「社会教育推進体制の在り方に関するWGにおける審議の整理」について

「社会教育推進体制の在り方に関するWGにおける審議の整理」について
平成26年6月5日(木)
全国生涯学習センター等研究交流会
講師:野島正也(文教大学)
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WG(社会教育推進体制の在り方に関するWG)の位置づけ
・第7期中央教育審議会生涯学習分科会からの宿題
社会教育推進体制の強化や社会教育主事の在り方について検討
委員・臨時委員・専門委員14名。6回、平成25年9月に報告
2 審議内容の概要
(1)社会教育行政の推進体制の在り方
①社会教育行政と教育委員会制度
・現行制度では学校教育・社会教育に関する事務は教育委員会が所管
→教育行政執行上の配慮
政治的中立性の確保、継続性・安定性の確保、地域住民の意向の反映
②社会教育行政の現状と課題
・学校教育行政と社会教育行政の連携・協力が進行
・学校と地域住民の連携・協力で学習成果の発揮機会が拡大
→放課後子供教室、学校支援地域本部事業などの事業拡大へ
・今後の課題
現代的課題への取り組み、他の行政分野との連携
教育の機会均等や学校教育以外の領域での教育の実現の継続
(2)社会教育主事の今後の在り方
①社教主事の現状と課題
・設置率 60.8%、社教主事数 2518 人(平成23)←6796 人(平成8)
←不設置・任用減←自治体人件費の削減、社教主事の役割の不可視性
・社教主事の役割の変化
専門的技術的な助言指導に加えて、施策の企画・立案、コーディネート
→必置の原則の維持(⇔全国市長会による必置義務の廃止の要望)
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②社会教育主事の今後の在り方
・広範多岐な社教主事の職務
専門的技術的な助言・指導、地域の学習課題やニーズの把握・分析、
地域の社会教育計画の立案・学習プログラムの立案、地域人材の育成、
地域人材の把握、学校教育と社会教育の連携推進、相談…
・首長や地域住民の認知度の向上へ
←社教主事の課題:果たすべき職務の明確化、首長や地域への発信
←発令側の課題 :地域課題の把握・解決のために必要な人材の明確化
・社教主事に必要な資質・能力
地域住民の学習ニーズの多様化→ネットワーク型の行政の展開
ⅰ 社会教育に関する企画・立案
→地域で果たすべき社会教育行政の任務と役割の明確化
ⅱ コーディネート、ファシリテーション、プレゼン能力等の発揮
→地域の多様な人材・資源を結びつけ、地域活動を組織化
(3)社会教育主事の資質・能力を養成する仕組みの構築
①属性・知識・経験等に応じた多様なカリキュラムの提供
・社教主事がもつ知識・経験は多様、求められる役割も地域により多様
→多様性に対応して地域課題を解決する視点を重視した講習内容に
②カリキュラムの内容・方法の工夫 ~社会教育主事講習の課題
・学習ニーズの多様化、社会変化・新たな課題に対応する専門性の獲得
→40日間講習は基礎・共通の内容に。任用後の現職研修の充実
理論と実践のバランスを重視した内容に。遠隔講義・ICTの活用
(4)社会教育主事資格の活用
①社会教育主事経験者・有資格者の活用
・まちづくり、高齢者、福祉などの行政分野との連携・協力の円滑化
→社会教育行政以外の分野で社教主事資格の有用性が広く認知
②民間レベルの資格創設も一案
・例えば「社会教育士」「地域教育士」。公的な認証により専門性を保証
この資格での知識・経験を社教主事資格取得の際に考慮
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3 社会教育主事の養成と研修についての覚え書き
(1)社会教育主事が取り組む事業の方向性
①生涯学習・社会教育に関する計画の立案
・目標の設定とPDCAの執行管理
・個人の要望と社会の養成に応じた多様な学習機会の提供
②学習プログラムの立案
・市民意識・社会連帯意識の涵養や現代的な地域課題を取り込む
趣味・教養の学習の位置づけと活かし方に配慮を
・受講対象者の絞り込み、内容とともに方法の十分な検討
一日体験講座、地域体験・地域リーダー講座、話し合い、発表体験…
③学校支援活動の推進 ~学校を拠点にした地域縁づくり
・学校支援地域本部、放課後子供教室、土曜日の教育支援など
住民の学習成果や経験を活かす視点、レコグニション→自信と信頼
④地域人材の育成~住民の活力が生涯学習社会をつくる
・教基法第3条(生涯学習の理念)の目標は学習成果を活用できる社会の実現
・地域活動への方向づけとコミュニケーション能力 (ex.退職期の学び直し)
(2)社会教育推進のための改善ポイント
①社会教育主事等の職能の維持
・社会教育主事等の実務経験者の情報交換・親睦組織の支援
近隣市町村でのネットワークはとくに有効
・講習等による社会教育主事資格取得者への研修支援と人材の有効活用
行政における社会教育ネットワークの形成・維持
②「三割社会教育」の壁を超える
・市民の参加促進へのこだわり。前年実績を上回る参加人数を。
社会教育は「来てもらって半分、満足してもらって半分」の仕事
・学びの機会は三層構造
ⅰ 広い間口の「イベント」(公民館まつりや各種発表会・展示会)
ⅱ 「講座」~ノンフォーマル教育による学習機会
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自主運営の学習サークル(適切な活動環境づくりと助言・相談)
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