― 運を積み立てる ―

Growth
2015 年 2 月 11 日号(№55)
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運を積み立てる
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経営者とお会いしていつも感じることがあります。それは運の強い人と運が無くな
りつつある人であります。
運はいつまでも強運が続くのでもなく、運のない人はずっと不運ということでもな
いと思うようになりました。
運は預金のように出し入れ自由。自動引き落としのように何もしないと、どんどん
減っていくものではないでしょうか。危険な状態や不運な状況がやってきても強運の
人はその強運に助けられて何事もなかったように難局を乗り切ります。
ところが運のなくなりつつある人は、不幸の勢いに押されて白馬の騎手が現れるこ
ともなく、次第に不幸の底に突き落とされて行くように感じるのです。
会社を経営していると運がドンと入ってきて良いことが連鎖したり、運によって危
険から守ってもらったり、どうしようもなく不運が続くようなことがあったりします。
でも使う運より、積み立てる運の多い人は、目に見えないところで何かに守られて
いるように思われるのです。
会社経営においては、お金があることはとても大切です。でもそのお金以上に大切
なのは経営者の運ではないかと思います。
そう考えると経営者には、福が備わっていたり、強運の持ち主であることがとても
大切なような気がいたします。
この福と運の持ち主を福運ある経営者と呼んでいるようです。
ではその運はどうしたら積み立てできるのか?どうしたら多くの運をなくすの
か?ということを知らなくてはなりません。
どうもこの世の中、人のために良いことをしたり、良い言葉を使ったりすると運が
積み立てられ、人のためにならないことをしたり、悪い言葉や人を妬んだりすると運
は逃げて行くようであります。
五日市剛さんはイスラエルのおばあさんから「ありがとう」という魔法の言葉を伝
授され、この「ありがとう」という言葉を全国に広められました。
確かに「ありがとう」と言って怒る人はいません。だれでも「ありがとう」と言わ
れれば嬉しくなります。だから「ありがとう」という言葉が運を強くしていると思う
のです。
運はこのようにその人の考えで増えたり減ったりします。福運溢れる経営を続ける
ためには強運を積み立てることです。
萩本欽一さんは、『ダメな時ほど運はたまる』という著書の中で運を 3 つに分けて
います。
①「生まれながらの運」②「誰かが持ってきてくれる運」③「努力した人の元へや
ってくる運」
そして、
「今は世の中が不景気だから、
「お金をためておこう」と思う人が多いかも
しれないけれど、お金に執着すると顔つきが悪くなってお金が逃げていきます。その
点、『運をためよう』と思って日頃の態度や言葉をよくしていくと顔にも良い運が出
てくるから、お金がない時も誰かが助けてくれちゃう。お金より運をためる方が、ず
っと豊かに暮らせますよ。」と述べています。
この本を読んで書かれている事を実践すると運はどんどんたまっていくでしょう。
一読ください。
以
※ 参考
萩本欽一『ダメな時ほど運はたまる』廣済堂新書
上