円満通信第43号 - 株式会社円満プランニング

2015年 4月15日
日本のサラリーマンを円満に!
円満通信 第43号
発行責任者:松本
真由美
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こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの松本真由美です。
道すがら出会うフレッシュマンの姿に、新年度の訪れを感じる
とともに「初心忘れるべからず」と奮い立たせられます。
株式市場では、日経平均が2万円を付けたということで
ややはしゃぎすぎの感じもありますが、まあ、それはそれとして、
少なくとも史上最高値の半値水準まで戻ってきたことは
歓迎すべきことなのでしょうか。
では、今月も「円満通信」にお付き合いいただければ幸いです。
今月の似顔絵 「春眠」
4月から暮らしこう変わる
新年度が始まる4月1日から、暮らしにかかわる制度やサービスが変わっています。
公的年金は「え? 金額増えてるのに負担増?」の声が聞こえそうですが、公的年金には物価の
伸びほど年金給付額は増やさない【マクロ経済スライド】が今回初めて実施されることになりました。
物価上昇を考えると実質的には減額になっている、という意味です。
暮らし・健康・税金がこう変わる
負
担
増
負
担
減
●65歳以上の介護保険料、月額578円引き上げ5550円に(全国平均)
●国民年金保険料、月額340円引き上げ1万5590円に
●国民年金受給額、月64,400円から65,008円に
●厚生年金(夫婦2人)219,066円から221,507円に
→マクロ経済スライドを初実施。物価上昇に追いつかず実質減額
●軽自動車税、1.5倍の10,800円に
●エコカー減税、基準厳しく
●介護サービスの利用料、平均2.27%引き下げ
●特別養護老人ホーム6%引き下げ
●結婚・子育て資金の一括贈与非課税特例を新設(最大1000万円)
●ふるさと納税、寄付金控除額が約2倍に、寄付先が5か所以上なら
申告不要に
新車の軽自動車税は現在は毎年7,200円で済みますが、4月以降は10,800円になります。
エコカー減税の基準は厳しくなります。
祖父母から孫への資金贈与はしやすくなります。4月1日から結婚や出産、子育ての資金を贈与した場
合、20歳以上の子や孫一人当たり1,000万円まで非課税となる制度が始まりました。
余談ですが、税制改正の書面の何が非課税になる・ならない、の決まりごとが結構面白い。非課税の対
象にならないものに、婚活活動費用・ブライダルエステ・結婚指輪・海外での不妊治療(日本はOK)。非課
税の対象となるものに妊娠・出産費用なら(未婚でも可)の但し書き!? 非課税になるかどうかの使い道
はいちいちチェックする必要があるようです。
ふるさと納税とは、地方自治体に寄付をすると、上限額(※1)までなら、寄付した金額のほぼ全額(※2)
が戻る制度。さらに、寄付のお礼の名産品が届くとあって大人気。これが寄付金控除額が約2倍に拡大、
また寄付先が5か所以内なら申告不要となり、さらに注目されそうです。しかし、約12億円も集めてしまっ
た(長崎県平戸市)、寄付額が通常の個人住民税の税収の約4倍集めた(北海道上士幌町)、「300万円
以上寄付した人には牛1頭分をプレゼント」(宮崎県三股町)には、ちょっと驚きで、行き過ぎ感を感じるの
は私だけでしょうか?
私たちのくらしを取り巻くおかねの環境は、どんどん変わっていきます。頑張って、でも、楽しみながら、
変化に対応していきましょう。
※1:上限額は年収や家族構成によって異なる。 ※2:寄付金のうち2000円分は戻らない。
物価上昇率2%の正体
いわゆる物価指数とはまずはあらゆる品目を押しなべて考慮した「総合指数」のことです。これは確
かに2%前後の推移となっています。しかし、品目別に見てみると驚きの特徴が! 私たちの生活に
必要不可欠な、食費、光熱費、交通費などの上昇は2%どころではないのです。どおりで今までと同じ
ペースで買い物をしていると、使いすぎになってしまうのですね。そして、これまで通りの貯金が厳しく
なるわけです。
2013年
3月
2013年
12月
2014年
3月
2014年
12月
2015年
2月
総合
食費
外食
住居
家賃
電気
ガス
家事
雑貨
交通
通信
-0.9
-2.4
-0.1
-0.4
-0.4
3.4
1.4
1.1
0.5
-1.1
1.6
2.2
0.7
-0.4
-0.4
8.2
2.7
0.4
-0.1
0.9
1.6
2.4
0.9
-0.3
-0.4
10.0
5.8
0.5
0.2
0.9
2.4
3.1
3.2
0.2
-0.3
6.3
5.6
4.5
7.8
0.8
2.2
4.1
3.4
0.3
-0.3
7.3
4.9
5.1
7.8
0.7
出所:総務省統計局・国内消費者物価調査(中分類・前年同月比)
この4月からはさらに、牛乳・ヨーグルト(2~4.5%)バター・チーズ(2.5~8.2%)、トマトケチャップ(4~
10%)、インスタントコーヒー(平均20%)、など日々の食卓に身近なものが続々と値上げしています。
これらは、急激な円安の進行、原材料価格の高騰、物流費やエネルギーコストの増加などによるもの
です。※()内は値上げ率。
今年の春闘では「大手企業の賃上げ額、21年ぶりの高水準」など明るいニュースに沸きましたが、
現実はもう少しシビアなようです。
【円満通信・第43号】を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
株式会社円満プランニング 松本 真由美