病害虫防除情報

彩の国
埼玉県
コバトン
病害虫防除情報
平成27年2月26日
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情 報 名
情報内容
埼玉県病害虫防除所
キュウリのべと病及びイチゴのうどんこ病について
(1)季節予報等について
2月19日に気象庁が発表した季節予報によれば、関東甲信地方の向こう1か
月の気温は平年並または高く、降水量は平年並または多いと予想されます。
(2)キュウリのべと病
この病気は、糸状菌(カビ)によって引き起こされ、葉に発生します。はじめ
淡黄色で境界がはっきりしない小斑点を生じ、やがて葉脈で区切られた黄褐色の
角張った病斑を形成するのが特徴です。また、葉裏に暗灰色のカビを生じます。
気温が20℃前後で多湿条件のときに発病しやすくなります。施設の換気には
十分注意して温湿度の管理をしてください。多発すると葉が枯れて減収します。
また、病気の進展により曲がり果も多くなるので、早めの防除を心がけましょう。
キュウリの葉裏に発生した
べと病(胞子)
キュウリのべと病の病斑
表1
薬
キュウリのべと病の防除薬剤例
剤
名
カスミンボルドー
フェスティバルC水和剤
ライメイフロアブル
系
抗生物質
無機銅
桂皮酸
無機銅
その他
統
FRACコード
収穫前 使用
日数 回数
24(D3)
1
5
M1(多)
40(H5)
1
3
M1(多)
21(C4)
1
4
(使用基準は平成27年2月24日現在)
(3)イチゴのうどんこ病
この病気は、糸状菌(カビ)が原因で、
イチゴの葉や果実など、すべての部位に発
生します。果実に発生すると、経済的に大
きな被害となります。
発病部位はうどん粉をまぶしたように白
い胞子の塊で覆われます。発病果などを放
置すると次の発生源となるので、早めに除
去し、早期発見・早期防除に努めましょう。
イチゴ果実のうどんこ病の病徴
表2
イチゴのうどんこ病の防除薬剤例
薬
剤
名
系
統
FRACコード
収穫前 使用
日数 回数
1
-
カリグリーン *
炭酸水素塩
NC(不明)
ハーモメイト水溶剤 *
炭酸水素塩
NC(不明)
1
-
ストロビーフロアブル
ストロビルリン
11(C3)
1
3
トリフミン水和剤
* 野菜類で登録
EBI
3
3(G1)
1
5
(使用基準は平成27年2月24日現在)
IRACコード及びFRACコードの記載について
病害虫の薬剤抵抗性発現防止の観点から、IRAC(世界農薬工業連盟殺虫剤抵
抗性対策委員会)及びFRAC(同連盟殺菌剤抵抗性対策委員会)の農薬有効成分
作用機構分類コードを平成26年度から新たに記載することとしました。農薬の使
用にあたっては、同一コード薬剤の連用を避けるよう心がけてください。
なお、IRACコード、FRACコード及び分類表については、農薬工業会ホー
ムページで最新の情報を確認できますのでご活用ください。
農薬工業会ホームページ http://www.jcpa.or.jp/labo/mechanism.html
<農薬使用上の注意事項>
1
農薬は、必ず最新のデータ及びラベル等を確認の上、使用する。
2
剤の使用回数、成分毎の総使用回数、使用量及び希釈倍率は使用の都度確
認する。特に、蚕や魚に対して影響の強い農薬など、使用上注意を要する薬
剤を用いる場合は、周辺への危被害防止対策に万全を期すること。
3
農薬の選定に当たっては、系統の異なる薬剤を交互に散布する。
4
農薬を散布するときは、農薬が周辺に飛散しないよう注意する。
5
周辺の住民に配慮し、農薬使用の前に周知徹底する。
問い合わせ先
埼玉県病害虫防除所
TEL:048-525-0747