Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン 欧州 2015年3月20日 利下げを急がないノルウェー ノルウェー中銀は、2015年3月の会合で政策金利の据え置きを決定しました。しかし今後については、利下げを実施 するとの見方を示しており、ピクテも、経済環境等を勘案すると追加利下げが実施されるものと見ています。 ノルウェー中銀:大方の予想に反して政策金 利を据え置き ノルウェー中銀は、2015年3月19日に金融政策会合を開催 し、政策金利(デポジットレート)を1.25%で据え置くことを発表 しました(図表1参照)。 ピクテを含め市場の大半は、0.25%の利下げが予想されてい たため、政策金利据え置きは予想外の結果となりました。な お、ノルウェー中銀は2014年12月に0.25%の利下げを実施し ていますが、そのときも据え置きとの市場予想に反しての利 下げでした。 今回の政策金利据え置きを受け、為替市場では通貨ノルウ ェークローネが米ドルなどの主要通貨に対して上昇していま (図表1参照)。 どこに注目すべきか:原油価格下落の影響、 周辺国・地域の金融政策、住宅価格の動向 ノルウェーは2014年12月に利下げをしましたが、現在の政策 金利は1.25%と周辺国・地域に比べれば高い水準にあり、他の 欧州通貨に対して通貨クローネの上昇要因となっています。 通貨クローネの上昇はノルウェー国内の物価の抑制効果とな り、結果としてノルウェー中銀が政策金利を低水準で維持する ことを可能にしています。 ③住宅価格の動向:ノルウェーの政策金利が低い水準で抑え られていることで、住宅ローンの金利も低下し、ノルウェーの 住宅価格は上昇してきました。住宅ローン残高も増加傾向に あり、経済全体に悪影響を与える可能性があることから、ノル ウェー中銀は注意が必要と考えているようです。 今回の金融政策会合では、原油価格の下落の影響が比較的 小さいことや住宅価格の動向を見守るため政策金利は据え 置かれました。しかしノルウェー中銀は、今後は利下げを実施 するとの見方を示しています。ピクテでも住宅市場に足元、鈍 化の兆しが見られることや経済環境、周辺国・地域の金融緩 和動向などを勘案すると、追加利下げが実施されるものと見 ています。 高 クローネ 安 ノルウェー中銀の今回の金融政策会合では利下げを見送っ た要因として、①原油価格下落の影響、②周辺国・地域の 図表1:ノルウェークローネ(対ドル)と政策金利の推移 金融政策、③住宅価格の動向、の3点が注目されています。 (日次、期間:2007年12月31日~2015年3月19日) ①原油価格下落の影響:ノルウェーは産油国のため、ノル ウェー経済は原油価格の動向に左右されやすい傾向があり ドル/クローネ % 7 0.22 ます。2014年12月の利下げは、原油価格下落による同国経 政策金利(左) 2015年3月 済の成長見通し悪化などを背景に実施されました。 ノルウェークローネ(右) 6 市場予想に反し 0.2 今回の政策金利据え置きにあたっては、原油価格の下落は て政策金利据え 5 置き 石油関連セクターの状況悪化などによりノルウェー経済にマ 0.18 イナス影響を与えているものの、その影響は今までのところ 4 比較的小さく、経済全体への影響を分析するには、時間を 0.16 3 2014年12月 要するとの認識が示されました。 市場予想に反し 0.14 ②周辺国・地域の金融政策:欧州中央銀行(ECB)が国債の 2 て利下げを実施 買い取りなどを含む量的金融緩和を実施し、スウェーデンや 0.12 1 デンマークでもマイナス金利政策(スウェーデンは量的金融 ※ノルウェークローネの対ドルレートは 1クローネあたりで表示 緩和政策も実施)が採用されるなど、ノルウェーの周辺国・ 0.1 0 地域では積極的な金融緩和政策が採られています。一方で、 07年12月 09年12月 11年12月 13年12月 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。
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