第 1 日 9 月19日(木) 11:30~12:30 札幌コンベンションセンター 特別会議場 奨励賞 ITL-002 “Like Me”-類似性選好が拓くこころの初期発達- “Like Me”: Preference for similarity leads way to early development of social cognition 講演者:実藤和佳子(九州大学) 司会者:中村 知靖(九州大学) 乳児はいつからどのように他者のこころを理解していくのだろうか。また、他者のこころの理解に困 難を抱えるとされる自閉症スペクトラムの子ども達は、 いつからその特徴を示し始めるのだろうか。 「自 己と他者が類似していることの気付きが他者のこころの理解を拓く」というLike Me仮説は最初期の社 会的認知を包含する仮説として注目を集めたが、実証データに乏しく、説明可能な側面が限定的とされ ている。随伴性検出に関わる発達的変化や実行機能など、定型発達―自閉症発達の相違を説明する仮説 も複数提案されてきたが、単一要因では自閉症スペクトラムを説明できない。これらの問題の背景とし て、特定されてきた多数の発達現象間の連続性が未だ明らかでないことが考えられる。 本講演では、まず、定型発達及び自閉症発達の乳幼児が示す他者への反応について、「自己と他者の 類似性」の観点から検討した知見を発表する。また、社会的認知の初期発達において、自閉症を含めた 発達の“個人差”はいつからどの現象において観察されるのか、現在実施中の前方視的研究から示唆さ れるデータを紹介し、今後の展望を描く。 ITL(2)
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