授業改善書 科目名 保育実習指導Ⅱ(施設) 担当者 江川玟成

授業改善書
科目名
保育実習指導Ⅱ(施設)
担当者
江川玟成
授業の概要
「授業の概要」はシラバスに記載してあるので、ここでは、授業の進め方について記しておく。
授業は、毎回プリント(A3サイズ)を配布して行っている。学びを深めるために配布プリン
トの裏面に関連事項を印刷しておくか、別途印刷して配布することもある。
毎回の授業においては、つぎのような工夫を図っている。まず、配布プリントの工夫として、
必要事項を全て記載しておくのではなく、空欄にしておく所が何箇所かある。それは、短い時間
ながらも受講者に考えさせるためである。それに続いて、正解を板書するようにしている。それ
以外に、毎回、授業で扱う内容と関連のある事柄について随所で質問(数個)を投げかけ、出席
カードの裏面に解答を記載させ、記入後に解答を板書して知らせる。さらには、質問を発して挙
手によって回答してもらうこともある。
このような工夫は、受身的な受講態度に終わることなく思考作用を促すと共に、集中力の低下
への配慮であり、私語の防止にも資するようにとの配慮からである。それは、また、伝統的な講
義形式に見られる一方向的伝達に終わらないようにするためでもある。
なお授業の最初に、当授業の進め方や受講態度について説明してある。そして、授業中に私語
や居眠りの問題が発生したり、内職や携帯使用に気づいたりした場合、その都度注意するように
している。
授業の問題点
まず、この授業は実習に関する科目であるため、通常の授業とは異なり3名の担当者による。
講義形式での授業は、各担当者いずれも4週であり、計 12週間である。残りの週では、当授業へ
の出欠や実習に関する心得や、実習に関する必要書類の作成・提出、実習先と巡回指導教員の発
表など、さまざまな事務的連絡事項の伝達・発表がなされる。
授業は1限目であるので、通常は心身の疲労や心的飽和状態は無いはずであるが、それにもか
かわらず、補注からの居眠りが全体の2割程度出てくる。中には、授業の最初から寝ている者も
いる状況である。長年の経験から、このような授業光景は初めてであり、内心驚いた次第である。
なお、学生による授業アンケートを実施するというシステムとアンケート用紙の中身には、さ
まざまな問題が指摘されるが、実施結果の数値を見る限り、常識的に考えて当授業について特段
の問題はないと判断される。受講者が3年生ということもあり、そのような結果になったのであ
ろうか。
なお、授業というものは、学習者の年齢・発達段階によらず、
「これでよい」ということはなく、
授業担当者の自己反省ないし自己評価(セルフチェック)が欠かせない。毎回のチェック(形成
的自己評価)と 15週終えた段階でのチェック(総括的自己評価)を自ら行うことである。このよ
うなことを各人が自分なりに実施していくことが、個々人の指導力量を高め、それが学部・大学
全体の質的向上に繋がると考えている。
授業改善の課題・方策
次年度は、この科目を担当しないので、ここでは特に記載する必要もないかと思うが、仮に次
年度も担当すると仮定した上で記載するとすれば、つぎのような事柄である。すなわち、居眠り
の受講者を減らすためには、「授業の概要」で述べた方法をさらに徹底して行うことが考えられ
る。つまり、考えさせ、解答させるべく、配布資料において空所をもっと増やすことである。
その他