学校教育の指針 平成27年度の重点 最重点の教育課題 「問い」を発する子ども の育成 秋田県マスコット 秋田わか杉 七つの﹁はぐくみ﹂ 一 早寝 早起き 朝ごはん 生活リズムは全ての基本 二 元気なあいさつ 明るい返事 規則 約束 守るわか杉 三 読んで 話して 書いて 高める ﹁問い﹂を発する思考力 四 問題解決 子どもが主体 授業の続きは家庭で学習 五 職場体験 インターンシップ 地域で育む子どものキャリア 六 学校や地域の話題で語り合い 将来の夢 家族でえがく 七 ふるさとを支える自覚と志 みんなでつくる未来の秋田 ※本県の未来を担う子どもたちを 「わか杉」 と呼んでいます。 スギッチ “秋田わか杉 七つの「はぐくみ」”の作成の経緯,基本的な考え方 この度,県教育委員会では“秋田わか杉 七つの「はぐくみ」”を作成いたしました。 全国学力・学習状況調査(文部科学省)において,全国トップレベルを維持している本県の学力やその基盤となる様々な要因 については,全国からはもちろんのこと,海外からも注目されるところとなりました。 第2期あきたの教育振興に関する基本計画を策定し,「教育立県あきた」の実現を目指す今,児童生徒質問紙調査等から見え る児童生徒を主体とした授業づくり,家庭学習の習慣,家庭や地域の教育力等,本県の財産とも言えるオール秋田でつくるすば らしい教育環境を“秋田わか杉 七つの「はぐくみ」”として発信し,「ふるさとを愛し,社会を支える自覚と高い志にあふれ る人づくり」を目指したいと考えております。園や学校,家庭や地域において活用されることを願っております。 秋田県教 育 委 員 会 本県学校教育が目指すもの 豊かな人間性を育む学校教育 Ⅰ 思いやりの心を育てる 人間愛の大切さの体得 開かれた心の育成 Ⅱ 心と体を鍛える 生き抜くたくましさの育成 働くことの喜びの体得と意義の理解 Ⅲ 基礎学力の向上を図る 自ら学ぶ意欲と態度の育成 児童生徒の個性と能力の伸長 Ⅳ 教師の力量を高める 幅広い識見と教育愛のかん養 社会の変化に即応した研修の充実 学校教育共通実践課題 ふるさと教育の推進 ー心の教育の充実・発展を目指してー 高い志と公共の精神 −ふるさと教育等との関連を図りながら,全教育活動を通して取り組む教育課題− 本年度の重点 1 地域に根ざしたキャリア教育の推進 ・ふるさと教育等との関連を図りながら,家庭や地域,企業等への発信と啓発に取り組む。 (キャリア教育の必要性やねらいについての意識の共有化) ・地域の活性化に貢献する活動,世界水準・最先端,地域で活躍する人等から学ぶ活動の充実を 図る。 各教科等との関連を意識した学習活動例 先人の生き方を学ぶ活動,地域の活性化に貢献する活動,学習内容を地域での生活に 生かす活動,地域の伝統を受け継ぐ活動,地域や家庭での自分の役割を果たす活動, 地域の人との交流活動,秋田県民歌を通してふるさとを知る活動 等 秋田の自然や文化,地域等に貢献した先人の例 十和田湖 白神山地 男鹿半島 鳥海山 田沢湖 大湯環状列石 玉川温泉北投石 地域の祭りや伝統的な行事・工芸品 石川理紀之助 齋藤憲三 佐藤信淵 白瀬矗 成田為三 平田篤胤 山下太郎 等 ※「ふるさと秋田の学び」(平成8年秋田県教育委員会発行)から 2 教育活動全体を通じたキャリア教育の充実 ・キャリア教育の視点で既存のふるさと教育全体計画や各教科等の年間指導計画を見直し,改善 を図る。 3 発達の段階を踏まえた体験的な活動の充実 ・学ぶことや働くこと,生きることの尊さを実感させる。 ・集団宿泊活動,職場見学,職場体験,インターンシップ,ボランティア等,学齢や発達の段階 を踏まえた活動の充実を図る。 (中・高等学校における職場体験等の情報の共有化) 表紙の写真提供/八峰町立水沢小学校・大仙市立豊川小学校 ふるさとを愛し、社会を支える自覚と高い志にあふれる人づくり キャリア教育 豊かな心と郷土愛 第2期あきたの教育振興に関する基本計画﹁秋田の教育の目指す姿﹂ キャリア教育の視点を重視したふるさと教育の充実 1 自ら学ぶ力 全教育活動を通して取り組む最重点の教育課題 「問い」 を発する子ども の育成 ∼公の場で自分の考えを積極的に発言することができる子どもを育む∼ 自立した社会人 [自他の営みを積極的に工夫改善し発信していく大人] ◆単に多くの知識を身に付けているだけではなく,課題を見いだして考える力, 知識や情報を活用して課題を解決する力などを身に付けている ◆他者と多様で幅広いつながりをもって生きることができる ふるさとを愛し, 社会を支える自覚と高い志にあふれる人づくり キャリア教育の視点を重視した ふるさと教育 ○自然や文化との触れ合い ○ふるさとへの自信と誇り 幼児児童生徒の 生きる力 市町村教育委員会及び 地域・家庭との ●確かな学力 ●豊かな心 ●健やかな体 連携 ○望ましい生活習慣・学習 習慣の確立 ○教育環境の充実 ○読書活動を推進するため の環境整備 等 ○郷土の課題や展望 等 「問い」 を発することで… キャリア教育 道徳教育 「言語活動の充実」 発表 伝達 解釈 説明 分析 批評 論述 伝え合い 等 授業で 人権教育 生徒指導 防災教育 「問い」を発する子ども を 育成する手立て 学級で ○授業のねらいの具体化と,適切な 言語活動の位置付け ○交流を通して,児童生徒が学習課 題を練り上げていく活動の設定 ○子どもが問い,子どもが答える授 業展開の工夫 ○各自の課題解決の過程の共有化 ○見通しを立てたり振り返ったりす る活動の重視 等 生活や 遊びで 思考力・判断力・表現力等 自 発 性・公 共 の 精 神 ◇探究活動を充実させることができる子どもに ◇新しいものの見方や考え方を進んで他者に伝えることができる子どもに ◇必要な情報を収集し活用することができる子どもに ◇自らの発意や発想により諸課題の解決策を話し合える子どもに ◇新たな課題を設定することができる子どもに ◇共感的な人間関係を深める子どもに ◇勇気をもって公の場で堂々と発言できる子どもに ◇公共の精神をもち,主体的に社会に関わろうとする子どもに ○自主的な活動を通した互いを尊重 する人間関係づくりの重視 ○自己存在感を得る場や自己決定の 場の設定の工夫 ○学級活動における,必要性のある 議題選定の指導 等 情報教育 「読解力」 向上の手立て 読んで考えて表現する活動 多様な資料の活用 討論 等 行事で ○生き方についての課題意識をもた せる体験活動の工夫 ○人々との幅広い交流を取り入れた 社会体験の充実 ○目的意識を高める事前指導と,事 後指導における表現活動の工夫 等 ○自ら興味・関心を抱いたことに,存分に取り組む環境や時間の保障 ○互いを受け入れられる温かい関係性の構築 ○伝える喜びや伝わるうれしさを味わうことができる,豊かな会話の機会の重視 等 2 H27の重点 全教育活動を通してオール秋田で取り組む教育課題 コミュニケーション能力の育成 ①意図的,計画的な機会や活動の場の設定 ◇コミュニケーションに必要な力について全教職員で共通理解を図り, 全ての教育活動を通して,児童生徒が他者を理解した上で自己の存在 を見つめ,思考したり,集団を形成し他者と協調したりするなど,協 働が図られる機会や活動の場を意図的,計画的に設定する。 →指針P12 本県の課題 公の場で積極的に自分の考えを述べる子ども を育む必要がある。 自分の意見や考えを相手に伝えたり,説明し たりする力を身に付ける必要がある。 ②各教科等における言語活動のより一層の充実 ◇言語は論理や思考,意思,感情などを表現したり,互いに伝え合った りするコミュニケーションの基盤であることを踏まえ,各教科等にお ける言語活動のより一層の充実を図る。 (例)・体験から感じ取ったことを言葉や歌,絵,身体,ICT等を使って 表現する。 ・合唱や球技,ダンスなどの集団的活動や身体表現などを通じて他 者と伝え合ったり,共感したりする。 ・討論や討議などにより意見の異なる人を説得したり,集団として の意見をまとめたりする。 目指す児童生徒の姿 □積極的にコミュニケーションを図ろうとし, 相互に伝え合い理解することの喜びを感じて いる。 □相手の意向を理解したり,自分の考えなどを 表現したりする能力が身に付いている。 道徳教育 ①道徳教育推進のための校内体制の確立 ◇校長が学校教育目標との関わりにおいて道徳教育の方針を示し,重点 目標や推進すべき方向について全教職員で共通理解を図る。 ◇道徳教育推進教師を中心に,全教職員の参画,分担,協力による道徳 教育推進体制を確立する。 ②実効性のある道徳教育全体計画への改善 ◇学校,地域等の特色や課題に応じて,指導内容を重点化する。 ◇各教科等における道徳教育の指導内容や時期等を示した全体計画の別 葉を,より実効性のあるものへ改善するとともに,教育活動全体を通 じて意図的,計画的に指導する。 ◇道徳教育の目標の達成に向けて「私たちの道徳」を用いる際は,全体 計画の別葉に位置付けるなどして,全教職員で「私たちの道徳」の生 かし方についての共通理解を図る。 →指針P13 本県の課題 校長の方針の下,道徳教育推進教師を中心と した機能的な推進体制を構築する必要がある。 学校の特色や課題,児童生徒の実態に応じて 指導内容を重点化し,計画的,発展的に指導 する必要がある。 全教職員の共通理解の下,教育活動全体を通 じて道徳性を育む指導を意識的に進める必要 がある。 目指す児童生徒の姿 □学校が重点にしている道徳的価値のもつ意味 や大切さについて理解することができる。 □各教育活動の特質に応じて,道徳的価値に基 づいた自己の生き方や人間としての在り方生 き方についての考えを深めることができる。 人権教育 ①人権教育の取組を推進する体制づくり ◇各教科,道徳,総合的な学習の時間,特別活動及び外国語活動等の指 導内容を人権教育の視点から検討し,教育活動全体に人権教育を適切 に位置付け,全校体制で共通実践に努める。 ②人権感覚を育成する指導方法の工夫 ◇幼児児童生徒の発達の段階や実態に即した内容・方法による人権教育 の効果的な実践に努める。 ◇幼児児童生徒の自主性や社会性を育む体験的な活動を取り入れるなど の指導方法の工夫に努める。 ③自他の大切さを認めることができる環境づくり ◇幼児児童生徒の人権感覚を育成するために,開かれた学校づくりを推 進し,校種間・学校(園)間の連携及び家庭や地域社会,関係機関等 との連携を通して指導・援助ができるよう,ネットワークを構築する。 3 →指針P14,15 本県の課題 人権教育に関する全体計画,年間計画の策定 を推進する必要がある。 人権教育を推進するための体制を構築する必 要がある。 家庭,地域社会と連携した取組の一層の充実 が必要である。 目指す児童生徒の姿 □人権の意義・内容や重要性について理解し, 具体的な態度や行動に表現することができる。 □自分の大切さとともに他の人の立場に立って 相手の大切さを認めることができる。 生徒指導 →指針P16∼18 ①自尊感情,自己有用感を醸成する指導の充実 ◇諸活動で一人一人が活躍する場や他者から認められる場を意図的に設 定するなど,児童生徒の自尊感情,自己有用感の醸成を図るための取 組を全校体制で計画的に共通実践する。 ②生徒指導体制の強化と協働のシステムづくり ◇問題行動等の未然防止や早期発見,即時対応を図るため,方針・基準 を明確化し,校種間,学校間の日常的な連携・協働による指導・援助 を行うなど指導体制の強化を図る。 ③家庭や地域社会,関係機関等との連携・協働の 推進 ◇児童生徒の規範意識を醸成するために,家庭や地域社会,関係機関等 の役割・権限などを相互理解し,日常的に連携・協働するなど組織的 な指導・援助ができるネットワークを構築する。 本県の課題 児童生徒の自尊感情,自己有用感を醸成する 取組の一層の充実が必要である。 不登校児童生徒数や暴力行為の発生件数が増 加傾向にある。 不登校児童生徒の学校復帰率が低い。 目指す児童生徒の姿 □他者との関わりの中で「自分は人に必要とさ れている」,「人の役に立ててうれしい」な どと自ら感じ,生き生きと活動することがで きる。 □物事を正しく判断できる力や自己管理できる 力を身に付け,社会的ルールに基づいて行動 することができる。 防災教育 →指針P22 各学校等で作成した学校安全計画の下,教育活動全体を通じて系統的・計画的に取り組むこと ①防災教育の充実 本県の課題 ◇学校の立地環境と予測される災害を踏まえ,各市町村が作成している ハザードマップを積極的に活用するなど,防災教育教材を開発し,指 導に生かす。 ②安全管理の強化 ◇「学校安全計画」や「危機管理マニュアル」における具体的対応につ いて,保護者や地域に周知し,学校の安全管理体制に協力を得られる ようにする。 ③組織活動の充実 ◇教職員,保護者,地域住民,関係機関,関係団体等から構成される「地 域学校安全委員会」を定期的に開催し,日頃から関係者が連携を深め, 児童生徒の安全確保が円滑に行えるようにする。 県内の多くの学校等が市町村から避難所の指 定を受けており,地域住民の避難を想定した 訓練等を行う必要がある。 学校と家庭,地域関係機関等との密接な情報 交換・連携が必要である。 目指す児童生徒の姿 □自他の生命を尊重し,安全で安心な社会づく りの重要性を認識して,学校,家庭及び地域 社会の安全活動に進んで参加・協力し,貢献 できる。 学校保健安全法第30条(地域の関係機関等との連携) ○学校においては,児童生徒等の安全の確保を図るため,児童生徒等の保護者との連携を図るとともに,当該学校が所在 する地域の実情に応じて,当該地域を管轄する警察署その他の関係機関,地域の安全を確保するための活動を行う団体 その他の関係団体,当該地域の住民その他の関係者との連携を図るよう努めるものとする。 情報教育 →指針P23 ①学びの質を高めるためのICT活用の推進 ◇児童生徒の情報手段の活用力を把握し,積極的にICTを活用した学 習を推進する。 ◇分かる授業づくりや学力向上を目指し,授業のねらいを達成するため に,ICTを効果的に活用する。 ②情報モラル教育の推進 ◇情報モラル教育を教育計画に明確に位置付け,情報モラル教育の全体 計画及び年間指導計画を作成し,学校全体で推進する。 ◇ネットトラブル等の未然防止と即時対応のために,各教科等の様々な 場面で情報モラル教育を行う。さらに,家庭・地域,関係機関との連 携を強化する。 小学校段階から,コンピュータでの文字入力等の基本的な操 作及び情報モラルを身に付けられるように,学習活動を充実 させる。 本県の課題 ICTを活用した授業は増えているが,児童 生徒の情報活用実践力を十分に身に付けさせ る必要がある。 教育計画への情報モラル教育の位置付けは, 特定の地域では進んでいるが,県全体として 推進を図る必要がある。 目指す児童生徒の姿 □場面に応じたICTの活用により,情報を主 体的に表現・処理し,受け手の状況を踏まえ て発信・伝達することができる。 □ネットワークを利用したよりよいコミュニケー ションのための心構えや判断力が身に付いて いる。 ※ □のチェックボックスを活用して自己評価 下線は 「問い」を発する子ども に関わるもの 4 H27の重点 各 課 幼保推進課 ①生きる力の基礎を培う教育・保育の充実 ☆乳幼児期の子どもの豊かな心と健やかな体の育成を目指した生活や 遊びの理解推進 ☆主体性を育み, “ 「問い」を発する子ども”の育成を目指した教育・ 保育の充実 ☆就学前におけるキャリア教育及び小学校教育への円滑な接続の理解 推進 ②認定こども園の普及・拡大と保育改善に向け た主体的な取組の推進 ☆認定こども園及び認定こども園を目指す園に対する支援の充実 ☆園の課題解決に向けた主体的な研修体制の構築の支援 ☆「子ども・子育て支援新制度」への移行に伴う積極的な情報の提供 ●発達の視点に基づき, “ 「問い」を発する子ど も”の育成につながる教育・保育の在り方に ついて共通理解を図ります。 ●小学校教育との円滑な接続を見通した研修の 充実を図ります。 ●認定こども園等を核として,近隣の園を巻き 込んだ訪問・研修を通して普及・拡大を図り ます。 ●各園の実情に応じた支援により,研修への主 体的な取組を推進します。 義務教育課 ①ふるさと教育を基盤としたキャリア教育の充実 ☆家庭や地域,企業等,他校種等と連携した地域の活性化に貢献する 教育活動の工夫 ☆地域等に貢献した先人の業績や最先端の技術・医療・会社経営等に 触れる機会をつくるなど,高い志とグローバルな視野をもつ人材を 育成する教育活動の充実 ☆自発性や公共の精神及び思考力,判断力,表現力等を基にした, 「問 い」を発する力を身に付けさせる指導の充実 ②自他を尊重する心を醸成するための道徳教育 や人権教育の充実 ☆生命の尊さを実感できる指導の徹底 ☆共感的な人間関係づくりを基盤とし,児童生徒が考え議論する教育 活動の工夫 ●多様な体験活動を通して,自己理解に基づい たキャリア発達を促す教育活動を推進します。 ● *地域に根ざしたキャリア教育を推進します。 * 地域に根ざしたキャリア教育については,「学校教 育の指針」p8参照 ●「生命の尊重」について,一層の啓発を図り ます。 ●全教育活動を通して「人権教育」の一層の推 進を図ります。 高校教育課 ①組織的・継続的な授業改善と学力向上の推進 ☆到達目標を意識した授業構成,生徒の思考を促す授業展開,評価と 検証に基づいた授業改善の3点を踏まえた授業実践 ☆学習意欲を高め,思考力や表現力等を鍛える授業実践による確かな 学力の育成 ②社会的・職業的自立を目指したキャリア教育 の充実 ☆社会的・職業的自立に必要となる能力・態度を育成するための,大 学卒業後も視野に入れたキャリア教育の充実 ☆これまでの取組の検証と優れた実践事例の共有化を通した,より計 画的・体系的なキャリア教育の推進 5 ●指導計画,指導案の作成や授業研修に組織的 に取り組み,改善のポイントの共有化を図り ます。 ●言語活動の充実を図り,生徒の主体性を引き 出す授業づくりを継続的に進めます。 ●各校が策定したキャリア教育全体計画につい て,学校の特色に応じた見直しと改善を図り ます。 ●普通高校におけるインターンシップや,専門 高校における長期インターンシップを充実さ せます。 特別支援教育課 ①幼稚園・保育所・認定こども園等,小・中学校, 高等学校における支援体制の充実 ☆園 ・ 校内委員会の実質的機能と園 ・ 校内支援体制の強化 ☆一人一人の実態に応じた指導の充実と授業の評価・改善 ☆ユニバーサルデザインの視点による授業づくりや校内環境の整備 ☆特別支援学校のセンター的機能等の活用や通級指導教室等との連携 協力による自校解決力の向上 ☆校種間の連携による移行支援体制の推進 ②特色ある特別支援学校・特別支援学級の創造 ☆地域・学校・学級の実態や幼児児童生徒の教育的ニーズに応じた特 色ある教育課程の編成と改善 ☆地域の人材活用や,学校・地域の特性に応じた計画的,組織的な交 流及び共同学習の推進 ●「校内支援体制ガイドライン」に基づき,各 学校等の支援体制の構築と実践を推進します。 ●「個別の指導計画」に基づく授業の評価・改 善を計画的,継続的に行います。 ●関係機関や地域の教育資源を活用した継続的 な指導・支援を推進します。 ●交流及び共同学習を教育課程に位置付けて, 相互理解を促進し,共に生きる気持ちを育み ます。 生涯学習課 ①幼少期からの読書活動の推進 ☆学校・家庭・地域(図書館やボランティア等)との連携による読書 に親しむ機会の提供と充実 ☆学校図書館活性化のための研修や資料貸出など,読書環境の整備・ 充実に対する支援 ②青少年の生き抜く力を育む取組の充実 ☆「学校支援地域本部」の運営の充実 ☆少年自然の家等を活用した3泊以上の長期宿泊体験活動の推進 ☆子どもたちの健全なインターネット利用を支える学習機会の提供 ③心の豊かさを育む芸術・文化体験活動の推進 ☆「秋田県青少年劇場」「文化芸術による子供の育成事業」など,優 れた舞台芸術の鑑賞機会の提供 ☆美術館・博物館等のセカンドスクール的利用の推進 ●生涯を通して読書に親しむことができるよう, 幼少期からの読書活動を推進します。 ●学校・家庭・地域を紡ぎ,地域ぐるみで学校 を支えます。 ●多様で豊かな体験活動の機会を提供し,子ど もの自立心や社会性,協調性等を育みます。 ●スマートフォン等の安全・安心なインターネッ ト利用環境づくりを推進します。 ●発達の段階に応じて優れた芸術・文化に親し み体験できる機会を提供し,豊かな心や感性, 創造性を育みます。 保健体育課 ①学校体育の充実に向けた取組の強化 ☆体を動かす楽しさや心地よさを味わわせる「体つくり運動」の授業 の展開 ☆児童生徒の体力の実態把握と業前・業間運動,体育的行事の充実・ 工夫等,体力向上に関する取組の推進 ②教育活動全体を通じた保健教育・食育の推進 ☆学校・家庭・地域が一体となった基本的生活習慣の改善等に関する 取組の推進 ☆各種研修会の開催と情報提供による教職員の資質・能力の向上 ③地域社会全体で学校安全に取り組む体制の整備 ☆地域と連携して取り組む安全教育活動に対する支援 ☆安全教育担当教職員の資質向上を図る研修会の実施 ④運動部活動の活力アップに向けた取組の充実 ☆「運動部活動指導の手びき」の活用による運動部活動指導の充実 ☆外部指導者の活用による運動部活動指導者の資質向上 ●心身共に健やかで元気な児童生徒,運動が好 きな児童生徒,運動が得意な児童生徒を育て ます。 ●「早寝・早起き・朝ごはん」と「排便」の生 活リズムを大切にできる児童生徒を育てます。 ●自助だけではなく,共助,公助の重要性を認 識し,進んで安全で安心な社会づくりに参加 し,貢献できる児童生徒を育てます。 ●スポーツの楽しさや喜びを味わい,豊かな学 校生活を送ることができる児童生徒を育てま す。 6 H27の重点 オール秋田で取り組む各教科等の重点 国 語 →指針P32,33 ①身に付けさせたい力に適した「単元を貫く言語 活動」の設定と評価の工夫改善 ◇児童生徒が学習の見通しをもち,主体的に課題を解決することができ る活動を位置付けた単元を構想する。 ◇自分の意見や考えの根拠を明らかにし,相手や目的,意図,多様な条 件に応じて適切に伝え合う活動の充実を図る。 ◇学習のねらいに照らした評価規準の設定と,身に付けさせたい力の実 現状況を見取る評価の工夫改善を図る。 ②読書意欲や読書力を高める効果的な学習活動・ 読書生活の充実 ◇図書や資料等から,目的に応じて必要な情報を取り出し活用するなど の学習活動の充実を図る。 ◇児童生徒の読書意欲を喚起し,読書の楽しさや喜びを実感できるよう, 読書生活や読書環境の充実を図る。 本県の課題 児童生徒の多様な考えやつまずきを生かした 課題の設定,主体的に課題を解決する能力を 高める学習過程の構想,妥当性のある評価規 準の設定など,課題解決的な単元構想につい て改善を図る必要がある。 多様な図書や資料等から情報を取り出して関 連付けて読んだり,根拠を明確にして話した り書いたりする力を更に高める必要がある。 目指す児童生徒の姿 □学習の見通しをもち,ねらいの達成にふさわ しい言語活動を選んで主体的に課題を解決す ることができる。 □目的や意図に応じて,根拠を明確にして自分 の意見や考えを伝え合うことができる。 □読書に親しむとともに,図書や資料等から必 要な情報を選んで活用することができる。 社会,地理歴史,公民 →指針P34,35 ①多様な「問い」を生かす問題解決的な学習の充実 ◇本時の中核となる社会的事象等を,焦点化した視点で考察させるため の導入資料や主発問を予め準備する。 ◇導入資料や主発問に対する疑問や気付きを引き出し,ねらいに結び付 く学習問題を設定する。 ◇児童生徒の見通しに基づいた調査活動を展開するために,調査する内 容や方法等を確認する場を設定する。 ②「社会参画」の視点を取り入れた学習活動の工夫 ◇資料から読み取った情報に基づいて,社会的事象の意味や意義,事象 間の関連について話し合う活動や考えた結果を論述する活動を計画的 に取り入れる。 ◇ねらいを達成した児童生徒の姿に照らして評価活動を行い,指導の改 善に生かす。 ※社会科クリニック問題の活用等(小・中学校) 本県の課題 「問い」や見通しを立て,主体的に他者と関 わりながら課題を解決できるようにするため に,考察する視点を明確にする必要がある。 調べたことを比較,関連付けて考えた内容を 説明,論述できるようにする必要がある。 目指す児童生徒の姿 □中核となる社会的事象に対して「問い」を立 て,見通しをもちながら,多面的・多角的に 考察し,公正に判断することができる。 □調べたことを根拠に,説明,論述,議論する ことができるなど,主体的に社会参画する能 力や態度が身に付いている。 算数,数学 →指針P36,37 ①「比較・検討」で学び合いが充実する授業づくり ◇「ねらいを達成した児童生徒の姿」からの授業づくりを進めるととも に,取り上げる考えを絞ったり視点を明確にしたりするなど,ねらい の達成に迫るための「比較・検討」を工夫改善する。 ②「まとめ」や「評価と振り返り」の工夫 ◇「比較・検討」等から分かったことについて,児童生徒の言葉でまと めたり,そのまとめが問題の解決に結び付くことを体験できる評価問 題等を工夫したりするなど,「分かる」「できる」を実感させるよう にする。 ◇見通しや学び合いの場面における課題解決に有効だった方法や考え方 等について記述させるなど,振り返りを工夫し,考え,表現する能力 や学ぶ意欲,学んだことを活用しようとする態度を育てる。 比較・検討 まとめ 広げる・深める 見通しから振り返りまでの授業イメージ(例) 7 振り返り 考えを 発表し合う 評価 自力解決 見通し 学び合い 本県の課題 中学生になると,「好き」と回答する割合が 低下する。 個々の見通しやつまずき等を生かした学び合 いや,自らの変容等を実感できる振り返りの 場を工夫する必要がある。 判断した理由について,根拠を明らかにし, 図や式等の数学的な表現を用いて説明する力 を高める必要がある。 目指す児童生徒の姿 □既習内容を生かして考え,他者と協働してよ りよく学ぼうとする態度が身に付いている。 □根拠を明らかにし,数学的な表現を用いて方 法や理由等を説明することができる。 理 科 →指針P38,39 ①予想や仮説を生かした学習展開の工夫 ◇観察・実験を予想や仮説を検証するための手段として位置付け,児童 生徒が設定した予想や仮説の内容を観察・実験の方法に反映させる。 ◇観察・実験の結果について,自分の予想や仮説と照らし合わせて考え る活動を取り入れる。 ②一人一人が考察できるようにするための支援の 充実 ◇観察・実験の活動の前に,結果を的確に捉えたり分析したりするため にはどのようなことに注目すればよいのかを明確にし,共有する。 ◇共通点や差異点,要因,規則性等,考察する際の視点を組み入れた発 問をする。 ◇観察・実験の結果を基に考えたことを比較し検討する活動を設定し, 自分の考えを見直して科学的により確かなものにできるようにする。 本県の課題 問題に対する予想や仮説をもち,それを自ら 検証するための観察,実験に取り組むことが できるようにする必要がある。 観察・実験の結果を基に科学的に思考したこ とを説明できるようにする必要がある。 目指す児童生徒の姿 □自然の事物・現象から問題を見いだし,見通 しや目的意識をもって観察・実験に取り組む ことができる。 □観察・実験の結果に基づき,科学的に思考し たことを適切に表現することができる。 生 活 →指針P40,41 ①気付きの質を高める指導の充実 ◇身近な対象に繰り返し関わったり他者と共に活動したりすることを通 して得られる「実感的な気付き」を重視する。 ◇伝えたいという児童の思いや願いを引き出し,つなげ,伝え合う楽し さを実感させるとともに,児童が示す多様性を生かす。 本県の課題 児童の思いや願いを理解し,よさを発揮でき るように支援する必要がある。 互いの気付きや考えなどの交流を通して,伝 え合う楽しさを実感できるようにする必要が ある。 ②「具体的な子どもの姿」で語る児童の見取り ◇評価規準に基づき,活動の中で想定される「具体的な子どもの姿」を 設定し,見取っていく。 ◇児童の学習状況を「四つの目」(「基本の目」「広い目」「長い目」 「温かい目」)で見取る。 ◇尋ねたり問い返したりして,児童が様々に表現する思いや願いを共感 的に捉え,一人一人の多様な学びや育ちを読み取る。 目指す児童の姿 □知的好奇心が高まり,意欲的に活動すること ができる。 □伝えたい内容や相手に応じて,様々な方法で 表現し,交流することができる。 外国語活動,外国語(英語) →指針P42,43 ①「知りたい」「伝えたい」と思える授業づくり ◇児童生徒及び地域の実態や他教科等との関連を図った興味・関心を喚 起する学習活動を設定する。 ◇温かな信頼関係と規律のある集団の中で,自分の意見や気持ち,事実 等を英語で伝え合う必然性のある場面を設定する。 ◇児童生徒のよさを積極的に評価するとともに,児童生徒に学習の成果 を実感させる評価の充実を図る。 ②単元目標の確実な達成に向けたコミュニケー ション活動の充実 ◇学習到達目標を反映した単元目標及び単位時間ごとの「めあて」を, 児童生徒に明確に示す。 ◇ Hi,friends! や教科書の題材及び言語材料を効果的に活用したコミュ ニケーション活動を設定する。 ◇中・高においては,既習事項に関連付けた言語活動を設定し,繰り返 し指導することにより定着を図る。 本県の課題 学年が進むにつれ,英語の学習に対する意欲 の低下が見られる。 コミュニケーション活動の中で,語彙や文構 造を活用する力を身に付ける必要がある。 目指す児童生徒の姿 □英語の学習に取り組み続ける意欲をもち,積 極的に英語でコミュニケーションを図ろうと している。 □既習の言語材料を用いて,自分の考えや気持 ちを適切に伝えることができる。 ※ □のチェックボックスを活用して自己評価 下線は 「問い」を発する子ども に関わるもの 8 H27の重点 オール秋田で取り組む各教科等の重点 音 楽 ①全ての子どもに,音楽を形づくっている要素と 曲想を関連付けて知覚・感受させる手立ての工 夫 ◇教材を十分に分析し,「この曲の音楽的なよさや美しさはどこにある か」「それはどの要素の働きによるものか」を把握する。 ◇子どもが自ら音楽的なよさや美しさと要素の働きとの関わりに気付く ことができるように,教材曲や鑑賞する部分を精選するなど,聴かせ 方を工夫するとともに,感じ取ったことと聴き取った要素の働きを結 び付ける工夫をする。 ②豊かな表現や鑑賞につながる学習活動の設定 ◇学習指導要領の指導事項を踏まえ,適切なねらいを設定するとともに, 学習活動・評価との整合を図る。 ◇知覚と感受の関連を図りながら音楽活動と言語活動を往還させ,深め た思いや意図を音楽で表現する学習を大切にする。 →指針P44,45 本県の課題 曲想と要素や要素同士の働きを関わらせて感 受させるための手立てや,創意工夫し思いや 意図をもって音楽表現させるための手立てを 工夫する必要がある。 言語活動を音楽表現等のねらいの達成につな げる必要がある。 目指す児童生徒の姿 □知覚・感受したことを基に,思いや意図をもっ て音楽で表現したり,根拠をもって批評する などして,よさや美しさを味わって聴いたり している。 図画工作,美術 ①育成する資質や能力からねらいを明確にした授 業づくり ◇子どもの実態を踏まえ,〔共通事項〕の視点を生かし,学習のねらい −学習課題・めあて−学習活動−評価規準等の整合を図る。 ◇活動中の対話,学習シート,写真やビデオの記録などから子どもの学 習状況を見取り,指導に生かす。 ◇育成する資質や能力の視点で指導計画を見直し,改善を図る。 →指針P46,47 本県の課題 学習のねらいを適切に設定し,学習のねらい −学習課題・めあて−学習活動−評価規準等 の整合を図る必要がある。 形や色,材料などからイメージを膨らませな がら自分の表したいことを見付けられるよう にし,創造活動の見通しをもてるよう手立て を工夫する必要がある。 ②発想や構想の能力を高める主体的な取組につな げる手立ての工夫 ◇題材を自分との関わりで捉えさせ,自ら表したいことを見付けられる ようにする。 ◇諸感覚を働かせながら対象や材料の形や色,材料の感じなどを十分に 捉え,イメージを豊かにもつ活動の充実を図る。 ◇造形的な要素を根拠に話し合う場面を適切に位置付けることにより, 形や色,イメージなどについての考えを深めさせ,表現につなげられ るようにする。 目指す児童生徒の姿 □〔共通事項〕の視点を基に,発想や構想の能 力を十分に発揮している。 □学習のめあてや見通しをもち,主体的に創造 活動に取り組んでいる。 体育,保健体育 ①運動の楽しさや喜びを味わわせる授業づくり ◇指導内容(技能,態度,知識,思考・判断)のバランスを重視した指 導と評価の計画(単元計画)を作成し,本時の指導内容との整合を図 る。(共通) ◇適切な運動経験を通して,仲間と関わり合いながら体力の向上を図る 指導を工夫する。(小学校) ◇知識と技能を関連させた効果的な指導を工夫する。(中・高等学校) ②健康・安全に関する実践力を育てる授業づくり ◇発達の段階を踏まえて,示された内容について系統性と他教科等との 関連性を考慮した指導を展開する。(共通) ◇思考力・判断力等を育むために,知識を活用する学習活動を取り入れ るなど,指導方法を工夫する。(共通) 9 →指針P50,51 本県の課題 学年が進むに従って見られる運動習慣の二極 化傾向の改善や,日常的な運動実践につなが る指導の工夫が必要である。 自らの健康を適切に管理し改善していく資質 や能力を身に付けさせる必要がある。 思考力・判断力等の育成につながる授業の指 導過程を工夫する必要がある。 目指す児童生徒の姿 □技能,態度,知識,思考・判断の内容をバラ ンスよく学習することにより,運動に親しむ 資質や能力が育まれ,自ら進んで運動するこ とができる。 □健康・安全に関する内容について,実践的 (小)・科学的(中)・総合的(高)に理解 することができる。 □学んだことを基に,運動したり,発言したり, 書き出したりすることができる。 家庭,技術・家庭,情報 ①学んだ知識及び技能(技術)の生活での活用を 位置付けた指導計画の工夫 ◇学んだ知識及び技能(技術)を,生活の中で工夫し,創造しながら活 用できるような題材・教材を開発・精選する。 ◇授業で学ぶ知識及び技能(技術)が,生活と深く結び付いていること を実感できるような問題解決的な学習を充実させる。 ◇学んだ知識及び技能(技術)を,生活の様々な場面で活用できるよう, 家庭や地域との一層の連携を図る。 →指針P48,49 本県の課題 学んだ知識及び技能(技術)を,生活の中で 進んで活用しようとする意欲を高める必要が ある。 実験,製作,実習等の計画を工夫したり,結 果を整理し考察したりする力を高める必要が ある。 ②生活を工夫する力を見取る評価の工夫 ◇目的に照らして作品や調理品等を評価したり,図表及び生活やものづ くりに関する概念等を用いて考えを説明したりするなどの言語活動を 充実させ,児童生徒の思考力,判断力,表現力等を見取る場面を適切 に設定する。 ◇工夫した結果だけではなく,比較・検討したり,関連付けて整理した りする視点が明確で,児童生徒の思考や工夫の過程を記録できるワー クシート等を作成し,活用する。 目指す児童生徒の姿 □学んだ知識及び技能(技術)を活用し,生活 の課題を解決していく能力が身に付いている。 □言葉や図表,概念などを用いて自分の考えを 表現したり,根拠や価値観を共有したりする 中で生活を工夫しようとすることができる。 高校芸術(音楽,美術,工芸,書道) 興味・関心や個性を生かして,芸術と主体的に関 わっていく学習活動の工夫 →指針P45∼47 本県の課題 育成する資質や能力の観点から指導や評価を 捉え,生徒が自らの課題をもって主体的に取 り組むための手立てを考える必要がある。 生活や社会の中の芸術に関する意識を高め, よさや美しさを深く感じ取る力を身に付けさ せる必要がある。 《音楽》◇表現と鑑賞の有機的な関連を図るとともに,音楽的な感受を基に 思考・判断し表現する過程を大切にした題材構成と指導を工夫す る。 《美術》◇自ら主題を生成することで表現を追求できる表現題材,自分の価 値意識を高められる鑑賞題材を設定するとともに,それらを相互 に関連付けた指導計画を作成する。 ◇造形的な要素を根拠に互いに批評し合う活動を,生徒が必要感を 目指す生徒の姿 もてるように取り入れる。 □表現や鑑賞の活動に自らの課題をもって主体 《工芸》◇用と美の調和,日本の伝統的な表現のよさを実感できる体験的な 的に取り組み,表現を追求するとともに,多 学習を設定する。 様な価値観を尊重しながら批評し合うことが できる。 《書道》◇感性を高め,書写能力の向上を図りながら,自ら学び,自ら考え, □芸術文化への理解を深め,生活や社会の中の 自ら表現する力を育成する。 芸術の働きを理解し,よさや美しさを深く味 ◇鑑賞活動の充実を図り,言語活動を通して書の文化への理解を深 わうことができる。 める指導を工夫する。 高校職業(農業,工業,商業,水産,家庭,福祉,情報) →指針P52,53 農業 1 地域資源の活用,地域貢献,商品開発など,起業的な内容の取組の充実 2 長期インターンシップ等の推進による実践的な教育内容の充実 工業 1 技術の高度化への対応とものづくり人材育成のための実践的な工業教育の充実 2 地域や産業界とのパートナーシップの充実及び長期インターンシップの推進 商業 1 地域や外部機関と連携した実践的・体験的な商業教育の充実 2 ビジネスの場面を想定した質の高い考察や討論の研修の充実 水産 1 地域資源を活用した商品開発などによる地域の活性化に寄与する水産教育の充実 2 水産振興センターや地元漁業組合等の外部機関との具体的な連携による水産教育の充実 家庭 1 少子高齢社会の進展や食育の推進などの社会の要請に対応した家庭科教育の充実 2 地域や産業界との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験の推進 福祉 1 外部機関等との積極的な連携による質の高い授業研究の充実 2 確かな専門性を備えた人材の育成を目指した福祉教育の充実 情報 1 情報関連技術者養成のための実践的・体験的教育の充実 2 情報システム系・情報コンテンツ系の両分野を明確に意識した専門教育の充実 10 道徳の時間 →指針P54,55 ①「問い」を生かし,価値や生き方の追求につな がる指導方法の工夫 ◇展開における中心的な発問を軸とする発問構成の工夫により,児童生 徒一人一人の感じ方や考え方を生かし,主体的に道徳的価値を追求で きるようにする。 ◇自分の考えを基に書く・話し合う・討論するなどの表現する機会を充 実させ,児童生徒が自分自身への問い掛けを深め,自らの成長を実感 できるようにする。 ②積極的な授業公開や情報発信による授業改善 ◇道徳教育推進教師を中心に,互いに授業を見合うなど教師間の学び合 いの体制を整え,道徳の時間の指導に生かす。 ◇道徳の時間の授業を保護者や地域の人々に公開したり,その成果や課 題を学級通信に掲載したりするなどして共通理解を深め,授業改善及 び児童生徒の道徳的実践力の育成に生かす。 本県の課題 道徳の時間の授業に前向きに取り組む児童生 徒の育成を努める必要がある。 自分の考えを基に表現する機会を充実させる など,主体的に道徳的価値を追求させる場の 設定を工夫する必要がある。 目指す児童生徒の姿 □道徳的価値を自分との関わりで捉え,自己へ の問い掛けを深め,よさや可能性に気付くと ともに,自分の課題に出会うことで自らを成 長させようという意欲をもつことができる。 □温かく望ましい人間関係を築き,様々な問い や意見を出し合いながら,主体的に道徳的価 値を追求することができる。 総合的な学習の時間 →指針P56,57 ①探究的な学習につなげる「課題の設定」及び一 貫性をもたせた指導計画の工夫・改善 ◇学習対象との関わり方や出会わせ方などを工夫し,児童生徒が自分で 取り組むべき課題を見いだせるようにする。 ◇全教育活動の中で,総合的な学習の時間の位置付けを明確にするとと もに,全体計画・年間指導計画・単元計画に一貫性をもたせる。 ②互いの考えや意見を再構築できるようにするた めの協同的な学習の充実 ◇活動の目的や内容,方法を明確にし,児童生徒が異なる視点から考え 協同的に学ぶことができるようにする。 ◇主張点を明確にしてまとめたり,話し手・聞き手が共に主体的に関わ り合い学習成果を共有したりできるようにする。 本県の課題 児童生徒が自ら課題を見いだせるような指導 について工夫する必要がある。 協同的な学習の充実により,事象に対する児 童生徒の見方や考え方を深め,さらに探究的 な学習へと高める必要がある。 児童生徒が探究的・協同的に学ぶための指導 計画について改善する必要がある。 目指す児童生徒の姿 □自ら課題意識をもち,考えたことを,目的や 条件に応じて話したり書いたりして積極的に 伝え合うことができる。 □他者と協同的に学習活動に取り組むことを通 して,自己のよさを発揮し多様な視点で意見 交換を行う。 特別活動 →指針P58,59 ①指導計画に基づいた実践とその改善 本県の課題 ◇自校の課題や課題解決の具体的な方策を共有し,評価の観点を定める。 年間指導計画に基づいた計画的な学級活動を 行う必要がある。 また,学校の実態に応じた年間計画の改善を図る。 学級会において,折り合いを付けてよりよい ◇自校の実態に即し,活動を通して育てる力を明確にした実用的な指導 集団決定ができるような指導や助言を行う必 要がある。 計画を立てる。学級活動においては,小学校10項目,中学校17項目の 事後の実践及び振り返り等までを意識した授 全てを意図的,計画的に取り扱うことができるよう配慮する。 業構想の定着を図る必要がある。 ②話合い活動を通した折り合いの付けさせ方の充実 ◇「特別活動 指導資料(小学校編)」「特別活動リーフレット(小学 校編・中学校編)」等の積極的な活用を図る。 ◇学級会において必要性のある議題や題材を選定・決定し,違いや多様 性を超えて合意形成するため,「くらべる」「まとめる」の段階にお いて発達の段階に応じた話合い活動の充実を図る。 ◇集団決定や自己決定による実践とその振り返りの場を設け,なすこと によって学ぶ学級活動ができるようにする。 ◇話し合う課題や話合いの柱を明確にするため,児童生徒の活動状況が 見える掲示物と板書等の工夫を図る。 目指す児童生徒の姿 □話合いの場において,互いの考えや立場の違 いについて理解し合い,問題の解決方法や互 いの果たすべき役割などについて,発達の段 階に即した話合いで折り合いをつけることが できる。 □話合いで共通理解し決まったことを,協力し て実践できる。 □振り返りを行い,成功体験や失敗体験を次の 機会に生かすことができる。 ※ □のチェックボックスを活用して自己評価 下線は 「問い」を発する子ども に関わるもの 11 ※経済雇用対策や人口減少社会への対応など,秋田県が抱える基本的な問題に時代の 潮流を踏まえながら的確に対応し,元気な秋田づくりに取り組んでいくための県政 運営指針であり,重点課題に特化して強力に推進する6つの戦略と,基礎的な生活 環境を整備するために継続的に取り組む5つの分野の基本政策により構成される。 ※教育に関しては,高等教育(施策6)と国際交流分野(施策7②)を含めて6つの 重点戦略のうちの一つに位置付けられ,教育環境の一層の充実やグローバル社会で 活躍できる人材を育成する取組等を推進していくこととしている。なお, 就学前の 教育・保育に関しては,「人口減少社会における地域力創造戦略」の「子どもを産 み・育てる環境の充実強化(施策4)」で整理されている。 ※教育政策の全般的方針を定めるとともに,目指す姿及び施策の方向性を提示し,「第 2期あきたの教育振興に関する基本計画」は,この全般的方針の下の個別計画とし て位置付けられる。 「ふるさと秋田元気創造プラン」(未来を担う教育・人づくり戦略)とは ■施策7 グローバル社会で活躍できる人材の育成 ① 学校における多様な国際教育の推進 ② 海外との交流や県民の国際理解の促進 ■施策6 高等教育の充実と地域貢献の促進 ① 特色ある教育に磨きをかけ魅力アップを図る取組の推進 ② 大学等による地域の活性化や課題解決に向けた取組の促進 ■施策5 生涯学習を行動に結び付ける環境と芸術・文化に親しむ機会 づくり ① 多様な学習機会の提供と学んだことを行動に結び付ける環境づくり ② 芸術・文化体験活動の推進と文化遺産等の保存・活用 ■施策4 良好で魅力ある学びの場づくり ① 質の高い学習の基盤となる教育環境の整備 ② 学校・家庭・地域の連携と協力による子どもを育む環境の整備 ■施策3 豊かな心と健やかな体の育成 ① 規範意識や他人への思いやりなど豊かな心の育成 ② 生涯にわたってたくましく生きるための健やかな体の育成 ■施策2 確かな学力の定着と独創性や表現力の育成 ① 一人一人の子どもに目が行き届く,きめ細かな教育の推進 ② 英語コミュニケーション能力“日本一”に向けた取組の推進 ■施策1 自らの未来を切り開き社会に貢献する人材の育成 ① ふるさと教育を基盤とし地域等と連携したキャリア教育の充実 ② 社会のニーズに応える専門高校等の教育の充実 施策及び施策の方向性 高い志をもち,ふるさとを支えるとともに,グローバル社会で活躍できる人材の育成 □ ふるさとを愛し,社会を支える自覚と高い志にあふれた,確かな学力・豊かな心・ 健やかな体を備えた人材の育成 □ 英語力はもとより国際感覚や世界的視野を身に付けたグローバル社会で活躍でき る人材や,県内産業と地域に貢献する人材の育成 □ 地域における「地(知)の拠点」として,大学等による地域の活性化を目指した 教育・研究・地域貢献の推進 戦略の目標 【第2期ふるさと秋田元気創造プラン『未来を担う教育・人づくり戦略』】(平成26~29年度) 目指す姿 計画の 目標 生涯学習を行動に結び 付ける環境と芸術・文 化に親しむ機会をつく ります 基本方向6 良好で魅力ある学びの 場をつくります 基本方向5 豊かな心と健やかな体 を育みます 基本方向4 グローバル社会で活躍 できる人材を育てます 基本方向3 確かな学力の定着を図 り,独創性や表現力を 育みます 基本方向2 自らの未来を切り開き 社会に貢献する人材を 育てます 基本方向1 基本方向 (1)多様な学習機会の提供と学んだこ とを行動に結び付ける環境づくり (2)芸術・文化体験活動の推進と文化 遺産等の保存・活用 (1)質の高い学習の基盤となる教育環 境の整備 (2)学び直しを支援するシステムづく り (3)教職員が子どもたちと向き合うこ とができる環境の整備 (4)学校・家庭・地域の連携と協力に よる子どもを育む環境の整備 (1)規範意識や他人への思いやりなど 豊かな心の育成 (2)生涯にわたってたくましく生きる ための健やかな体の育成 (1)英語コミュニケーション能力“日 本一”に向けた取組の推進 (2)学校における多様な国際教育の推 進 (1)一人一人の子どもに目が行き届く, きめ細かな教育の推進 (2)自分で考え,表現し伝え合う能力 の育成 (3)就学前における教育・保育の充実 と小学校との円滑な接続 (1)ふるさと教育を基盤とし地域等と 連携したキャリア教育の充実 (2)多様な進路に対応した特性や能力 の伸長 (3)社会のニーズに応える専門高校等 の教育の充実 施策の柱 ■中学3年生の英検3級以上取得率 〔28.5%→42.0%〕 ■中・高英語担当教員のうち授業の半分以上 を英語で行っている者の割合 〔67.5%→100%〕 ■高校教育課が行う小・中・高英語(外国語・ 外国語活動)担当教員を対象とした授業力 向上研修受講者数(累積) 〔200人→1,400人〕 ■英語コミュニケーション能力育成に向けた多 様な取組の推進〔p12,p42~43〕 ■外国語担当教員の指導力向上を図る研修の充 実〔p12,p42~43〕 ■英語コミュニケーション能力を育成するため の環境の整備〔p12,p42~43〕 ■学校での国際理解活動の促進〔p12,p42~ 43〕 ■海外での異文化体験活動の展開〔p12,p42~ 43〕 ■地域で活動する行動人の人数(累積) 〔16,332人→60,000人〕 ■芸術・文化施設におけるセカンドスクール 的利用者数 〔22,153人→26,000人〕 ■国・県指定等文化財の件数(累積) 〔720件→758件〕 ■「ミドルリーダー養成研修」受講者数(累積) 〔96人→216人〕 ■学び直しを教育課程上に位置付けている学 校数(公立高校) 〔8校→11校〕 ■中学校区における学校支援地域本部や放課 後子ども教室等の実施率 〔89.1%→95.7%〕 ※「主な基本方針」に示しているページは,冊子版の関連ページを示しています。 ■学習機会の充実とその成果の社会への還元 ■幼少期からの読書活動の推進〔p63〕 ■豊かな心や感性,創造性を育む芸術・文化体 験活動の推進〔p63〕 ■芸術・文化の拠点としての美術館・博物館等 の活用〔p63〕 ■有形文化財や民俗文化財,記念物など文化遺 産等の保存・活用 ■教職員の資質能力の総合的な向上を図る研修 の実施〔p73〕 ■安全・安心な学校施設の整備 ■学び直しの学習支援に向けた校種間の連携 〔p66〕 ■授業の活性化と学校運営機能の強化〔p62〕 ■地域と学校が支え合い、地域ぐるみで子ども を育む体制の充実〔p62〕 ■小・中学生の不登校児童生徒数(千人当た り,国公私立) 〔7.7人→7.7人〕 ■高校生の中途退学率(国公私立) 〔1.4%→1.0%〕 ■新体力テストにおける小・中・高の偏差値 の平均 〔51.4→52.7〕 ■県学習状況調査における通過割合(正答率 が設定正答率以上の問題数の割合) 〔72.8%→75.0%〕 ■国公立大学希望達成率(公私立,全日制) 〔49.1%→57.0%〕 ■認定こども園数 〔33か所→63か所〕 ■少人数学習の推進によるきめ細かな指導と安 定した学校生活の確保〔p24,p69〕 ■特色ある教育による小・中学生の確かな学力 向上と学校間格差の改善〔p68〕 ■多様な取組の推進による高校生の確かな学力 の育成〔p69〕 ■「言語活動の充実」や「探究型」授業による 思考力・判断力・表現力等の育成〔p11〕 ■全ての乳幼児に対する充実した教育・保育の 提供〔p24,p67〕 ■学校・家庭・地域の連携による道徳教育の充 実〔p13,p54~55〕 ■いじめ,暴力行為等の防止〔p16,p19〕 ■人権教育の充実による互いを尊重し合う態度 の育成〔p14~15〕 ■学校体育の充実に向けた取組の強化〔p64~ 65〕 ■医療関係者等との連携による保健教育の充実 〔p64~65〕 ■高校生の県内就職率(公私立,全日制・定 時制) 〔65.9%→74.0%〕 ■地域医療体験学習参加者数(公立高校) 〔81人→90人〕 ■専門性を生かしたボランティア,イベント 等参加生徒数(専門高校等生徒延べ数) 〔1,166人→1,500人〕 主な推進指標 (現状と平成31年度値) ■ふるさと教育を基盤としたキャリア教育の推 進〔p6~9〕 ■一人一人の進路希望に応じたきめ細かな就職 支援の実施〔p69〕 ■質の高い医療,多様な福祉サービスを提供す る人材の育成〔p69〕 ■高等教育機関との連携の推進〔p69〕 ■地域企業等との連携による地域産業を支える 人材の育成〔p69〕 主な基本方針 【第2期あきたの教育振興に関する基本計画】(平成27~31年度) ※「目指す姿」の実現に向け,3つの「計画の目標」,6つの「基本方向」,16の「施策の柱」を設定し,各種の具体的な施策等に取り組みます。 「第2期ふるさと秋田元気創造プラン『未来を担う教育・人づくり戦略』」及び「第2期あきたの教育振興に関する基本計画」の施策体系 秋田県民歌 倉田 政嗣 作詞 高野 辰之 修正 成田 為三 作曲
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