宮城学力・学習状況調査から分かる石巻市の子ども像 全国学力・学習

宮城学力・学習状況調査から分かる石巻市の子ども像
◆実施したすべての教科において、宮城県の全体的な平均値に比べて、既習事項が定着
していない状況がある。
◆特に、書くことで表現する力が弱い傾向がある。
◆いくつかの事柄を関係付けて答えを導き出す力が弱い傾向がある。
◆無回答率が高く、じっくり取り組もうとせず、諦めてしまう傾向がある。
◆家庭学習で、予習をする児童生徒の割合が低い。
◆テレビの視聴時間、携帯電話やスマートフォンを利用する時間が県の平均に比べて長
く、そのために家庭学習時間が減っている傾向がある。
◆読書をする時間が少ない。
◆先生は、話を聞いてくれるが、認めてくれている、ほめてくれるとはあまり感じてな
い。
◆授業では、始めに目標を提示されているが、振り返りをあまりしていないと感じてい
る。
全国学力・学習状況調査(4月実施)との比較から分かること
◆生活習慣(生活リズム・朝食)は、若干の改善傾向がみられる。
◆テレビを長時間視聴する児童生徒が減っているが、携帯電話・スマートフォンの所持
率が上昇した(特に小学生は 20p)
。
長時間ゲーム・メール・インターネットをする児童生徒は減っているものの、毎日1
時間前後は利用している状況がある。
◆先生は、始業時に学習の目標を提示し、振り返りの活動時間をとってくれていると感
じている児童生徒が増えている。また分からないところを先生に聞くという児童生徒
も増えている。
◆将来への夢や希望をもっている児童生徒が若干増えている。
◆中学生においては、最後まで諦めずに問題に取り組もうとした生徒が増加した。
→教師の取組が、児童生徒に徐々に伝わっていることが伺える
石巻市として取り組む課題(今後の対応)
※全国学力・状況調査の結果と実態が同じであることから、重点項目を全国学力・学習
状況調査から導き出されたものと同様とし、具体的な手立てを加える。
◆教職員の授業力向上を目指す。
・研修の充実を図る。
○「学習指導の改善を図る研修会」を重点的に実施
・調査結果を生かした授業を実践する。
○始業時の学習目標の提示 (口頭ではなく、児童生徒に分かるように提示)
○終業時の振り返り活動
(本時の学びが実感できる活動を行う)
○学び合いの活動の活用
(学び合いで効果が期待されるように設定する)
○書くことで考えを整理する活動を意図的に取り入れる
○いくつかの事柄を関係付けて考える学習を積極的に取り入れる
・全校体制で、言語活動の充実を図る。
◆自己有用感を感じる場の設定を行う。
・児童生徒一人一人の良さを認め、伝える。(まず認める、褒める)
・体験活動、一人一人に合う役割を持たせた活動の充実を図る。
・夢や希望をもたせる指導を引き続き行う。
◆基本的生活習慣の定着の一層の推進、生活リズムの見直しを行う。
・テレビの視聴時間、ゲーム、携帯電話、インターネット、メールをする時間について
の指導を家庭と協力して行う。
◆学校図書館の有効利用と読書の習慣付けを図る。
・学校図書館司書の配置を検討し、計画的に配置を行う。
・学校図書館を利用した授業及び朝読書の推進を行う。
・読み聞かせ、好きな本を紹介する活動等を通して読書への興味を喚起する。
◆家庭学習の習慣化を図る指導を行う。
・児童生徒が意欲的に取り組める課題にする。
・家庭学習について適切に評価し、意欲を喚起する指導を行う。
・課題の内容、与え方を学年、教科等で共有し、授業に生かす。