力学1 2014/7/4
球殻のポテンシャル
半径R厚み∆Rの薄い球殻を考える。この球殻が点Pにつくる
P
万有引力のポテンシャルU (r )を求める。
s
一周2π R sin θ 、幅Rdθ 、厚み∆Rの体積素片は2π R 2 ∆R sin θ dθなので
密度(面密度ではなく単位体積あたりの質量)ρ ( R )として

ρ ( R)2π R 2 ∆R sin θ 
U (=
r ) ∫  −Gm
dθ
0
s


ここでs 2 = R 2 + r 2 − 2 Rr cos θなのでsds = Rr sin θ dθ
π
r
θ
R
O
∆R
これを上に代入すると
ρ ( R)2π R∆R 
ρ ( R)2π R∆R s2

Gm
−
ds
=
−
Gm
ds


∫s1 
∫
s1
r
r

r > Rのときはs1 =
r − R, s2 =
r + Rなので
U (=
r)
s2
ρ ( R)4π R 2 ∆R
M
U (r ) =
−Gm
=
−Gm
r
r
ここでM は、今考えている球殻の全質量
dU (r )
ρ ( R)4π R 2 ∆R
M
f (r ) =
−
=
−Gm
=
−
Gm
dr
r2
r2
一方、Pが球殻の内側r < Rのときはs1 =
R − r , s2 =
R+r
U (r ) =
−Gmρ ( R)4π R∆R、f (r ) =
0 となる。
球対称な質量分布に対するポテンシャルも球殻のポテンシャ
ルの重ね合わせとして理解できる(次の2ページ分の資料)
r
P
s
θ
R
O
∆R
4.7球形の物体によるポテンシャル
(導出は幾何学の問題)
球対称な質量分布をもつ物体の全質量をM として、
その物体の外で、中心から距離r のところに質量m の質点をおくと
これに働く万有引力は
GmM
r2
とかける。ポテンシャルは
f (r ) = −
U (r ) = −
P
P
GmM
r
O
O
Pにおいた質点mに働く万有引力は
全質量M が中心Oに集中している
場合と等価。
4.7球形の物体によるポテンシャル
(導出は幾何学の問題)
一様な球殻の内側、中心から距離r の
ところにおいた質量mに働く万有引力は
f (r ) = 0
P
P
r
r
O
O
Pにおいた質点mに働く
万有引力は0。球殻がない
球対称な質量分布をもつ物体の内部に
場合と等価。
中心から距離rのところに質量mの質点をおくと
これに働く万有引力は
GmM ( < r )
f (r ) = −
r2
とかける。ポテンシャルは
GmM ( < r )
U (r ) = −
r
ただし、ここでM ( < r )は半径rの内側に
含まれる質量
2
M (< r ) =
∫ 4π r ′ ρ ( r ′) dr ′
P
P
r
r
O
O
Pにおいた質点mに働く万有引力は
r
rより内側の球に含まれる全質量M(<r)
0
が中心に集中している場合と等価