解析 II 期末試験問題 (14/6/27) • 注意 • 時間は試験開始時から 11:25 まで(授業時間:途中休憩なし) • 早く終わった場合には提出の上、途中退室してよい。一旦退室した後は再入室はできない。 ただし終了10分前以降は終了時まで退室できない。 • トイレなどで中座する場合には許可を得てから退室すること。 • 各解答用紙には必ず授業名(解析 II) ・学籍番号・氏名を記入すること。 • 原則として1つの大問は1枚の用紙のうちにまとめ、問題番号を明記すること。大問(特に問題 1)が1枚に 収まりきらない場合には2枚以上にわたってもよい。逆に1枚の用紙に複数の大問への解答を記してもよい。 • 解答は表側だけに書くこと。裏面は採点対象とはしない。裏面は計算用などに用いてよい。 また問題用紙の裏や余分な解答用紙を計算用に用いてよい(これらは提出しないこと)。 • 教科書、ノート、参考書、携帯機器等を始め、解答に直接必要な筆記用具等の他は参照不可。 • 解答は別途断らない限り、結果だけでなく、解答の道筋がわかるように、計算経過や説明も記すこと。 結果のみを示した解答は、暗算でできるような簡単な場合を除けば、正解でもいくらかの減点をする場合が あり、さらに誤答の場合は部分点なしに零点扱いとなる。 • 問題そのものを間違えたり、つまらない計算ミスをしないように注意。 • 問題文中の配点にしたがって採点し、100 点満点として 100 点以上は切り捨てる(予定)。 • 解答は後日公開する。 • 重要 • 問題は p.2, 3 の本問題と、p.4 の「補充問題」とからなる。 • 普通に解答する場合には本問題だけに答えればよい。 • 補充問題への解答は、成績評価の合否に関わる場合にのみ 採点対象とする。 つまり本問題の結果やこれまでのレポートなどの評価だけでは D になる(単位がつかない)場合には、救 済措置として補充問題の結果を加える(その場合、成績評価は C 以上にはならない)。 したがって十分合格しうる見込みが立つ場合には補充問題に解答する必要はない。その一方、単位取得がお ぼつかない場合には解答しておくこと。 なお補充問題については必要に応じて後日、レポートでの解答提出を求める場合もある。 1 • 問題 1. 以下の問 (a)∼(f) から 4問 を選択して解答せよ(1問 10 点、計 40 点)。 5問以上解答した場合、点数の高い順に4問を取り、その合計点を本問の点数とする。 (5問目以降の点数は考慮しない。) (a) ∞ ∑ 1 1 1 1 1 = + + + · · · を求めよ。(ヒント: x = と置いた形で考えるとよい。) n 2 3 n·2 2 2·2 3·2 2 n=1 (b) f (x, y) = xy 上の点 (a, b) での接平面の方程式を求めよ。 また (a, b) が等高線 f (x, y) = k 上の点のとき、それらの接平面は k によって決まる定点を通ること を示せ。 x の停留点(fx = fy = 0)をすべて求めよ。 1 + x2 + y 2 ただし結果は (x, y, z(= f (x, y))) の3次元座標で表すこと(分類・極値判定はしなくてよい)。 (c) f (x, y) = (d) 微分可能な関数 z = f (x, y) について、次が成り立つことを示せ(r, θ は極座標)。 ( )2 ( )2 ( )2 ( )2 ∂z ∂z ∂z 1 ∂z + = + 2 ∂x ∂y ∂r r ∂θ ∫ π 2 {∫ } π 2 (e) sin(x + y)dy 0 ∫ dx を求めよ。 0 1 {∫ } 2x 2 (2y + 3xy )dy dx を求めよ。 (f) 0 x 【次ページに続く】 2 以下の各問の配点は目安であり、状況に応じて増減する場合がある。 2. (20 点) sin 1, cos 1 の値を小数点2位まで求めよ。結果は「0.12 < a < 0.13」のように小数2位までの数 による不等式の形で表すこと。 注: 直接上の形で求めるのが難しければ、「a < sin 1 < b」(ただし b − a < 0.01)となる a, b を示せ。 3. (15 点) f (x, y) は C 2 級の関数で、fx (x, y), fy (x, y) は以下のように表される。 fx (x, y) = 4x3 + axy 2 − 12xy + 4y fy (x, y) = 4x2 y − bx2 + cx − 9y 2 + 5 (a) a, b, c を求めよ。 (b) f (1, 1) = 0 のとき、f (x, y) を求めよ。 ヒント: fx , fy の偏微分、(不定)積分がどうなるかを考える。 4. (15 点) 底辺が 2a、高さが b の直四角錐(=頂点が底面の中心の真上にある四角錐)と、軸が底面に垂 直で、断面である円が底面に内接する円筒との共通部分の体積 V を求めよ。 5. (20 点) 以下の問いに答えよ。 (a) f (x, y) が1変数関数 g(t) により f (x, y) = g(xy) と書けるとき、g ′ (xy) を使って fx (x, y), fy (x, y) を 表せ。同様に2階偏導関数 fxx , fyy , fxy を g, g ′ , g ′′ 等を適宜使って表せ。 ∂f ∂f = となる必要十分条件は、ある1変数関数 g(t) によって ∂x ∂y f (x, y) = g(x + y) と表せることであることを示せ。 (b) すべての x, y について 6. (30 点) f (x, y) = (x2 − y 2 )(x2 − y − 2) とする。 (a) f (x, y) の停留点の(3次元)座標 (x, y, f (x, y)) を求め、(極大点、極小点、鞍点等に)分類せよ。 ∫ (b) 領域 D を、f (x, y) ≥ 0 を満たす有界閉領域とするとき、 f (x, y)dxdy を求めよ。 D ヒント: 計算が少し面倒。停留点は 8 個ある。停留点の判定結果から (b) の積分領域がわかる。 7. (30 点) f (x, y) = 4(x2 − y 2 ) − (x2 + y 2 )2 とする。 (a) f (x, y) の停留点の(3次元)座標 (x, y, f (x, y)) を求め、(極大点、極小点、鞍点等に)分類せよ。 (b) f (x, y) = 0 である等高線の曲線 C を表す方程式を、極座標 (r, θ) によって表せ。 ∫ ∫ (c) 領域 D を D = { (x, y) | f (x, y) ≥ 0 } とするとき、 dxdy (D の面積)及び f (x, y)dxdy を求 D めよ。 D ヒント: C はレムニスケートで、∞ のような8の字型をした曲線である(交点が原点になる)。 (c) の積分は、xy 座標のままでは難しいので、(b) の結果を使って極座標への変数変換を考える。 3 • 補充問題 以下の問題は、成績評価の合否に関わる場合にのみ、採点対象とする(表紙の注意書き参照)。1問あたり 5 点 を目安とする。補充問題については結果だけ記すのでもよい。(ただし、誤答の場合には 0 点扱いになる。) A 以下の f (x, y) について、2階までの偏導関数(fx , fy , fxx , fyy , fxy (= fyx ))を求めよ。 (a) f (x, y) = x2 y 2 − 2x2 y + 3x2 − 4y (b) f (x, y) = x(x − y)2 (c) f (x, y) = ex sin y (d) f (x, y) = exy (e) f (x, y) = log(x + y) B 以下の累次積分を計算せよ。 } ∫ 1 {∫ 1 (a) x2 y 3 dy dx ∫ 0 0 2 {∫ } x (x y − 4xy + 3x )dy dx 2 2 (b) ∫ 1 ∫ 0 0 1 {∫ 1 {∫ x (c) } 1 e 0 2 } (x + y)2 dy dx 0 (d) 2 x+2y dy dx 0 参考: 基本公式 • テイラー展開(x = 0 での) : f (x) = ∞ ∑ f (n) (0) n f ′ (0) f ′′ (0) 2 x = f (0) + x+ x + ··· n! 1! 2! n=0 • 微分: z = f (x, y) に対し点 (a, b) での微分は dz = fx (a, b)dx + fy (a, b)dy 。 接平面の方程式は z − f (a, b) = fx (a, b)(x − a) + fy (a, b)(y − b)。 • 変数変換 z = f (x, y), (x, y) → (u, v) { ( ) ( zu = xu zx + yu zy zu xu つまり = zv = xv zx + yv zy zv xv yu yv )( zx zy ) 行列はヤコビ行列で、その行列式の絶対値 |xu yv − xv yu | が積分の変数変換のヤコビアン。 • 極大・極小判定: c = f (a, b) とする。∆(a, b) = fxx (a, b)fyy (a, b) − {fxy (a, b)}2 の値が: • ∆(a, b) > 0 のとき、fxx (a, b) > 0 なら (a, b, c) は極小点、fxx (a, b) < 0 なら (a, b, c) は極大点。 • ∆(a, b) < 0 なら (a, b, c) は鞍点。 • ∆(a, b) = 0 なら他の判定方法が必要(これだけではわからない)。 ∫ ∫ • 積分の変数変換: f (x, y)dxdy = f ∗ (u, v)|xu yv − xv yu |dudv 、 ∫ D∗ ∫ D f ∗ (r, θ)rdrdθ f (x, y)dxdy = 特に極座標では D D∗ 4
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