ご参考資料 2015年3月12日 マーケットレポート 韓国中央銀行が0.25%の利下げを決定 ~政策金利は過去最低の1.75%に~ 3月12日、韓国中央銀行(以下、中銀)は金融通貨委員会において、主要政策金利である7日物レポ金利 を0.25%引き下げ、過去最低の1.75%とすることを決定しました。利下げは2014年10月以来、約5ヵ月ぶりと なります。市場では金利据え置きとの見方が多く、予想外の利下げとなりました。 ◆利下げの背景 韓国では2014年10-12月期の実質GDP(国内総生産)成長率が前期比+0.4%と7-9月期の同+0.9%から 急減速し、9四半期ぶりの低い伸びとなりました。税収の伸び悩みにより公共投資が削減され建設投資が 大きく落ち込んだほか、中国の景気減速などを背景に輸出が小幅減少し、個人消費も前期から伸びが大き く鈍化しました。また2月の消費者物価上昇率は前年同月比+0.5%と3ヵ月連続で1%を下回るなど、インフ レ率も低水準で推移しています。金融市場では景気やインフレ率の低下を受けて追加利下げへの期待がく すぶっていた一方、政府による不動産融資規制の緩和や住宅価格の回復を背景に住宅ローン残高が急増 しており、従来より家計債務の過度な拡大を懸念している中銀は難しい判断を迫られていました。 中銀は今回の声明文において、韓国経済は、輸出の減少に加え、家計消費や設備投資などの内需の不 振が続く一方、原油価格の下落を受けて先行きのインフレは当初予想よりも低水準で推移する見込みであ ることから、景気下支えのために利下げを実施したとしています。しかし昨日にはタイ中銀が予想外の利下 げを発表するなど、今年に入り世界各国の20余りの中銀が金融緩和に踏み切っており、中銀もこの流れに 追随した側面もあるようです。 ◆今後の見通しについて 先行きの金融政策については、成長回復を下支えする一方で、国内経済の余剰生産余力や家計債務動 向などの国内要因に加え、原油価格や先進国の金融政策動向などの外部要因にも配慮しつつ政策を決定 していくとしており、今後の景気・インフレ動向次第では、追加利下げ観測が根強く残るものと見ています。 このような環境下、通貨ウォンは先行きの利下げ観測が重石となるものの、貿易収支・経常収支の黒字 が拡大していることなどが下支えとなり、対円では概ね底堅く推移するものと期待されます。 以上 政策金利と消費者物価上昇率の推移 4 (%) 株価指数・韓国ウォンの為替レートの推移 (2012年1月~2015年3月、月次) (2012年1月~2015年3月、月次) 2300 政策金利 3/12 2.0→1.75 % 3 (円/ウォン) 11 100ウォン/対円(右軸) 2200 10 2100 9 2000 8 1900 7 2 1 消費者物価(前年同月比) 0 12/1 13/1 韓国総合株価指数(左軸) 14/1 15/1 (年/月) ※消費者物価は2015年2月まで 1800 12/1 6 13/1 14/1 15/1 ※為替レートは2015年3月11日の終値基準 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法にもとづく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。本資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/2 ご参考資料 【 ご留意事項 】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したもので あり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断 ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価 額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益 は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示 唆あるいは保証するものではありません。 ● 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開 発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 2/2
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