線形代数II・中間試験(11月13日)

線形代数 II・中間試験(11 月 13 日)
ふりがな
氏名
解答
学生番号
1
2
3
4
5
計
1
問題 1 (20 点). V を有限次元ベクトル空間、S ⊂ V を 1 次独立である部分集合とし、n を V
の次元、k を S の個数とする。次の命題が正しければ「○」と、間違っていれば「×」と答
えよ。ただし、理由は書かなくてもよい。
(1) 必ず k ⩽ n である。
(2) k = n であるとき、必ず S は V の基底である。
(3) S は V の基底であるとき、必ず k = n である。
(4) S ⊂ B を満たすような基底 B ⊂ V が存在する。
(5) S ⊂ B を満たすような基底 B ⊂ V は、ただ一つが存在する。
(1) ○
(2) ○
(3) ○
(4) ○
(5) ×
2
問題 2 (20 点). T ⊂ R3 を、次のように定める部分集合とする。
       



2
1
0
2 

       

       
T = 0,1,2,1

       



 1
2
3
0 
次の各問いに答えよ。
(1) T は R3 を生成することを示せ。
(2) B ⊂ T を満たすような基底 B ⊂ R3 を一つ求めよ。ただし、解答には,求めた B ⊂ R3
が基底である理由を明記すること。
(1) T に含まれているベクトルからなる行列

2
1


A = 0
1

1
2
0
2
3

2


1

0
を簡約した行列 B を計算すると、

1


C = 0

0
0 −1
1
2
0
0

0


0

1
を得る。ゆえに、rank(A) = 3 ため、T が R3 を生成することが分かる。
(2) C の主成分を含む列ベクトルと対応する A の列ベクトルからなる部分集合
     



2 
1
2


     
     
B = 0,1,1 ⊂ T

     




 1
0 
2
は、R3 の基底となることが分かる。
3
問題 3 (20 点). V ⊂ R3 を、次のように定める部分空間とする。
 





x


 1 

 
3
V = x2  ∈ R | x1 = x2 + x3 ⊂ R3


 



 x3

F : V → R2 を、次のように定める線形写像とする。
 
 
x
 1
x1
 
F x2  =  
 
x3
x3
次の各問いに答えよ。
(1) V の基底 R を一つ求めよ。
(2) F の基底 R ⊂ V と基本基底 S = {e1 , e2 } ⊂ R2 に関する表現行列 A を求めよ。
(3) F の逆写像 F −1 の基本基底 S ⊂ R2 と基底 R ⊂ V に関する表現行列 B を求めよ。
(1)
(2)
(3)
   



1
1 

   

   
R = 1 , 0

   




 0
1 


1
1

A=
0
1


1 −1

B = A−1 = 
1
1
4
問題 4 (20 点). F : R3 → R2 を、次のように定める線形写像とする。
 


x
 1
x
+
2x
+
3x
1
2
3
 

F x2  = 
 
−x1 + x2 − x3
x3
R = {e1 , e2 , e3 } ⊂ R3 と S = {e1 , e2 } ⊂ R2 を基本基底、R′ ⊂ R3 と S ′ ⊂ R2 を次のように定
める基底とする。
     



−1
3
−1 

     

     
R′ =  1 , −1 ,  0 ,

     




 −1
−1
1 
   
 1
2 
S′ =   ,  
 2
3 
恒等写像 idR3 : R3 → R3 と idR2 : R2 → R2 をそれぞれ idR3 (x) = x と idR2 (y) = y で定める線
形写像とする。次の各問いに答えよ。
(1) F の基底 R ⊂ R3 と S ⊂ R2 に関する表現行列 A を求めよ。
(2) 恒等写像 idR3 : R3 → R3 の基底 R′ ⊂ R3 と R ⊂ R3 に関する表現行列 P を求めよ。
(3) 恒等写像 idR2 : R2 → R2 の基底 S ′ ⊂ R2 と S ⊂ R2 に関する表現行列 Q を求めよ。
(4) F の基底 R′ ⊂ R3 と S ′ ⊂ R2 に関する表現行列 B を求めよ。

(1)
(2)
(3)
(4)
A=

1
−1

−1


P = 1

−1

1
Q=
2
2
3
1 −1
3 −1
−1
−1

2

3




0

1


−3
2
1

B = Q−1 AP = 
2 −1
−1




−1
3 −1


12
0 −6
2
3 


  1 −1
0 = 

−7 −1
4
1 −1 
−1 −1
1

5
問題 5 (20 点). F : R3 → R3 を、次のように定義される線形写像とする。


−1
5 −5




F (x) = Ax,
A= 1
3 −1


−4
4 −2
S = {e1 , e2 , e3 } ⊂ R3 を基本基底、S ′ ⊂ R3 を次のように定める基底とする。
     



0
1
1 

     

     
S ′ = 1 , 0 , 1

     




 1
1
0 
恒等写像 idR3 : R3 → R3 を idR3 (x) = x で定める線形写像とする。次の各問いに答えよ。
(1) 恒等写像 idR3 の基底 S ′ ⊂ R3 と S ⊂ R3 に関する表現行列 P を求めよ。
(2) F の基底 S ′ ⊂ R3 と S ′ ⊂ R3 に関する表現行列 B を求めよ。
(1)
(2)


0 1 1




P = 1 0 1


1 1 0


−1
1
1
−1




B = P −1 AP = 21  1 −1
1  1


1
1 −1
−4
6

5 −5
0


3 −1  1

4 −2
1

1
0
1
1

2
0
 
 
1 = 0 −6
 
0
0
0

0


0

4