関数論演習 第 5 回
2014 年 4 月 25 日 担当:中島
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複素数列と複素級数
例題 5.1. z = x + iy に対して ez = lim
(
1+
n→∞
z )n
と定義する.
n
ez = ex (cos y + i sin y)
であることを示せ.
例題 5.2. Rez1 > −1 とする.
zn+1 = 1 +
1
, n≥1
zn + 1
により複素数列 {zn : n ≥ 1} を定める. {zn : n ≥ 1} が Cauchy 列であることを示し, その極限値を求
めよ.
問 5.1. |β/α| < 1 を満たす α, β ∈ C と z1 ∈ C を与える.
αzn+1 + βzn = 1, n ≥ 1
により複素数列 {zn : n ≥ 1} を定める. {zn } が Cauchy 列であることを示し, その極限値を求めよ.
問 5.2. 数列 {zn : n ≥ 0} を
1
z0 = 0, zn+1 = zn2 + , n ≥ 0
4
で定義する. zn が収束することを示せ.
レポート A 5.1. zn = n(cos θ + i sin θ) (θ ∈ [0, 2π)) であるとする.
lim ezn
n→∞
が存在する (無限遠点は含まない) ような θ の範囲を求めよ.
レポート A 5.2. z = r(cos θ + i sin θ), 0 ≤ r < 1, θ ∈ R とする.
(i)
∑∞
n=0
z n は絶対収束することを示し,
∑∞
n=0
zn =
1
1−z
を導け.
(ii) 以下の等式を示せ.
∑
rn cos(nθ) =
1 − r cos θ
1 − 2r cos θ + r2
rn sin(nθ) =
r sin θ
1 − 2r cos θ + r2
n≥0
∑
n≥0
レポート A 5.3. 実数列 {an : n ≥ 0} は lim sup |an |1/n = α であるとする. r <
n→∞
∑
1
α
であるとき
|an |rn < ∞
n≥0
であることを示せ. (Hint: 過去のレポートの問題を参照せよ)
裏へ続く
レポート B 5.1.
∑∞
が収束するとき, sn =
n=1 zn
∑n
k=1 zk ,
s=
1∑
zk = s.
n→∞ n
n
(i) lim
k=1
(ii)
n
∑
kzk = nsn −
n→∞
sj , limn→∞
1
n
∑n
k=1
kzk = 0.
j=1
k=1
(iii) lim
n−1
∑
n
∑
z1 + 2z2 + · · · + kzk
k=1
k(k + 1)
= s.
レポート提出期限: 2014 年 5 月 2 日 (金) 授業開始時まで
提出: 授業開始時に提出
∑∞
n=1
と定義する. 以下を示せ.