大西雅代さん

「ママはめんどうくさくなっちゃったの?」小学3年の息子に言われました。
そうなの、ママは面倒くさくなっちゃったの。育ちざかりの息子に犬。主人は単身赴任中。朝はあわ
ただしく支度をして保育園、仕事、お迎えをして帰って、習い事のお迎え、お兄ちゃんのユニフォーム
の洗濯、制服のワイシャツのアイロンがけなどなど。一日が24時間でも足りないぐらい。ご飯は「食
べられればもう何でもいいじゃない!」というのが本音。
初めての子供が生まれたとき、子供が食べるものはきちんと手作りしたいと思った。おかゆも一から
作り、ベビーフードには頼らないように。少し大きくなったら、パンを手作り、おやつもクッキーやケ
ーキ、おはぎやお団子と市販のスナック菓子は与えないで、私が作っていました。でも、子供が増え、
仕事を始め忙しく、子供も私の手作りパンより、市販のパン(のおまけのシール)を欲しがるようにな
り、いつしかご飯は半調理品、お菓子は市販のものになってしまっていた。主人も子供も特に何も言わ
ないので、それで満足していると思い込んでいた。
「僕はオムライスとグラタンが好きなんだよ。
」息子に言われてハッとしました。私は気が付けば、
息子の好物すらわからなくなっていた。そうか、きみはオムライスとグラタンが好きだったんだね。冷
蔵庫に残っていた人参やキャベツ、玉ねぎを刻んで、冷凍していた鶏肉を炒めチキンライスを作り、卵
を思い切り泡立ててふわふわ卵のオムライスを作ってみた。
「これおかわりあるの?」反抗期に入った長
男まで、食卓に出した段階からおかわりを聞いてくる。
「今日は豪華だね。
」オムライス好きの二男も喜
んでいる。残り物で作った全然豪華ではないオムライスなのに。みんな、小さいころも今も、ママのご
飯を喜んでくれるんだね。
野菜もお肉も、
卵も使って、
栄養のバランスは奇跡的にちゃんと取れていた。
頑張りすぎていた昔と、手抜きの今。その中間でよかったのかもしれない。
「栄養のバランス」とか
「食育」と聞くと、すごく難しいような気がして、聞いただけで今の私にはムリムリ!と思っていた。
オムライスでも栄養はちゃんと摂れる。今度は人参・鶏肉・ブロッコリー・玉ねぎ・マカロニでグラタ
ンを作ってみようかな。前の日の夜に途中まで作って冷蔵庫に入れておけば、仕事から帰って焼くだけ
で食べられる。野菜を刻んで、ついでに生姜も刻んで入れてお味噌汁を一品追加。そのおかげか、そう
いえばこの冬は子供たちが風邪をひいていない。
「家族の健康づくり」
といえるほど大きなことはしていないけれど、
主人や子供たちが病気をせずに、
元気に育ってくれるとうれしい。(いや、主人が育ってしまうのは困るけど。)「おかわり!」の声を励
みに、今年も無理をしない「健康づくり」を楽しんで続けていこうと思います。