VOL.1099

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2014 .12.22 VOL.1099
2015年の干支「未」の話あれこれ
●「未
(ひつじ)
」
にまつわる話題
どがつかなくなり、
原油価格が急上昇しました。
2015 年
(平成 27 年)
の干支は「未
(ひつじ)
」
。
正式には「乙
資源株の取引が盛んであったものの、日経平均株価は、年
羊
(きのとひつじ)
」
といい、
「未」
は十二支中で第 8 番目の干支
間を通じて値下がり銘柄数が 7 割弱という状況でした。
にあたります。今週は、今年最後の『とみんマネジメントニュー
原油価格の高騰や、公定歩合の引き上げ、ニューヨーク株
ス』
として「未」
にまつわる話題をお届けします。
式市場の急落などがありましたが、日経平均株価は年末
●世間の動きと市場でみる過去の未年
にかけて再び上げ相場となりました。
1991 年
(平成 3 年)
は、バブル経済が崩壊した年です。株
干支は、
もともと12進法の数え方ですが、
この数詞は
「子
(ね)
」 式や土地がらみのスキャンダルが多く報じられ、典型的
=種子から始まり、
「亥
(い)
」
=核、つまり結実して芯ができる状 なバブル企業が倒産するなど、バブル崩壊の実態が表面
態に至るまでの植物の発達を12 段階で表したもの。8番目にあ
たる
「未」
は、
まだ熟しきらない成長過程の植物を表しており、
未
熟の「未」
という意味になるそうです。
さて、
2015年は戦後 6回目の未年となりますが、
これまでの未
年はどのような年だったのでしょう。市場の動向とともに振り
返ってみましょう。
化し始めました。海外では年初に湾岸戦争が勃発し、年末
にはソビエト連邦も崩壊しました。
2003 年(平成 15 年)は、イラク戦争や香港 SARS(新型
肺炎)
問題など、国際情勢の不透明感が強い中で始まりま
した。日経平均株価はバブル崩壊後の最安値を更新し、ソ
ニーの大幅減益見通しを機に、企業の業績不安が拡大し
戦後初めての未年、
1955年
(昭和30年)
は高度成長への入口
ました。しかし、5 月にりそな銀行が国有化されると株式
となった、いわゆる「神武景気」
の光が見え始めた年でした。年
市場は上昇に転じ、また米国市場も景気回復期待から上
の前半はそれまでのデフレ不況が尾を引き、
株式市場は閑散小
昇基調を強めていきました。
動きの状態でしたが、
海外の好景気などで国際収支が伸び、
金
融機関が株を買い始めたことを背景に、後半には1年10ヶ月続
●成長が期待される「未」
の年
いた300円台のボックス相場からも脱出し、翌年の経済白書に
相場の格言では「未辛抱」
などと言われますが、過去の
は「もはや戦後ではない」
と記されました。
動きをみると、1955 年には「神武景気」
が広まり、91 年は
1967年
(昭和42年)
は、高度成長時代のいざなぎ景気の中に
バブル経済が崩壊、2003 年にはりそな銀行の国有化を
あり、企業収益も飛躍的に拡大していました。株価も年の後半
に下落基調に転じるものの、年初は鉄鋼株や機械株を中心に
きっかけに相場が反転し、戦後最長の景気拡大につなが
るなど、その前に起こったトレンドがさらに強化しやす
相場全体も比較的堅調に推移していました。全体的に景気は
い傾向がみられるとのことです。
拡大し、
海外旅行へ出かける人も増えました。
ひつじは、食べ物を消化するまでに何度も咀嚼する反
●オイルショックやバブル崩壊、
ソ連解体を経て
芻動物です。日本経済もデフレ脱却までに咀嚼を繰り返
す時間が必要なのかもしれません。また、ひつじは未熟の
1979 年
(昭和 54 年)の未年は、第 2 次オイルショックの 「未」
と書くことから、2015 年は日本経済が大きな成長を
年でした。前年にイランからの石油出荷が停止され、 遂げることを期待したいものです。
1979 年 2 月にイラン革命が勃発し、原油輸出の再開のめ
世界的なアナログレコードの人気復活
CD の売上枚数が減少を続ける中、アナログレコード
でも大手 CD チェーンが今年の 8月にアナログレコー
の売上は世界的に伸びています。イギリスでの売上
ドと CD の中古専門店を渋谷にオープンしました。毎
はこの 5年で 5倍に伸びており、2014年の売上は 18年
年4月に開催される「レコード・ストア・デイ」などで、
ぶりに 100万枚を超えました。アメリカでは売上好調
音楽好きがアナログレコードを楽しむ機会が増え、
に伴い、国内最大のアナログレコードプレス工場が
デジタル配信では得られない所有欲を満たす音楽の
生産規模を拡大しました。このブームを受け、日本
楽しみ方として人気が広まっているようです。
※ 12/29(月)の『とみんマネジメントニュース』は休刊とさせていただきます。