解答(65KB)

2014 年 東京医科歯科大学 歯学部,医学部保健衛生学科
解答
1
(1) C12 を満たさないのは,
1 の右に 2 がない
ときであるから, n = 4 の場合
( i ) x1 = 1 のとき
x2 , x3 , x4 はそれぞれ 1 または 3 であるから
23 = 8 個
(ii) x1 = 1, x2 = 1 のとき
x1 は 2 または 3, x2 と x3 はそれぞれ 1 または 3 であるから
2 × 22 = 8 個
(iii) x1 = 1, x2 = 1, x3 = 1 のとき
(ii)と同様に考えて,
22 × 2 = 8 個
(iv) x1 = 1, x2 = 1, x3 = 1 のとき
x1 , x2 , x3 はそれぞれ 2 または 3 であり, x4 は任意であるから
23 × 3 = 24 個
以上より
f (4) = 8 + 8 + 8 + 24 = 48
(答)
(x1 , x2 , x3 , x4 ) が C123 を満たすのは
123x4 , 1213, 1223, 1323, x1 123
のいずれかの場合であり,
3+1+1+1+3 =9 個
あるから, C123 を満たさないものの個数は
g(4) = 34 − 9 = 72 (答)
(2) n 2 において,
( i ) x1 = 1 のとき
x2 , x3 , · · · , xn はそれぞれ 1 または 3 であるから
2 n−1 個
(ii) x1 = 1, · · · , xk−1 = 1, xk = 1 (k n − 1) のとき
x1 , · · · , xk−1 はそれぞれ 2 または 3 であり,xk+1 , · · · , xn はそれぞれ 1 また
は 3 であるから,
2 n−1 個
(iii) x1 = 1, · · · , xn−1 = 1 のとき
2 n−1 × 3 個
以上より, n 2 のとき
f (n) = 2 n−1 (n − 1) + 3 2 n−1 = 2 n−1 (n + 2)
— 1 —
(答)
2014 年 東京医科歯科大学 歯学部,医学部保健衛生学科
解答
(3) (x1 , x2 , · · · , xn , xn+1 ) が C123 を満たさないのは,
• xn+1 = 3 かつ (x1 , x2 , · · · , xn ) が C12 を満たさない
• xn+1 = 1, 2 かつ (x1 , x2 , · · · , xn ) が C123 を満たさない
のいずれかの場合であるから,
g(n + 1) = f (n) + 2g(n) (答)
(4) (2), (3)より
g(n + 1) = 2g(n) + 2 n−1 (n + 2)
g(n)
1
g(n + 1)
=
+ (n + 2)
n
n+1
x
2
4
1
11
g(n)
(n
+
2)(n
+
3)
−
(n
+
1)(n
+
2)
+
=
2n
4 2
2
g(n)
1
1
g(n + 1)
− (n + 2)(n + 3) =
− (n + 1)(n + 2)
∴
8
2n
8
2 n+1
1
g(n)
− (n + 1)(n + 2) は定数であるから, n 3 のとき
n
2
8
g(3)
1
1
g(n)
− (n + 1)(n + 2) = 3 − × 4 × 5
2n
8
8
2
∴ g(n) = 2 n−3 {(n + 1)(n + 2) + g(3) − 20}
ここで, (x1 , x2 , x3 ) が C123 を満たさないのは, (x1 , x2 , x3 ) = (1, 2, 3) の場
合以外であるから,
g(3) = 33 − 1 = 26
であり,
g(n) = 2 n−3 {(n + 1)(n + 2) + 26 − 20} = 2 n−3 (n2 + 3n + 8)
(答)
(注 ) (2), (3) は n 1 で成り立つから,
g(1)
1
1
g(n)
− ×2×3
− (n + 1)(n + 2) =
2n
8
2
8
として,g(1) = 3 から g(n) を求めてもよい。 (2) における n 2, (3) と (4) に
おける n 3 という仮定は何のためにあるのか不明である。
— 2 —
2014 年 東京医科歯科大学 歯学部,医学部保健衛生学科
解答
2
(1) 1 つの頂点に集まる 3 辺の長さが 2 cos θ, 2 cos θ,
A
2 sin θ である直方体から, A, B, C, D 以外の頂点
B
を含む 4 つの三角錐を除いた立体の体積を求めて,
2 sin θ
1
2
V (θ) = (2 cos θ) 2 sin θ × 1 − × 4
D
6
8
= cos2 θ sin θ
3
2 cos θ
四面体 ABCD の xz 平面 (y = 0) による切り口は
2 cos θ
C
AB の中点 (0, 0, sin θ),
BD の中点 (− cos θ, 0, 0),
DC の中点 (0, 0, − sin θ),
CA の中点 (cos θ, 0, 0)
を結んでできる四角形であるから,その面積は
1
S(θ) =
2 cos θ 2 sin θ = 2 sin θ cos θ = sin 2θ
2
π
のとき
θ=
6
√
√ 2
π
π
π
8
3
3
1
= sin
=
, V
=
= 1 (答)
S
6
3
2
6
3
2
2
π
において最大であり,
(2) 0 < 2θ < π であるから, S(θ) は 2θ =
2
π
= 1 (答)
最大値は S
4
(3) sin θ = t (0 < t < 1) とおくと,
8
8
V (θ) = (1 − t 2 )t = (t − t 3 )
3
3
1
8
1
1
dV (θ)
2
2
t− √
= (1 − 3t ) = −8 t −
= −8 t + √
dt
3
3
3
3
1
√
(1)
t
(0)
3
dV (θ)
+
0
−
dt
V (θ)
極大 π
1
0<θ<
よって, V (θ) は sin θ = √
のとき
2
3
√
16 3
1
1
8 最大値 × 1 −
×√ =
(答)
3
3
27
3
をとる。
— 3 —
2014 年 東京医科歯科大学 歯学部,医学部保健衛生学科
解答
3
(1) まず積分計算を済ませて
√
ax
k+ k u
f (x) =
du
ku
a
ax 1 k1 −1
1
+ u
du
=
u
k
a
1 ax
k
= log u + u
a
1 1
= log x + a k x k − 1
微分して符号を調べると,
1
1
1 k1 −1
f (x) =
>0
+ak
x
x
k
1
1 k1 −2
1
1
f (x) = − 2 − a k
1−
x
<0
x
k
k
であるから, x > 0 において
f (x) は狭義単調増加で,つねに上に凸
である。
lim f (x) = −∞,
x→+0
lim f (x) = ∞
x→∞
も考えて, y = f (x) のグラフの概形は
y
O
1
x
(答)
(2) y = f (x) の x = 1 における接線の方程式は
y = f (1)(x − 1) + f (1)
√
k+ k a
(x − 1) (答)
∴ y=
k
(3) (1)より既に明らかともいえるが,敢えて「示せ」とあるので,論点を指摘して
おく。
x > 0 において f (x) > 0 であるから, f (x) は狭義単調増加であり,
A
f (p) = S を満たす正の実数 p は多くても 1 つしかない
······ f (x) は連続関数であり,
f (1) = 0 < S, lim f (x) = ∞
x→∞
— 4 —
2014 年 東京医科歯科大学 歯学部,医学部保健衛生学科
解答
であるから,中間値の定理より
f (p) = S を満たす正の実数 p は少なくとも 1 つある
B
······ A かつ
B より, f (p) = S を満たす正の実数 p はただ 1 つ存在する。
(証明おわり)
(4) (2)より, x = 1 における y = f (x) の接線の方程式は
1
y = (x − 1)
b
であり, (1)より y = f (x) は上に凸であるから, p > 1 より
1
1
∴ bS < p − 1 · · · · · · S = f (p) < (p − 1)
b
一方, u > a のとき
√
√
k+ k u
1
k+ k u
>
=
ku
ku
bu
であるから,定積分の性質より
√
ap
k+ k u
du
S = f (p) =
ku
a
ap
ap
1
1
1
du =
log u
= log p
>
a
bu
b
b
a
log p < bS = log ebS
∴ p < ebS
2
······ 1, 2 をまとめると
1 + bS < p < ebS
(証明おわり)
である。
— 5 —