述べなさい。 3 我が国でIFRSを採用している会社の中には、損益計算書中において、いわゆる「コア営業利益」を開示している事例が多く見られます。 「コア営業利益」を開示している会社の事例を分析し、「コア営業利益」が財務諸表利用者に与える影響、監査人として注意すべき事項につ いて、あなたの考えを述べなさい。 4 企業会計基準委員会は平成27年12月28日に、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を公表し ています。 これに関して、以下の設問に答えなさい。 ①日本公認会計士協会 監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性に関する監査上の取扱い」に定められている、繰延税金資 産の回収可能性に関する指針との主な相違点及び見直しに至った経緯を述べなさい。 ②当該適用指針が公表されたことによって、実務上どのような影響があるかを述べなさい。なお、実務上の影響を述べるにあたっては、監 査クライアントなどの業種等、前提条件を自由に設定して良いものとする。 平成27年4月30日に公表された監査・保証実務委員会実務指針第91号「工事進行基準等の適用に関する監査上の取扱い」に関連して、下 記について述べなさい。 5 6 ①当該実務指針が公表された背景について簡潔に述べなさい。 ②想定される不正の手口として2つのケース(具体的なリスクシナリオ)を仮定したうえで、それを防止するための業務プロセスに係る内部 統制として、有効だと考える統制について述べなさい。また、それぞれのリスクシナリオに対して、それを看過しないために有効だと考える、 監査人としての対応(統制評価、実証手続)について述べなさい。 ③工事進行基準適用の正確性を担保するために、会社の全社的な内部統制として、あなたが特に重要だと考える点について考えを述べ なさい。 ①あなたが所属している組織において会計不正が生じるとすると、どのような事例が考えられますか。複数の事例を挙げて説明しなさい。 ②これらの会計不正事例を未然に防止するためにはどのような仕組みや取組みが有効でしょうか。 ③上記で検討した仕組みや取組みを導入・運用するにあたり、それを阻害する要因としてどのようなものが考えられますか。 ■第4回課題研究班別テーマ 班 テーマ 2015年12月28日に、ASBJより、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(以下「本適用指針」とい う。)が公表されています。 そこで、本適用指針について、以下の問いに答えなさい。 7 ①本適用指針における(分類2)、(分類3)及び(分類4)について、監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性に関する監査上の 取扱い」からの主な変更点を、当該変更の背景及び目的とともに説明しなさい。 ②あなたの担当するクライアントは以下のような状況である。 ・前期(2016年3月期)において、重要な税務上の欠損金が生じている ・前期において、4号但し書きに分類している ・当期(2017年3月期)は、(分類2)に該当すると主張している ・本適用指針の早期適用はしていない 当該状況で、(分類2)に該当する場合の2017年3月期の会計処理(開示含む)を説明しなさい。また、この際の会計監査人が実施すべき 具体的な監査手続、及び、留意すべき事項について説明しなさい(上記に記載していない具体的な前提条件等を示しながら説明するこ と)。 8 平成28年3月期より新たな「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22 号)が適用となっています。そこで、①改正前の基準からの変更点の概要を述べるとともに、②それが連結財務諸表に与える影響を踏ま え、改正前と改正後で企業のM&A等の意思決定にどのような変化をもたらすと考えられるか考察しなさい。 9 監査基準委員会報告書520「分析的手続」に関し、以下の設問に答えなさい。 ①分析的手続と分析的実証手続の違いについて述べなさい。また、推定値を算出する際に検討すべき事項について述べなさい。 ②効果的かつ効率的に監査を実施するために、分析的実証手続をどのように利用することが有効か述べなさい。 ③売上高、売上原価及び人件費について、任意の1業種を指定したうえで、どのような分析的実証手続を実施することが考えられるか述べ なさい。 10 近年、国際財務報告基準(IFRS)の任意適用に移行する企業が増加している。 ①IFRS任意適用企業が増加している背景について、あなたの意見を述べなさい。 ②2014年以降にIFRS任意適用を開始した企業を1つ選択し(あなたの所属組織の監査クライアントを除く)、当該企業を事例としてGAAP差 異分析を行い、あなたが考える会計・監査上特に検討すべき重要論点を3項目以上列挙して説明しなさい。 ③②で選択した企業がIFRSを任意適用した結果、どのような効果があったかについて、あなたの見解を述べなさい。
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