波布比咩命神社【はぶひめのみことじんじゃ】 所在地:波浮港 1-1 波浮港へ下る道の途中、左側、港口西側の森に鎮座している社が、大島に 3 社ある旧郷 社の一つの波布比咩命神社である。三宅記に三島神大島に置給う后をば羽分大后とぞ申ける きさき とあるように事代主命の 后 であり、その名は波布比咩命と申し、この社の祭神である。参 詣人は、浜辺の海水で口をすすぎ、手を浄め、小石数個を社前に積んだというが、現在はそ の風習もすたれている。現社殿は昭和 13(1938)年に建築されたもので、入母屋造りに唐破 風向拝のつくほかにも類型の多い形式であるが、慶長 18(1613)年の棟札をはじめとして、 過去の棟札をよく残してある。慶長の棟札の記載から、桃山時代にすでに大島には伊豆の大 工の技術が入っていたことがわかる。
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