(コメント 8 月 11 日:早朝) 先週末の NY ダウが急反発したことや、GPIF が新たな資産配分が決まる前に株式ウェートを 引き上げることを決定したことで、今週の日本株は反発すると予想することが妥当だと思いま す。 リスク要因としては、13 日発表の日本の 4 月~6 月期 GDP が事前予想のマイナス 7.2%を 大きく下回るマイナスになった場合(マイナス 10%など)や、同日発表の米国 7 月の小売売上 が大幅な落ち込みになった場合、そして米軍によるイラクでの空爆で原油価格が高騰した 場合(先週末の動きからはあり得ないと思いますが)、ロシア軍が 5 万人規模の軍隊をウクラ イナに侵攻させた場合などですが、おそらく、これらの可能性は低いのではないかと思われま す。 上記のリスク要因が顕在化しない場合は、日本株については GPIF などの公的年金の大幅 な買い需要が見込まれていますので、基本的には高値に挑戦する展開が継続するのでは ないかと思われます。 筆者の今週の見通しは、 ①日経平均 14,950 円(200 日移動平均)~15,700 円 先週売りに回った投資家は買戻しを迫られるのではないかと思いますが、未だ売り崩しを仕 掛ける投機家も残っている可能性がありますので、200 日移動平均辺りまでの下げはあり得 るのではないかと思います。しかし、15,100 円を越えてくると買戻しの勢いが勝るのではないか と思いますし、GPIF などが大量に買い上げる展開となれば(6 月のように)、買い戻しが買い 戻しを誘う展開もあり得るのではないかと予想しております。 ②NY ダウ 16,333 ドル~17,000 ドル 先週木曜日の 16,333 ドルがボトムになった可能性が高いと思いますので、今週は週末がミ ニ SQ であることもあって、戻りを試す展開になるのではないかと予想しております。13 日発表 の 7 月の小売売上が良い数字だと「FRB の早期利上げ」への懸念が出る可能性もあります が、その場合、ドル・円相場は「円安・ドル高」になると思われますので、日本株には朗報で あり、NY ダウにとっても「一回目の利上げは買い」ということになるのではないかと予想しており ます。 ③ドル・円 101.50 円~103 円 下値は 101.50 円程度で、先週の安値 101.51 円を下回ることはないのではないかと予想し ております。上値は 103 円を予想していますが、もしも 103.20 円を越えることになれば、様子 見していたファンド勢が再び「ドル買い+円売り」を仕掛けてくる可能性がありますので、思わ ぬ円安になる可能性があり、注意が必要だと思われます。 ④ユーロ・ドル 1.3330 ドル~1.358 ドル ロシア軍が演習を終えて帰還しましたので、ユーロを取り巻く「地政学的リスク」は緩和された ことになります。このため、今週はユーロの戻りを試す可能性が高いのではないかと予想して おり、場合によっては、1.358 ドル程度までの戻りがあり得るのではないかと考えております。
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