基礎制御工学・制御システム序論演習問題 (6)解答

基礎制御工学・制御システム序論 演習問題 (6) 解答
1. (1) ラウス表を作成する.
s3 行
1
1
0
2
s 行
1
3
0
1×0−1×0
1×1−1×3
1
= −2
=0
s 行
1
1
−2
×
3
−
1
×
0
s0 行
=3
−2
ラウス表の第 1 列の要素の符号が 2 度入れ替わっているので,不安定な根が 2 個あると判定できる.し
たがってこのシステムは不安定.
(2) ラウス表を作ると
s3 行
1
2
s 行
6
6 × 12 − 1 × 8
32
1
s 行
=
6
3
32
3 ×8−6×0
0
s 行
=8
32
12
8
6×0−1×0
=0
6
0
0
3
ラウス表の第 1 列の要素の符号はすべて正であるのでこのシステムは安定.
2. (1) 閉ループ伝達関数を求めると
Go (s) =
=
=
G(s)
1 + G(s)
1
K
s(0.1s+1)(0.5s+1)
K
+ s(0.1s+1)(0.5s+1)
K
0.05s3 + 0.6s2 + s + K
特性方程式は
0.05s3 + 0.6s2 + s + K = 0
(2) ラウス法を使うと
s3 行
0.05
2
s 行
0.6
0.6
×
1
−
0.05
×K
K
s1 行
=1−
0.6
12
(
)
K
1 − 12
× K − 0.6 × 0
s0 行
=K
K
1 − 12
第 1 列がすべて正であるためには
1
K
0.6 × 0 − 0.05 × 0
=0
0.6
1−
これを解くと,安定である条件は 0 < K < 12
K
>0
12
K>0
0
0
3. (1) s = jω を代入すると
G(jω)
1
jω(jω + 1)(j2ω + 1)
1
jω(1 − 2ω 2 + 3jω)
1
2
−3ω + jω(1 − 2ω 2 )
−3ω 2 + jω(2ω 2 − 1)
9ω 4 + ω 2 (1 − 2ω 2 )2
−3ω + j(2ω 2 − 1)
ω {9ω 2 + (1 − 2ω 2 )2 }
−3ω + j(2ω 2 − 1)
ω(4ω 4 + 5ω 2 + 1)
−3ω + j(2ω 2 − 1)
ω(4ω 2 + 1)(ω 2 + 1)
=
=
=
=
=
=
=
であるので,
Re[G(jω)] =
Im[G(jω)] =
(2)
−3
(4ω 2 + 1)(ω 2 + 1)
2ω 2 − 1
2
ω(4ω + 1)(ω 2 + 1)
i. ω = 0 を代入すると lim Re[G(jω)] = −3
ω→0
ii. 同じく lim Im[G(jω)] = −∞
ω→0
iii. ω → ∞ を考えると
lim Re[G(jω)] = 0
ω→∞
iv. 同じく
lim Im[G(jω)] = 0
ω→∞
v. Im[G(jω0 )] = 0 となるのは 2ω02 − 1 = 0 すなわち ω02 = 12 , ω0 =
したがって
−3
2
Re[G(jω0 )] =
3 = −3
3· 2
vi. (2ω0 )2 = 2 であるから
Re[G(2jω0 )] =
vii. 同じく
Im[G(2jω0 )] =
2
−3
1
=−
9·3
9
(4 − 1)
1
√ = √
27 2
9 2
√1
2
(3) (2) で求めた値から考えると ω → 0 であるときに x = −3, y = −∞ に漸近していく.ω0 = √12 で x 軸
と交わり,ω = 2ω0 の値が第 4 象限にあり,さらに ω → ∞ で原点に近づいていく.これらのことか
ら,以下のような図になることがわかる.
Im[G(jω)]
-3
-2
-1
0
-1
-2
-3
-4
-5
-6
3
Re[G(jω)]