第16号 - 山形市立第五中学校

五中だより
山形市立第五中学校
平成23年 7月21日
「ありがとう」の一言
∼1学期終業式
校長式辞より抜粋∼
校 長 田中 隆史
…4月7日の始業式と入学式、その日は余
震のため停電になり午前中は自宅待機とし
ました。異例のスタートとなり1学期の影
響を心配しましたが、180名の元気な新
入生を迎えた入学式を挙行でき、やっと軌
道に乗れたような気がしました。市駅伝大
会では女子が見事に準優勝しました。3年生
の東京への修学旅行は原子力発電所の事故
の影響で実施するかしないか大変迷いまし
た。結果的には、大震災後の首都を訪れる
という思い出深い体験ができたと思います。
社会の厳しさを垣間見た2年生職場体験、団
結を深めた1年生蔵王宿泊研修、山形市合同
宿泊研修・東黒森山登山などを通して友情
を育んだひまらや学級、それぞれが成長す
ることができたと思います。また6月に行わ
れた市中体連大会には果敢に挑み、思う存
分躍動できました。
さて皆さん、この1学期は「希望で登校、
感謝で下校」の実践ができたでしょうか。
特に「感謝の気持ち」を持って生活できた
でしょうか。「感謝の気持ちを持って生きる
ことは、人生をプラスに変える、感謝の行
動は周囲の意識を変える」と言われていま
す。友達に対して、家族に対して、地域の
方々に対して、自然に対して、当たり前の
日々に対しての「ありがとう」の一言が自
分を変え、周りを変えることができるので
す。「ありがとう」は謙虚さ、心の安定と
第16号
優しさがないとなかなか言えません。私は、
「謙虚さ、心の優しさ」なども五中生らし
さの1つと考えています。
ここで作文を紹介したいと思います。宮
城県気仙沼中学校2年斎藤日向子さんの「赤
く燃え上がる炎と黒煙」という作品です。
『…(前段略)…私はこの2ヶ月の間に
沢山のことを考えました。その中で分かっ
たことがあります。それは、人は支え合い
協力することが大切だということです。私
はこの震災で学んだことがあります。それ
は、1日1日を楽しく過ごし、生きているの
は奇跡だということです。震災で家族や友
人が亡くなってしまった人が沢山います。
私の家族は全員無事でした。いつもなら当
たり前のことでも、今はそのことがすごい
奇跡だと思えます。
私は今、生まれ育った気仙沼で生きてい
ます。それがどんなに幸せなことか知りま
した。毎日楽しく過ごせることが一番の幸
せです。私の命は、今音を立てて動いてい
ます。それが分かると嬉しくて、いつも心
の中で思います。「私は今、生きている」
ということを。(一部略) 』
さて、明日から夏期休業が始まります。
夏期休業中は自分の地域で生活する時間が
長くなります。例えば、道路に広がって歩
いて地域の方に迷惑をかけないようにしま
しょう。また、町区毎のボランティア活動
が予定されていますが、いやいややっても
何の意味もありません。ボランティアとは
自分のために自分から取組むものです。皆
さんはそれぞれの地域で生きている中学生
です。どうぞ爽やかな活動にして下さい。
「いのち」の大切さを再確認する有意義な
夏休みになることを期待しています。…